基本的考え方とチェックポイント

 

日本国憲法は、全ての人に職業選択の自由を保障しています。「就職」は、一人の人間にとって、生活を左右するものであることはもちろん、その労働を通じて社会生活や社会活動に参加し自己実現を図る極めて重要なものです。
職業選択の自由が実現するためには、誰もが自分の適性や能力に応じて職業を選ぶことができる就職の機会均等が必要ですが、そのためには雇用する側が差別のない合理的な基準による公正な採用選考を行っていただくことが不可欠です。

公正な採用選考の基本

  雇用条件・採用基準に合った全ての人が応募できる原則を確立する。
  応募者のもつ適性・能力のみを基準として採用選考を行う。
  「人を人としてみる」人間尊重の精神、すなわち応募者の基本的人権を尊重する。

採用方針・採用計画のチェックポイント

 
経営方針・人員計画等から、求める人材像・能力等を明確にしているか。
本人の適性・能力以外のこと(親の職業や家庭状況など)を採用の条件にしていないか。

採用基準・採用方法のチェックポイント

  職務遂行能力を条件とした公正な基準ができているか。
  公正に評価する方法がとられているか。
  応募者の基本的人権を尊重する体制がとられているか。
  募集・応募書類は適正なものであるか。
(近畿高等学校統一応募用紙、厚生労働省履歴書様式例など)
  画一的な健康診断を実施していないか。
  身元調査などを実施していないか。

次のような事項について質問や作文を課すことは就職差別につながり、公正な採用選考とはいえません。

  本人に責任のない事項
・ 国籍、本籍、出生地に関すること
・ 家族に関すること(職業、続柄、健康、地位、学歴、収入、資産など)
・ 住宅状況に関すること(間取り、部屋数、住宅の種類、近隣の施設など)
・ 生活環境、家庭環境などに関すること
 
  本来自由であるべき事項
・ 宗教に関すること
・ 支持政党に関すること
・ 人生観、生活信条などに関すること
・ 尊敬する人物に関すること
・ 思想に関すること
・ 「労働組合(加入状況や活動歴など)」・「学生運動など社会運動」に関すること
・ 購読新聞、雑誌、愛読書などに関すること

詳細リンク
1.採用選考における適切な質問内容の例
2.就職差別につながるおそれのある不適切な質問の例
3.適正な応募書類(社用紙、エントリーシート)の使用について
4.採用選考時の健康診断について
5.本籍・戸籍謄本等について
6.身元調査について
7.学力試験・作文・適性検査等について

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