名称 将風総合企業グループ株式会社
所在地 三郷市
労働者数 9人
業種 道路貨物運送業
代表者職氏名 代表取締役 栗原 祐一郎
取組内容 【取組のきっかけ】
 2024年の法改正を見据えて、若い労働者にも魅力的な会社を目標として、従来の体制の改革に取り組むこととした。構想の検討期間を経て、実際の体制変更は2022年から着手した。取引先との交渉、新規取引の開拓、労働者への説明等、多岐にわたる課題への対応は決して簡単ではなかったが、何とか方向性が見えてきたという状況である。

 
【取組の内容】
 もともと、荷物の配送そのものだけでなく、家具の搬入、組立や設置業務の占める割合も大きかった。配送先の指定時間等の都合もあり、労使ともに時間外労働が当然のような雰囲気であった。時間外労働ありきの業務を抜本的に見直すために取引先企業と交渉し、設置場所や設置時間等限定した案件のみを引き受けることとした。交渉は簡単ではなく、最終的には取引単価を下げて取引を継続することで決着した。
労働者に対しては、残業時間は大幅に削減する見込みであるが、従来のみなし残業時間に基づいて従来通りの残業代を支給することとし、理解を求めた。さらに、各種の技能習得に応じて会社独自の資格手当を支給する等、長時間働かなくても収入を確保できるよう給与体系を見直した。
その他、会社支給のスマートフォンで会社宛て報告書を提出する等DX化を推進することで、事務作業に要する労働時間短縮が実現した。

 
【取組の結果】
・2024年の上限規制の適用猶予の終了前に、残業時間を大幅に削減することができ、36協定届でも通常の範囲(45時間/月、360時間/年)に収まっている。
・改善基準告示の改正に関して、拘束時間・休息時間等いずれも余裕をもって対応することができた。

 
【企業コメント】
 残業のない勤務体系は高齢者の雇用にも有効で、定年制度を廃止し、就業規則も変更した。埼玉県知事からも「埼玉県シニア活躍推進宣言企業プラス」の認定を頂いている。





 
コンサルタントからひと言  トラック運転者の時間外労働の上限規制の適用猶予の終了、改善基準告示の改正に関しては、いわゆる「トラック2024年問題」として各社対応にご苦労されているなか、早期に対応策を検討し、前向きに取り組まれていることが印象的でした。

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