労働災害防止説明会を行いました
~製造業を中心に労働災害が急増しています~
岡山労働基準監督署
岡山労働基準監督署(署長:岡田康浩)は、平成29年9月5日に玉野市内の会場で、輸送用機械等製造業における労働災害防止に係る説明を行いました。
当署管内では今年に入り、労働災害に伴う死傷者が7月末現在420人(死亡者5人、負傷者415人)に上り、前年同期(死亡者4人、負傷者358人)に比べ58人(16.0%)の大幅増となっています。特に製造業での労働災害増加(前年同期比38.4%)が目立っています。当日は、岡田署長から挨拶の後、労働災害の現状、災害事例と対策、粉じん障害防止対策等について説明を行いました。
当日は、輸送用機械等製造業に従事する安全衛生責任者約100名が参加され、熱心に聴講しておられました。
また、当日は、岡山産業保健総合支援センターからも職場における粉じん障害防止対策や、化学物質の適正管理について説明が行われたほか、電動ファン付き呼吸用保護具についての説明や着用体験も行われました。
当日の会場内の様子
電動ファン付き呼吸用保護具の着用体験の様子
平成29年に労働災害が増加している要因と対策
1、若年労働者における労働災害は大幅増加
はさまれ等災害、切れ災害が多いことから、機械・器具などの取り扱いや作業方法を正しくすることがポイント
⇒教育、能力向上(技能伝承)
2、中高年齢の労働者の労働災害も増加率が大きい
転倒災害、墜落災害が多く、バランスを崩しにくい作業環境の整備がポイント
⇒中高年者にやさしく、働きやすい環境等
3、経験5年未満の労働者の労働災害は2割増加(経験10年以上の労働者の労働災害はほとんど増加していない)
⇒教育、能力向上
4、労働災害を2件以上発生している事業場の大幅増加
⇒人手不足などの要因で、一度災害を発生させると災害発生のリスクが高まる
5、派遣労働者等の労働災害の増加、複数回労働災害を発生させた労働者派遣事業場の増加
⇒雇入時等の教育等
派遣元に雇入時教育の義務があるが、派遣先とも連携しつつ、機械等の危険性・有害性、安全装置、作業手順などについて教育を確実に実施することが重要