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行動災害防止を強力に推進!令和5年度「岡山県+SAFE協議会」が始動しました!
岡山県で発生した令和4年の休業4日以上の労働災害発生件数(新型コロナウイルス関係を除く)をみてみますと、「転倒」が505件で全体の23%、腰痛等の「動作の反動・無理な動作」は358件で全体の16%となっており、職場における労働者の作業行動を起因とする労働災害(以下「行動災害」と表記。)だけで全体の約40%を占めています。
これら「行動災害」の比率は岡山県だけでなく全国的に増加しており、特にそれらが増加している商業(小売業)、保健衛生業(介護・障害福祉施設)はその対策が急務となっています。
こうしたことから、厚生労働省は全国47都道府県の労働局に行動災害を防止するための協議会を立ち上げました。
岡山労働局においても、令和4年10月に『岡山県+SAFE協議会』を立ち上げ、小売業と介護・障害福祉施設における行動災害の防止に係る協議を開始しました。
令和5年度においては『岡山県+SAFE協議会』の構成員を大幅に増やすとともに、各協議会においてより具体的に行動災害を減少させるための施策について協議を行いました。
➤岡山県+SAFE協議会(介護・障害福祉)【令和5年7月5日】
介護施設や障害福祉施設と言っても、例えば、特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、介護付き有料老人ホーム、グループホーム、通所介護(デイサービス)、障害者支援施設など様々な形態があります。また、訪問介護、訪問看護などの在宅者に向けたものもあります。本年度の協議会においてはそれら幅広い業種をまとめられている各業界団体(下記参考)にお集まりいただき協議を進めていくことにしました。
介護施設や障害福祉施設における労働災害は腰痛等の「動作の反動・無理な動作」が最も多く、次いで「転倒」が多くなっていることから、今年度はその2種の事故の型に絞って対策を推進していくこととしました。
挨拶する工藤労働基準部長
具体的な取り組みとして、
①労働者の身体負担を緩和する介護用品・保護具の導入(補助金活用推奨)
②好事例の収集・情報の共有化
③労働者の身体能力の向上
を進めるとともに、介護現場におけるノーリフトの導入を強力に推進していくこととしました。
関係団体ほかご参加いただいた方から多くの意見もいただき、行動災害防止について取り組む意識を高めていくため、業界全体の問題として有益な情報をどんどん発信していこうと話し合われました。
行動災害サポーターカンパニーから腰痛のメカニズムについて説明をいただきました。
また、介護の現場におけるDX等最新技術の導入による効率化、介護リフトの導入(ノーリフト)、滑りにくい靴等についても紹介をいただきました。
腰痛対策のサポーターの展示
令和5年度 岡山県+SAFE協議会(介護・障害福祉)構成員 ※順不同
【リーディングカンパニー】
社会福祉法人 天神会
社会福祉法人 敬友会
社会福祉法人 旭川荘
【関係団体】
公益財団法人 介護労働安定センター
岡山県社会福祉法人経営者協議会
岡山県老人福祉施設協議会
岡山県障害福祉施設等協議会
岡山県訪問介護事業所連絡協議会
一般社団法人 岡山県通所・介護事業所協議会
公益社団法人 日本認知症グループホーム協会 岡山支部
一般社団法人 岡山県老人保健施設協会
一般社団法人 日本福祉用具供給協会
一般社団法人 岡山県介護支援専門員協会
一般社団法人 岡山県労働基準協会
独立行政法人労働者健康安全機構 岡山産業保健総合支援センター
【スペシャルアドバイザー】
JFEスチール株式会社西日本製鉄所(倉敷地区)安全健康室ヘルスサポートセンター
一般社団法人 岡山県理学療法士会
【行動災害防止サポーターカンパニー】
アイ・ソネックス株式会社
株式会社ウェルパートナーズ
日進ゴム株式会社
株式会社丸五
ダイヤ工業株式会社
【地方自治体】
岡山県
【事務局】
厚生労働省岡山労働局
➤岡山県+SAFE協議会(小売業)【令和5年7月14日】
小売業と言ってもとても多くの事業場があります。本年度はスーパーマーケット・ドラッグストア・ホームセンターを複数店舗運営されている企業のうち、岡山県内に本社を置くいわゆる「岡山の顔」である小売事業者や岡山県と関わりの深い小売事業者を中心にお集まりいただき協議を進めていくことにしました。
小売業における労働災害は「転倒」が最も多く、40%近くを占めています。今年度は「転倒」災害に絞って対策を講じていくこととしました。
靴メーカー担当者の説明
滑りのメカニズムや、メーカー目線での靴選びの裏話をしてくださりみなさん熱心にメモをとられていました
具体的な取り組みとして、
①職場の環境整備(好事例等の収集・情報の共有化)
②履物等の見直し
③労働者の身体能力の向上
をもって転倒防止を強力に減らしていくことを確認しました。
行動災害サポーターカンパニーに用意していただいた“靴の耐滑体験”を実際に試してもらい、滑らない靴の性能差を体感してもらうとともに、靴を選ぶ重要性を感じてもらいました。
耐滑性の高いワーキングシューズの展示
行動災害の増加の大きな原因として高年齢労働者の増加も挙げられます。
人間は誰しも加齢とともに身体能力は衰えてきます。それらの衰えを各自が知り、身体能力の維持・回復をすることは行動災害を防止する上で非常に重要になってきます。
こうした労働者の身体能力をテストによって判定したり、機能を回復する体操に積極的に取り組まれているスペシャルアドバイザーからの説明では、多くの事業者が話に聞き入っていました。
今後は理学療法士等専門家も交えながら、それぞれの業種や職種に合った機能回復を目指した体操等提案していくことを話し合いました。
令和5年度 岡山県+SAFE協議会(小売業)構成員 ※順不同
【リーディングカンパニー】
株式会社天満屋ストア
株式会社ハローズ
生活協同組合おかやまコープ
両備ホールディングス株式会社 両備ストアカンパニー
株式会社マルイ
株式会社仁科百貨店
大黒天物産株式会社
株式会社グランドマート
株式会社共栄商事
株式会社わたなべ生鮮館
イオンリテール株式会社
マックスバリュ西日本株式会社
イオンモール株式会社 イオンモール岡山
株式会社タイム
株式会社ナンバ
株式会社ザグザグ
株式会社マツモトキヨシ中四国販売
【スペシャルアドバイザー】
JFEスチール株式会社西日本製鉄所(倉敷地区)安全健康室ヘルスサポートセンター
一般社団法人 岡山県理学療法士会
【行動災害防止サポーターカンパニー】
日進ゴム株式会社
株式会社丸五
ダイヤ工業株式会社
【関係団体】
一般社団法人 岡山県商工会議所連合会
一般社団法人 岡山県労働基準協会
【地方自治体】
岡山県
【事務局】
厚生労働省岡山労働局