令和4年度全国労働衛生週間 千葉労働局長メッセージ

 

 
 本年度も10月1日(土)から7日(金)まで、全国労働衛生週間を実施いたします。
 今年度は、

「あなたの健康があってこそ 笑顔があふれる健康職場」


をスローガンとして、事業場における労働衛生意識の高揚を図るとともに、自主的な労働衛生管理活動の一層の促進を図ることとしています。
 
 さて、千葉県内における労働者の健康をめぐる状況は、令和3年度の過労死等事案の労災支給件数が40件と過去最多となっており、過労死等の根絶には程遠い状況となっています。過労死等を防止するためには、働き方改革の推進と相まって、長時間労働による健康障害防止対策やメンタルヘルス対策を積極的に推進していくことが必要です。
 加えて、新型コロナウイルス感染症のり患による休業4日以上の労働災害が、本年7月末現在、県内の労働災害全体の約4割を占めており、看過できない状況となっています。職場における新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、「取組の5つのポイント」をはじめ、各事業場の実態に即した感染予防対策の徹底を継続していただきますようお願いいたします。
 
 現在、国を挙げて働き方改革を進めており、その一環として、人生100年時代に向けて高年齢労働者が安心して安全に働ける職場環境づくりを進めています。その1つとして、エイジフレンドリーガイドラインを活用した取組をお願いしているところですが、増加傾向にある転倒・腰痛災害を予防するためにも、若年期からの健康づくりに取り組んでいただくことが重要です。
 また、日本の労働人口の約3人に1人が何らかの疾病を抱えながら働いている中で、病気を抱えた労働者の治療と仕事の両立への支援の必要性が高まっています。適切な就業上の措置や治療に対する配慮が行われるよう、治療と仕事の両立支援について国のサポート事業等を活用いただき、職場環境の整備を進めていただきたいと思います。
 
 今般、化学物質による健康障害を防止するため、関係法令が改正されました。
 国内で輸入、製造、使用されている化学物質には危険性や有害性が不明なものが多く含まれていますが、化学物質による労働災害(がん等の遅発性疾病を除く。)のうち、特定化学物質障害予防規則等の特別則で規制されていない物質による災害が全体の8割を占めており、また、がん等の遅発性疾病も後を絶たない状況となっています。各事業場においては、特別規則の対象となっていない化学物質による労働災害を防止するため、リスクアセスメントとその結果に基づくリスク低減対策を着実に取り組んでいただくようお願いいたします。
 また、建築物の解体等の工事については、令和2年の改正石綿障害予防規則により事前調査の適正化が図られています。事前調査者に係る資格要件については令和5年10月1日から適用されますので、関係事業者は適用日までに講習を修了した調査者を確保するなど適切なご対応をお願いいたします。
 
 折しも、今年は労働安全衛生法施行50周年という節目の年となります。
 労働安全衛生法の目的が、「職場における労働者の安全と健康を確保するとともに、快適な作業環境の形成を促進する」としていることを、今一度ご認識いただき、この全国労働衛生週間を機に、労使一致協力して、事業場における労働衛生意識の高揚を図り、自主的な労働衛生管理活動の一層の促進を図っていただくようお願いいたします。


  令和4年8月31日      千葉労働局長 江原由明



   局長メッセージ【PDF版:194KB】

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