(6)これからの「安全」

 
    危なさと正しく向き合った状態が「安全」
 
国際的な「安全」の定義である、『許容できないリスクがないこと』を実現するためには、まず、危なさをひととおり順序立てて調べることが必要です。次に、許容できないリスクについては対策を講じて危なさの「度合い」を下げ、許容できる「度合い」とします。

しかし、リスクゼロにすることは、一般的に不可能なので、残留リスクを記録して、その「度合い」に応じて日々の管理を行います。また、設備や作業の変更等とともに、危なさの「度合い」は変化しますので、これらを把握し、調べることも継続していかなくてはなりません。

危なさを把握する仕組みを持ち、対策を講じ、その上で付き合わざるを得ない危なさについては、承知して管理下に置く。これらが継続的に行われている状態、つまり、危なさと正しく向き合った状態が「安全」です。
 


 
       
    そして「安心」は「安全」をベースに
 
個人の「安心」は、個人の心の持ちようによります。しかし、企業が労働者や社会に「安心」を示すためには、客観的な「安全」をベースにすることが必要です。「安全」を客観的なものにするためには、個人の危険感受性や気づきなど、主観を頼りにしたものでなく、説得力のある論理性が必要です。
 
 

「安心」と「安全」のために、愛知労働局では、「論理的な安全衛生管理の推進・定着」を提唱しています。

 
       

 
(5) 本来の「リスクアセスメント」    日常的な災害とどう向き合うか

 

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