1 申請の受理について  

 本助成金の申請方法は、窓口への持参、郵送、補助金電子申請システムでの申請のみとなります。
 申請日欄は空欄にせず、労働局への提出日を記入してください。郵送の場合は発送の日となります。ただし、受理日については、郵送での申請書類提出の場合は、労働局への到着日で判断します。郵送事故防止のため、簡易書留等の配達記録が残る方法で郵送してください。
 指定された各様式が全て記載されていない場合や、各コースの申請マニュアル「提出書類一覧」に記載された書類が添付されていない場合は、窓口及び郵送での申請にかかわらず、申請書類一式を返戻いたします。

2 控えの返却・返送について  

 窓口へご持参の上で控えをご用意いただいた場合を除き、原則受付印を押した控えの返却・返送等には対応しておりません。

3 無資格者等の第三者が関与する申請について

 本助成金の申請を代行できるのは、社会保険労務士としての登録を受け、申請書の「申請代行者欄」に記名した者だけです(社会保険労務士法)。  
 過去に熊本局や他局におきましても、本助成金の申請について社会保険労務士の資格を有しない第三者(例えば「助成金コンサルタント」を自称する者や、労働能率増進機器の販売会社の担当者等)が関与した事案等、不適切な事案がありました。    
 無資格者が関与している事実等が発覚した場合には、不正に本助成金を得、もしくは得ようとしたものとして、助成金の返還や加算金(遅延損害金)の支払い、企業名公表等の対象となることがある等、申請した事業主も責任を問われることになりますのでご注意ください。  

 情報漏えい防止の観点から、事業主(及びその労働者)または申請代行者以外の方からの、具体的な申請内容等についてのお問い合わせには応じることができません。また、申請・お問い合わせに際し、身分証の確認を求めることがあります。

4「常時使用する労働者数」について

 申請書に記載するものについては、「企業全体の人数」となります。また、指定事業場一覧については「各事業場の人数」となります。
 本助成金は雇用関係助成金とは異なり、労災保険を財源としております。申請書に記載する人数は、パート等短時間労働者を含む全労働者数で記載してください。

5 申請書類の審査について

 原則として、提出いただいた書類により審査を行います。労働局より支給要件を満たさないことをご連絡した際に「その書類は作成間違いです」等の主張をされましても、書類の信憑性の問題から、事業主都合による書類の差替えや訂正は認められませんので、予めご了承願います。

6 交付申請書の添付資料について

〇見積書について
 労働時間等の設定の改善に向けた事業(改善事業)に要する費用の一部を補助するものであり、費用が適正であることを確認する必要があるため、交付申請書に添付の「見積書」について、以下の点にご留意ください。(専門家謝金などの人件費が1回あたり12,000円以下の場合は、相見積もりは不要)

     (1)各改善事業について、2者以上の見積書(相見積もり)を提出すること
  ※ 申請マニュアル等に「例外的に見積書以外の資料によることを認める場合がある」旨記載されていますが、これは極めて例外的なケースです。  
 相見積もりを取ることができない場合、例えば、改善事業の内容が労務管理用・労働能率増進機器等の導入であれば、少なくとも「(ア)相見積もりを取ることができない理由、(イ)「何故この機器等でなければならないのか」という理由を示す申立書(申請事業主が作成し記名することが必要)を提出してください。  
 なお、就業規則・労使協定等の作成・変更、研修及びコンサルティングは、原則申立書等に代えることはできません。
     (2)各改善事業について、2者以上の見積書はいずれも同じ内容または同種・同等の内容であること(例えば、機器の場合には、同じ機器であるか、機能・性能が同程度の機器であること。相見積もりとして相応しいものであること。)
     (3)いずれの見積書も、交付申請時に有効で、可能な限り長い期間「有効」なものとすること        
  ※ 審査中に有効期限が切れた場合、取り直しを求める場合があります。
     (4)各改善事業の実施について、相見積もりの結果安価な方の見積もりを採用すること
高価な方の見積もりを改善事業の実施に採用する場合、その理由書を添付してください。
  ※ 高価な方の見積もりを採用できるのは、合理的な理由がある場合に限られます。また、合理的な理由があり、実際に要する費用が高価な方の見積もりに基づくものであっても、本助成金の助成は安価な方の見積もりに基づき行います。
        

〇就業規則における「時季指定」の規定について
 対象事業主要件の一つである「全ての指定対象事業場において、常時10人以上の労働者を使用する対象事業場については、交付申請時点で、労働基準法第39条第7項に基づく、時季指定の対象となる労働者の範囲及び時季指定の方法等について、就業規則に記載があること。」については、各コースの申請マニュアルの規定例をご確認の上、申請をお願いします。
 また、申請前に指定事業場を管轄する所轄労働基準監督署に届出を行っているか確認してください。

〇成果目標として賃金額の引上げを追加する場合について
 成果目標として賃金額の引上げを追加する場合には、賃金額の引上げの根拠規定案のご提出をお願いします。
 添付書類の賃金台帳につきましては、法定の必要事項を記載した賃金台帳の提出をお願いします。
     【法定の必要事項】
       (ア)氏名、性別
       (イ)賃金計算期間
       (ウ)労働日数
       (エ)労働時間数
       (オ)時間外労働時間数、休日労働時間数、深夜労働時間数
       (カ)基本給や手当その他賃金の種類ごとの金額
       (キ)労使協定に基づき賃金の一部を控除している場合はその控除額
 また、賃金の計算において「社会保険料や所得税、雇用保険料等の労働者負担分を会社が負担していた。」というケースが散見されますが、その負担額は賃金とみなされます。そのため、その負担額を賃金額に加算して複数回計算を行う必要がある等、計算が複雑となる場合がありますので、各行政機関に計算方法を確認されることをお勧めします。

〇労働時間適正管理推進コースの統合管理ITシステムについて
 当該コースで導入予定の統合管理ITシステムの機能・仕様等の資料のご提出をお願いします。
7 支給申請書の際の添付資料について(「実施体制の整備のための措置」について)  

 申請マニュアルにある提出書類に加え、申請の適正性の審査のため、以下の資料についてご提出をお願いしております。  

     ・写真(労働時間等設定会銭員会の設置等労使の話し合いを行った際のもの、労働時間等に関する個々の苦情、意見、要望を受け付けるための担当者選任に係る掲示、労働者に対し事業実施計画を周知する掲示)
・「労働時間等設定改善委員会」の議事録
 次の点に留意してください。
 本助成金の申請にあたっては、改善事業を実施する他、「実施体制の整備のための措置」として、労働時間等設定改善委員会(以下、「委員会」といいます。)の設置等、労使の話し合いの機会の整備(団体推進コースを除く)が必須であり、これらがない場合、改善事業全体が適切に実施されなかったとみなされ、助成金全額が不支給になる場合があります(支給要領及び申請マニュアル等)。
 近年、他局にて本助成金の支給申請にあたり、複数の事業主が、委員会の議事内容について一言一句同じ、ないしほとんど同内容の議事録を添付したことにより、労使の話し合いの機会の整備が適切に実施されていないとして不支給となるケースが認められました。
 本来、委員会は労働時間等の設定の改善に向けて、各事業場の状況を踏まえ、労使間で労働時間や年次有給休暇等に関する事項を話し合うものであり、その内容を記す議事録は、事業場ごとに異なるものになります。また、全ての指定対象事業場で、実施する必要があります。
 複数の指定事業場において同じ議事録を添付し、不適切と認められた場合は本助成金について不支給決定となりますので、ご注意願います。
8 申請事業場の訪問について  

 申請内容及び改善事業の実施状況の確認のため、労働局職員が予告なく事業場を訪問することがあります(支給要領)。

9 不交付決定・不支給決定となった事案について  

 他局等にて不交付決定、不支給決定となった事案(類型)を以下に示しますので、ご留意ください。
【事案1】
 申請された機器にかかる効果・効能が明らかとなる科学的根拠が示されず、労能率の増進に資する設備・機器であることが確認できなかったもの
【事案2】
 事業場を訪問したところ、改善事業を行っていなかったもの
【事案3】
 交付申請時の指定対象事業場とは異なる事業場で改善事業を実施していたもの
【事案4】
 導入予定機器が導入済であるにもかかわらず、未導入であると偽って交付申請を行ったもの
【事案5】
 労働基準法に違反していること(割増賃金が法定どおり支払われていなかったもの等)が判明したことから是正を促すも、指定した期限までに是正されなかったもの
【事案6】
 客観的な方法により労働時間の状況を把握しておらず労働安全衛生法に抵触していた状況で、労働時間の状況を把握するための勤怠管理システムの導入費用を申請したもの(法違反を是正するための費用は対象外)



 

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