いよいよ夏到来!STOP熱中症! クールワークキャンペーン推進大会を開催しました!

 今年の中国地方は早い梅雨入りをしましたが、いよいよ熱中症のハイシーズンが到来します。
 令和4年(2022年)の全国の職場における熱中症による休業4日以上の死傷者数は827人となり、うち死亡者は30人となっています。令和3年(死傷者数561人、うち死亡者20人)と比較すると、死傷者は+266人、死亡者は+10人といずれも増加しています。





 岡山県内の、令和4年職場における熱中症による休業4日以上の死傷者数は23人となり、死亡者はいませんでした。令和3年(死傷者数12人、うち死亡者0人)と比較すると、死傷者は+11人とほぼ倍増しています。また、長期的にみると死傷者数は増加傾向にあります。






 このため、熱中症予防対策の周知や更なる気運の醸成を図るべく、岡山労働局・労働基準監督署、岡山市消防局、岡山産業保健総合支援センターの共催により、令和5年6月7日におかやま西川原プラザにおいて「STOP!熱中症クールワークキャンペーン推進大会」を開催しました。
 会場の席はほぼ埋まり、皆さんの熱中症対策に対する関心の高さが感じられました。

         会場の様子


 冒頭、岡山労働局労働基準部長(工藤俊平)から「熱中症の特性を改めて認識していただくとともに、熱中症予防対策に役立つ情報を提供するため、この大会を関係各位のご協力のもと開催しました。是非この機会を利用して熱中症予防対策についての正しい知識を付けていただきたいと思います。」と挨拶がありました。

     開会挨拶を行う工藤労働基準部長



 続いて岡山労働局健康安全課長(岸本英明)から「STOP!熱中症 クールワークキャンペーンについて」と題し、岡山県内及び全国の熱中症による労働災害発生状況とクールワークキャンペーン期間中の取組み等について説明がありました。

     労働災害発生状況の説明を行う岸本健康安全課長


 続いて、岡山市消防局警防部救急課の主査で救急救命士の檜垣匠吾様から、熱中症に対する「誰でもできる応急手当」や昨年の搬送事例等の講演をいただきました。熱中症での救急搬送件数について、今年度は昨年度を上回るペースだそうです。近年は住宅での熱中症が急増しており、高齢者では発生件数の半数以上を占めており、また、熱中症による死亡者も半数以上が住宅で発生しているということです。
 「誰でもできる応急手当」として、大事なことは体を冷やすことで、①体の外から(涼しい場所で休ませる、衣服を緩める、うちわなどで風を当てるなど)、②体の中から(水分補給、塩分補給)行うことが効果的だということです。また、暑熱順化(身体を暑さに慣らすこと)することで、暑さに強い身体作りを行うことが大切だと話されました。
 熱中症の症状として、意識障害(けいれん)、運動障害(自分で歩けない)、高体温(汗が出ない)が出たときは、迷わず119番で救急車を呼んで下さいということでした。

     救急出動件数の説明を行う檜垣主査



 最後に大塚製薬株式会社広島支店岡山出張所長の加納大輔様から、最新の熱中症対策について講演をいただきました。日本の平均気温は年々上昇しており、2100年の予想最高気温は大阪で43度、東京・名古屋では44度に達するそうです。
 熱中症予防には適切な水分補給(糖質と塩分を含んだ水分補給が効果的)が大切であること、新しい熱中症対策として活動前に「アイススラリー」(微細な氷と液体が混じり合った流動性のある飲料で、効率よく体を冷却できる形態)の摂取で深部体温(体の内部の温度)の上昇を抑えることも効果的であると話されました。アイススラリーの摂取により、発汗量が減少し、汗による体水分の損失が抑えられるということです。

     事業についての説明を行う加納所長



 当日は会場に熱中症対策グッズの展示を行い、参加者の方々が興味深そうに手に取ったり、スタッフの説明を熱心に聞いていらっしゃいました。



 現在、厚生労働省では「令和5年 STOP!熱中症 クールワークキャンペーン」を全国的に実施中です。この期間中は、事業主の皆様には①暑さ指数(WBGT)の把握とその値に応じた熱中症予防対策の実施②作業を管理する者及び労働者に対してあらかじめ労働衛生教育を行うこと③衛生管理者などを中心に事業場としての管理体制を整え、発症時・緊急時の措置を確認し、周知する などの取組みをお願いします。
 熱中症対策は、「予防」と「応急処置」が大切です。詳しくは、以下にサイトへのリンクを貼っておりますので、有効な熱中症対策を講じて元気に暑さを乗り越えましょう。
 
 
厚生労働省HP 熱中症関連情報
 
厚生労働省HP 働く人の今すぐ使える熱中症ガイド




 

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