公正採用選考人権啓発推進員制度について

  

1. 制度の目的
 日本国憲法に明記される「職業選択の自由」を保障し、すべての人々の就職の機会均等が保障されるためには、企業の皆様方が同和問題をはじめとする人権問題を正しく認識し、応募者本人の適性と能力に基づく公正な採用選考を行っていただく必要があります。
 このため、本制度では、一定規模の事業所において「公正採用選考人権啓発推進員(以下、「推進員」という)」の設置を図り、この推進員に対し研修等を行うことにより適正な採用選考システムの確立を図るとともに、推進員が中心となって、企業内従業員に対する人権研修の計画・実施等を推進することを目的としています。  

2. 制度の内容
 厚生労働省では、昭和52年(1977)年度から各事業所に「企業内同和問題研修推進員」を設置いただき、同和問題の正しい理解・認識の徹底、公正な採用選考システムの確立などを充実させてきました。
この企業内同和問題研修推進員は平成9年(1997)年度から「公正採用選考人権啓発推進員」と名称を変えて、採用選考に関わる同和問題をはじめとしたあらゆる人権問題に取り組むこととなりました。
 なお、「地方分権一括法」が施行されたことに伴い、職業安定行政が平成12(2000)年4月1日より国の機関である大阪労働局の所管となり、また「雇用対策法」の改正に伴い各地方自治体は国との連携による雇用施策を推進することとなったため、国・大阪府連携のもと、同日後下記のとおり「大阪労働局公正採用選考人権啓発推進員制度」及び「大阪府公正採用選考人権啓発推進員制度」の両制度により推進しています。
 すでに、多数の事業所において「推進員」が設置されており、主体的な取り組みが進められています。
 まだ設置されていない事業所にあっては、早急に設置していただくようお願いいたします。また、すでに設置されている事業所においては、本制度の趣旨を十分御理解の上、研修会には「推進員」が必ず出席できるよう御配慮をお願いいたします。  


3. 推進員制度要綱(抜粋)
 
大阪労働局公正採用選考人権啓発推進員 大阪府公正採用選考人権啓発推進員
○選任対象事業所
1.常時使用する従業員数が25人以上の事業所
2.「1.」の他、公共職業安定所長が適当と認める事業所
○選任対象事業所
1.常時使用する従業員数が25人以上の事業所
2.「1.」の他、知事が適当と認める事業所
○推進員の役割
推進員及びその補助者は、同和問題などの社会的事情等により著しく就職が阻害されている者等をはじめ、すべての人々の就職の機会均等を保障するという視点に立って、各種研修会等に積極的に参加するなど自己啓発に努め、次の事項について中心的役割を果たすものとする。
1.公正採用選考システムの確立を図ること
2.関係行政機関との連絡に関すること
3.その他、当該事業所において必要とする対策の樹立及び推進に関すること
1.適正な採用選考システム、人事管理体制等の確立を図ること
2.従業員に対し、同和問題をはじめとする人権問題についての正しい理解と認識を深めていくため、研修計画の策定及び実施に関すること
3.関係機関との連絡に関すること
○選任基準
推進員は原則として人事担当責任者等、採用選考その他人事管理に関する事項について相当の権限を有する者から1事業所につき1名を選任する。
なお、事業所の規模等から必要なときは、推進員の補助者を選任し本制度の実効を期すものとする。
 
○報告
推進員及び補助者を選任(異動)した時は、選任(異動)報告書を管轄の公共職業安定所長に提出してください。(公共職業安定所へ提出していただくことにより大阪府へも提出されます。)
※様式のダウンロードはこちらから【エクセル形式】 【PDF形式

報告書の提出は下記のメールアドレスへ送付してください。
報告書提出先メールアドレス一覧

○参考
大阪府において、公正採用選考人権啓発推進員 新任・基礎研修を実施していますので受講してください。研修のご案内はこちら(大阪府のホームページに移動します。)

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