平成29年度 安全衛生研修会を開催【和気労働基準監督署】
「平成29年度 安全衛生研修会」を開催しました
和気労働基準監督署
東備地区(備前市・赤磐市・和気町)においては、耐火煉瓦関連製造業を中心とした粉じん作業を有する事業場が多くを占めており、労働者のじん肺及びその合併症の発症防止が最重要課題となっています。また、今年度は「第12次労働災害防止計画」の最終年度ですが、全国的にも労働災害が減少しておらず、依然として職場で多くの方が被災している状況です。
このたび、安心して健康に働くため、職場における粉じん対策及び今後の安全衛生対策について理解を深めていただくため、備前市内の岡山セラミックスセンターにおいて開催しました。
耐火煉瓦関連製造業のほか機械金属製造業や化学工業等の県内外の事業場から約60名が受講されました。
(主催)和気労働基準監督署
(共催)一般財団法人 岡山セラミックス技術振興財団
耐火物協会中国四国支部
東備耐火物粉砕工業協同組合
岡山産業保健総合支援センター
(後援)一般社団法人 岡山県労働基準協会和気支部
会場となった岡山セラミックスセンター 県内外から約60名の方が受講されました
和気労働基準監督署長(田村明良)の挨拶で開会し、当署担当者より労働災害発生状況、第12次労働災害防止計画の推進状況など労働災害の現状から今後の職場における安全衛生対策について説明を行いました。また、粉じん対策については今年度が「第8次粉じん障害防止総合対策」の最終年度でもあり、新規有所見者を発生させないために労働衛生管理の基本から局所排気装置、作業環境測定の自主点検結果から職場改善に向けた取り組み方法を説明しました。
挨拶する田村明良和気労働基準監督署長 労働災害の現状を説明する柚木伸也厚生労働技官
続いて、岡山産業保健総合支援センターの相談員 岸本卓巳氏より「じん肺の病態と防止のための防じんマスクの重要性について」と題し講演をいただきました。岸本氏はじん肺に対する豊富な医療知見から、肺と呼吸の仕組みやじん肺の症状などについて講演をいただきました。また、東備地区の耐火物関連事業場等において“防じんマスク着用時の漏れ“等に関する調査・研究をされた実績を基に防じんマスクの適切な着用方法を、さらに、通常の防じんマスクと電動ファン付マスクの漏れ率の違いを自ら体験した測定結果を用いて電動ファン付マスクの有効性をご教授いただきました。
普段医療に関わることが少ない受講者も多く、肺と呼吸の仕組みやじん肺の症状などをわかりやすく説明していただき大変参考になりました。
肺の仕組みについて説明される岸本卓巳氏
最後に岡山セラミックス技術振興財団理事長 吉鷹啓氏より挨拶をいただき、閉会しました。
岡山県は製造業におけるじん肺による療養者が日本で一番多い県です。
これ以上新規のじん肺有所見者を発生させないため、まずは粉じん職場環境の改善を図るとともに、粉じんばく露を防止する最後の砦である保護具の適切な着用及び管理を行っていただくようお願い申し上げます。
この記事に関するお問い合わせ先
労働基準部 健康安全課 TEL : 086-225-2013