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災害事例と「見える化」対策
災害事例と再発防止対策 ( 「見える化」による方法 )
(1)事故の型:激突され
年齢:60歳代
傷病性質:打撲傷
傷病部位:頭蓋部
休業日数:7日
発生状況:
・部屋から外に出るため、出入口ドアに手をかけようとした時、外から入室する者が開けたドアにぶつかった。
発生原因:
・出入口の開閉ルールを定めていなかった。(開く前にノックをする等)
・見通しの利かない向こう側の危険を予想する等の慎重な行動が取られていない。
再発防止対策:
・ドアを開く際の危険を喚起する。( 「ドアの向こうに人がいる」 )
・ドアを開く際に、必ずノックするなどの安全なルールを創る。
(2)事故の型:高温・低温の物との接触
年齢:20歳代
傷病性質:熱傷
傷病部位:足
休業日数:1月
発生状況:
・厨房でフライヤー使用後の油後処理を行う過程で、フライヤー内の加熱用部品を槽外に引き上げて左手で保持し右手で後処理を行っていたところ、左手で保持していた部品が槽内に滑り落ちて、槽内の油が飛散して足にかかった。
発生原因:
・確実に加熱用部品を保持していなかった
・高温物を取り扱っているという認識や、やけどなどの恐れのある作業であることの認識が不十分なまま、作業を行っていた可能性。
再発防止対策:
・加熱用部品の位置を保持する装置、機能を付加する。
・やけどなどの恐れのある作業であることを常に意識させる方法を講じる。( 「熱い! 危険!」 )
(3)事故の型:墜落・転落
年齢:30歳代
傷病性質:骨折
傷病部位:手首
休業日数:1月
発生状況:
・脚立を使用して天板に乗って資材を取ろうとしたとき、バランスを崩して床に転落した。
発生原因:
・脚立を安定させていなかった。
・取ろうとする資材と設置場所の関係が適切でなかった。
・高さを確保するために天板に乗った。
再発防止対策:
・目的の作業に適した場所に、その都度設置移動して使用する。
・適切な高さの脚立を選定する。
・脚立の天板には足をかけない。
・不安定な置き方をしない。( 天板部分に「乗るな!」、ステップ部分等に「開き止めOK?」、「安定OK?」等 )
(4)事故の型:転倒
年齢:50歳代
傷病性質:打撲傷
傷病部位:頭部と胴体
休業日数:7日
発生状況:
・通常使用する通路を歩行中に通路面に付着していた油により、滑って転倒した。
発生原因:
・床面の汚れをその都度除去していない。
・足元を確認しながら歩行していなかった、急いでいた。
再発防止対策:
・床面の汚れは、その都度、すぐに除去(掃除)するというルールを創る。
・歩行中の足元注意を習慣化する。( 適切な位置に「足元注意!」、「転倒、危ない」 )
(5)事故の型:転倒
年齢:60歳代
傷病性質:骨折
傷病部位:肩
休業日数:3月
発生状況:
・床が凍結した冷凍庫内で荷物を抱えて運搬中、滑って転倒した。
発生原因:
・抱えていた荷物の重量が、安定的な体制を維持できる体力の限度を超えていた。
・凍結した床面に対して滑り易い履き物であった。
・滑ることを想定せず作業を行っていた。
再発防止対策:
・体力を超える過重等の荷物を扱わない。
・凍結床面に適した履き物を選定、使用する。
・滑る危険性を喚起する。( 「床面凍結 注意!」 )
(6)事故の型:墜落・転落
年齢:40歳代
傷病性質:骨折
傷病部位:顔
休業日数:2月
発生状況:
・2階から1階へ降りる際、階段の最初の段で足をすべらせ数段転落した。
発生原因:
・階段の始まり箇所を注意して(足元を注意して)歩行していない。
・急ぎの要件を抱えていた。
再発防止対策:
・階段は転倒、転落事故の危険性の高い場所と認識して、利用者の注意を喚起する方策を講ずる。
・安全な巾の踏み面、適切な蹴上げ高さ(安全な勾配)、手すりの設置、通行帯の区分等々の検討と、必要な措置を講ずる。( 階段の始まりと終わり部分、各2段程度にステップを強調する表示を行う等 )
(7)事故の型:はさまれ・巻き込まれ
年齢:60歳代
傷病性質:骨折
傷病部位:上肢
休業日数:1月
発生状況:
・コンベアの動作不良を点検するため、Aがコンベアを停止して調整作業を行い、Bは停止時間を利用して別の箇所からカバーを開いて内部の堆積物を除去していたが、調整作業を終えたAが、Bの状況を確認せずコンベアを起動したため、Bがコンベアの動作部分に巻き込まれた。
発生原因:
・両者の作業がお互いに確認されていなかった。
・再起動時に機械全体の状況把握がなされていなかった。
再発防止対策:
・複数の者が関連して作業を行う機械設備については、連絡方法の具体化など連携できる体制を構築する。
・特に、機械設備の起動時には、設備全体の安全確認を怠らない。( 起動スイッチ箇所に「安全確認OK?」等 )
(8)事故の型:はさまれ・巻き込まれ
年齢:60歳代
傷病性質:骨折
傷病部位:指
休業日数:1月
・本来の持ち手箇所で作業を行うことに、動かしにくいなどの支障があった。
・用具の動作状況などの点検が定期的に行われていなかった。
再発防止対策:
・用具の状態を常に適切に保つために定期点検を行う。
・持ち手箇所を明示し、狭い箇所で挟まれる恐れがある場合は、その他の箇所を持っての作業を制限する。( 持ち手部分に「手(マーク)」を表示するなど )
問い合わせ
この記事に関するお問い合わせ先
労働基準部
- 健康安全課 TEL : 0857-29-1704