総合労働相談(助言指導/あっせん事例)【指導課】

助言・指導の解決事例

① 業務上の度重なるミスを理由に懲戒解雇処分を受けたことに対して、その撤回を求めるとの助言指導の申出があった事例

 申出人、事業主側双方の話を聞いたうえで、懲戒解雇処分は事案の内容からみて重過ぎる感があるとして事業主側に処分の再検討を内容とする口頭助言を行ったところ、事業主側は懲戒解雇処分を撤回し通常解雇扱いとすることにしたため、申出人もそれに同意したもの。
 

② 配置転換の事例に対して、送迎の必要のある保育園児がいるため配置転換には応じられないとして、その撤回を求めるとの助言指導の申出があった事例

 配置転換の事例に対して、送迎の必要のある保育園児がいるため申出人、事業主側双方の話を聞いたうえで、申出人の家庭事情にも配慮が必要であり、当事者間の話し合いの促進により双方が納得できる解決方法を検討するよう口頭助言を行ったところ、当事者の話し合いにより事業主側が解決金を支払うことで申請人も合意退職に応ずることで和解したもの。

 

あっせん事例

 以下の事例は、神奈川労働局で実際に取り扱った総合労働相談・あっせん事例を、個人のプライバシー等に配慮して多少脚色したものです。個別労働紛争解決制度のご理解のために参考としてください(下記の項目からページ内の詳細項目へジャンプします)。

 事例① 有給休暇取得でアルバイトに降格?
 事例② 事務員から清掃員へ解雇同然の配置転換
 事例③ シフト半減後の解雇に解決金
 事例④ 内定取消に補償金
 事例⑤ 退職勧奨時のいじめにペナルティ

事例① 有給休暇取得でアルバイトに降格?

 Aさんは、前職を定年退職後、5年前に労働者数約20名ほどの工場に再就職した65歳の男性。
 昨年12月に家族旅行のため、5日間の有給休暇を取ったところ、その直後に突然社長から月給28万円の正社員から時給1400円のアルバイトに切り替えると通告された。
 Aさんは有給休暇取得が原因でこのような措置を受けたものと考え、納得がいかないとして会社を退職した。  その後、労働相談の窓口で相談を受け、相談員の勧めであっせんを申請した。
 あっせん委員が会社側に事情を聞いたところ、有給休暇を取得したことが原因ではなく、会社の業績悪化のためのリストラ対策であることを主張。
 Aさんが定年年齢を超えていること、日頃の勤務態度が悪かったこと、他にも2名の労働者に対して指名解雇やアルバイトへの身分変更の措置を取っていること等を挙げ、今回の措置がやむを得ない措置であったことを主張した。
 あっせん委員は、Aさんへの日頃の教育指導不足、アルバイトへの切替時にAさんへ十分な説明・説得がなかったこと等を指摘、その結果会社側はAさんに給与2か月分を支払うことを約束、Aさんもそれで円満退職することに同意した。
 会社側の一方的通告で本人の誤解を生んだ事例である。
 やむを得ず労働者側への労働条件の変更の措置を行う場合には、十分な説明が必要である。

事例② 事務員から清掃員へ解雇同然の配置転換

 Aさんは、ビル管理会社の事務員として約15年勤務している女性。
 その間上司の課長が3人代わっているが、現在の上司になってから、Aさんへのいじめ・嫌がらせが始まり、昨年暮れから強い退職勧奨を受けるようになった。
 1月になって、退職届を出すよう最後通告を受けたがAさんはこれを拒否。
 すると、会社側は、事務員のAさんを清掃業務へ配置転換すると通告してきた。
 Aさんは思い悩んで労働相談の窓口を訪れた。
 相談員は事務員として長年勤務してきたKさんをいきなり本人の同意なく清掃業務へ配置転換することは権利の濫用の可能性があると判断し、あっせん申請を勧めた。
 あっせんには会社側の弁護士も同席。
 あっせん委員は、今回の配置転換は実質的に解雇同然の扱いであり、その理由にも正当性が認められない、と指摘。会社側に何らかの対応を検討するよう要請した。
 会社側は弁護士のアドバイスもあり、Kさんに対して給与6か月分相当額の解決金を支払うことに同意。
 Kさんもこれ以上この会社には勤務できないとしてこの金額で納得し退職することを決意した。
 当初は金額的な面で折り合いがつかなかったが、あっせん委員が双方に裁判で争う場合の不利益を説き、最終的に、あっせんの場で円満に解決した事例。

事例③ シフト半減後の解雇に解決金

 Aさんは昨年8月飲食店のアルバイトとして就職。
 採用当時の約束では実働8時間で週5日勤務、月に手取りで約20万円にはなるということで就職を決めた。
 雇用期間は今年の1月末までの6ヶ月契約であった。
 最初の1ヶ月は、最初の約束どおりのシフトを組まれたが、2ヶ月目以降は、シフトが減り、10月には勤務できるシフトが半分以下となってしまった。
 Aさんは、収入も当初考えていた額の半分となってしまったため、これではとても生活できない、最初の約束とは違う、と店長に異議を申出たが、店長は取り合ってくれず、労働相談の窓口を訪れた。
 相談員は、本社あてにもう一度異議を申出てみるようアドバイス。
 Aさんは文書を本社あてに出したが会社側は話合いには応じたものの、最終的にはAさんの要望を拒否した。
 その上、11月末で店舗を閉店せざるを得なくなったとして契約期間満了前に契約を解約したいとの話が持ち上がった。
 Aさんは、あっせんを申請。あっせん委員は、会社側に対して、実際の勤務と労働契約書の内容が大きく異なって いることを指摘。
 また、契約上の雇用期間満了前の解雇についても問題があることを指摘した上で、解決金の支払で合意することを提案した。
 その結果、給与約2か月分の支払で双方合意することとなった。

事例④ 内定取消に補償金

 Aさんは、学童保育で非常勤職員をしていた20代の女性。
 保育園職員の求人を見て面接を受けた。
 Aさんは、保育士の資格がなかったが、面接では、子どもが好きなので、勉強して資格を取りたいと述べた。
 保育園ではAさんの熱意を評価し採用の内定を出した。
 採用内定を受けたAさんは健康診断を受けるなどして提出書類を整え、勤めていた学童保育も辞め、雇入れ 期日の決定を待つだけの状態で待機していたが、一向に結論が出なかった。
 そして結局届いたのは、採用を取消すとの通知であった。
 Aさんは、横浜駅西口総合労働相談コーナーを訪れた。
 相談員は、「判例で採用内定の取消には『客観的に合理的で社会通念上相当な事由』が必要であるという基準が示されていますが、今回は取消理由が明確ではありません。
 募集・採用に係る紛争は、本来あっせん制度の対象ではありませんが、採用内定の取消によって生じた損害について金銭的な補償を求めることはあっせんの対象になりますので、そうした形で、あっせん委員の公平な判断を仰ぐことができます。」とアドバイスした。
 Aさんがあっせん申請した結果、保育園側はAさんを採用内定した後に応募があった保育士の資格者を既に採用していたことと、その手続の非を認めて、Aさんの損害に対し前職の2ヶ月相当に当たる補償金の支払をすることとなった。

事例⑤ 退職勧奨時のいじめにペナルティ

 Aさんは外資系の会社に勤めていた30代の女性。
 入社後の10年間に、企業合併等で組織が再三変更され担当業務が外注されたことから、十分な知識のないサービス商品の営業を担当させられるようになった。
 何回かの試験的な営業活動の後で担当を外されると、毎日のように上司から商品知識やマナーについてのペーパーテスト等を課せられて厳しい評価を下される一方で、「自分の将来をよく考えるように。」との勧奨が繰り返された。
 Aさん自身も営業には向いていないと感じ、会社都合退職の扱いでの金銭補償、再就職支援等についての会社側の条件案の提示を求めたが、会社側はそれに応じないだけでなく、上司が、Aさんの学歴や吸収合併されてしまったAさんの出身会社を馬鹿にした発言をするなどしたので、自分のキャリアや人格をすっかり否定されたように感じてしまった。
 Aさんが横浜駅西口総合労働相談コーナーを訪れると、女性相談員が「退職勧奨に伴って陰湿ないじめが起きることがありますが、決して許されることではありません。
 あなた自身の気持ちを整理して、会社に対して声を上げたいということであれば、あっせん制度が利用できます。」と力付けた。
 あっせんの結果、Aさんは合併時の早期退職者と同等の、特別な好条件による補償を受けて退職することが出来た。
 

 神奈川労働局雇用環境・均等部指導課、各監督署内の各総合労働相談コーナーや労働局・監督署から独立した横浜駅西口総合労働相談コーナーで助言指導の申出についてご相談いただけます。

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