労働基準監督官の採用FAQ

労働基準監督官について、よくお尋ねいただくご質問と回答を紹介しています。
 

1 労働基準監督官って、どんなお仕事ですか。

Q1.労働基準監督官ってどのような仕事ですか?開く

A.労働基準監督官は国家公務員専門職の一つで、主に厚生労働省の地方出先機関である労働局や労働基準監督署などに所属しています。 労働基準監督官は、労働関係法令に基づいてあらゆる会社などに立ち入り、法に定める基準を事業主に守らせることにより、労働条件の確保・向上、働く人の安全や健康の確保を図り、また、不幸にして労働災害にあわれた方に対する労災補償の業務を行うことを任務としています。

Q2.労働基準監督官になったら、どこで働くのですか?開く

A.採用されてから年数が浅いうちは労働基準監督署で勤務することが中心ですが、ある程度経験を積むと労働局の各部署で勤務する機会もあります。 加えて、厚生労働省本省で勤務することも可能です。 ※以下では労働局のことを「局」、労働基準監督署のことを「署」、労働基準監督官のことを「監督官」といいます。

Q3.局や署ではそれぞれ何をするのですか?開く

A.局については、配属される課にもよりますが、局内の労働基準監督署等に対して、各署の業務進捗の確認や指導、厚生労働本省からの指示を踏まえた各署への具体的な指示などをしています。 署では、管轄の会社に対して、①労働関係法令に関する監督指導業務、②労働災害が発生した場合の災害調査、ボイラーやクレーンの検査等の安全衛生業務、③労働災害にあわれた方に対して、治療費や休業補償費の支払いに関する調査を担当する労災補償業務などを行います。

Q4.どうやったら労働基準監督官になれるのですか?開く

A.まずは国家公務員試験の一つである労働基準監督官試験に合格する必要があります。ただ、試験に合格しただけでは監督官になることはできず、自分が採用を希望する局で採用面接を受け、それに合格する必要があります。

Q5.勤務する都道府県はどのように決まるのですか?開く

A.監督官の試験に合格後、希望する局の採用面接を受験しますが、合格した局の所在する都道府県に実際に勤務することになります(採用された局を「定着局」といいます。)。

Q6.転勤はありますか?開く

A.監督官に採用された後の流れとして、1~2年目と5年目以降は定着局で勤務しますが、3~4年目は定着局以外で勤務します。
このため、2年目が終了したタイミングと4年目が終了したタイミングでは定着局の都道府県と定着局以外の都道府県の間で異動することになるため、基本的に転勤が発生します。
また、人事異動は概ね2年程度ごとにあるため、異動の際に定着局の都道府県内においても転勤することがあります。

Q7.3~4年目で異動する局の希望を出すことはできますか?開く

A.希望を出すことはもちろん可能ですが、希望が集中してしまう場合や受け入れ局の定員等の事情により必ずしも希望どおりになるとは限りません。

Q8.監督官は法律を扱うようですが、大学の法学部出身である必要はありますか?
理系出身だと監督官になれないのでしょうか?開く

A.法学部である必要は必ずしもありません。採用後、研修において、労働関係法令の知識を習得しますので、特定の学部出身である必要はありません。
監督官として、化学物質名や機械の安全基準など、理系の知識が生きる場面は多々ありますので、理系の方も大勢採用されています。
採用試験については、法文系(通称「A監」といいます。)と理工系(通称「B監」といいます。)に分かれていますので、受験しやすい方で受けることができます。なお、どちらの試験区分でも採用後の給与、昇進等の処遇に違いはありません。

Q9.研修はありますか?開く

A.採用後、埼玉県朝霞市にある労働大学校という研修施設において、同じタイミングで採用された監督官が集合して受講する研修(「中央研修」といいます。合計3か月程度)があり、そこでの座学や実習等を通じて必要な知識や技能を習得することができます。また、署では先輩監督官から監督手法などについて丁寧な指導を受け、より実践的な能力を身につけます。
その他にも職務内容や経験年数に応じた研修があります。

Q10.自動車の運転免許は必要ですか?開く

A.必須ではありませんが、会社への調査などでは官用車(職場に配置された自動車)を使用して向かうことが多いため、所持していると大変便利です。

Q11.自動車の免許はAT限定で大丈夫ですか?開く

A.当局に配備されている官用車は全てATですので、問題ありません。

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2 監督業務って、どんなことをしますか。

Q1.労働基準監督官の監督業務とはどのような業務ですか?開く

A.あらゆる業種の会社などに立ち入り、法に定める賃金・労働時間や安全衛生に関する基準などが守られているかを調査することです。

Q2.どのような会社に調査に行きますか?開く

A.定期的な調査、労働者の方からの相談、情報提供等に基づいて調査に行くため、建設現場や工場、小売店、飲食店などあらゆる会社に行く可能性があります。

Q3.調査には一人で行きますか?開く

A.一人で行くこともありますが、基本的には複数名体制で調査に行くことが多いです。

Q4.調査では危険な場所に行くことはありますか?開く

A.安全が確保できない危険な場所に行くことはありませんが、建設現場や工場など様々な場所に行きます。もちろんその場合でもヘルメットや保護マスクなど、安全確保に必要な装備はきちんと装着します。

Q5.調査では高いところに登ることはありますか?開く

A.ヘルメットや墜落制止用器具(命綱)などを着用し、高さ数十mの足場やクレーンの運転席などに登ることもあります。

Q6.調査ではどのような知識が必要ですか?開く

A.労働関係法令の知識は必須ですが、採用後の研修で習得します。その他にも、あらゆる業種に調査で行くため、大学等で習得した知識や過去に職歴がある方はその際の経験などを生かすことができます。

Q7.調査で使用する書籍や道具を自己負担で購入することはありますか?開く

A.調査で必要な書籍、ヘルメット、墜落制止用器具など必要な物品は配布されますので、自己負担で購入することはありません。

Q8.調査ではどのようなことを確認しますか?開く

A.労務関係であれば、賃金台帳や労働時間の記録などを中心に確認します。安全衛生関係であれば、工場内の設備、保有する重機や健康診断の受診状況などを中心に確認します。

Q9.調査はどのような流れですか?開く

A.調査目的にもよりますが、①原則、予告なしに会社に訪問する、 ②関係書類や設備を確認する、 ③法律違反などがあれば、指導の文書である是正勧告書等を交付する、 ④会社からの報告や再度の訪問により、指導事項の是正を確認する、というのが一般的な流れです。

Q10.労働基準監督官は警察と同じように事件の捜査をしますか?開く

A.労働基準法などの法律違反の疑いについて、刑事訴訟法に規定する特別司法警察職員として、事件の捜査を行い、事案によっては検察庁に送検する場合もあります。

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3 鳥取労働局って、どんな職場ですか。

Q1.鳥取局に採用されるとどこで勤務しますか?開く

A.基本的には、鳥取労働局、鳥取、米子、倉吉の各労働基準監督署のいずれかになります。

Q2.鳥取労働局、鳥取・米子・倉吉労働基準監督署はどこにありますか?開く

A.鳥取労働局及び鳥取労働基準監督署は鳥取市に所在し、鳥取駅から徒歩圏内の場所に位置しています。
米子労働基準監督署は米子市に所在し、米子駅から徒歩圏内の場所に位置しています。
倉吉労働基準監督署は倉吉市に所在し、倉吉駅からバスで10分程度の場所に位置しています。

Q3.局や監督署ではどれくらいの人数の職員がいますか?開く

A.常勤職員の人数ですが、鳥取局は80名程度(うち監督官は10名程度)、鳥取署は15名程度(同10 名程度)、米子署は15名程度(同10名程度)、倉吉署は6名程度(同4名程度)の職員が勤務しています。その他非常勤職員もそれぞれの場所で勤務しています(人数は年によって変動します)。

Q4.人事異動の結果、県内で引越しをする必要がありますか?開く

A.鳥取県内には4か所の職場があり、そのいずれかに勤務しますが、いずれも公共交通機関で行くことができます。そのため、人事異動をしたとしても必ずしも引越しをしなくても通勤することが可能です。
実際に鳥取市⇔米子市を毎日通勤している職員もいます。

Q5.鳥取局で勤務している監督官で県外出身者はいますか?開く

A.監督官に関して言えば、県外出身者で鳥取局に定着している職員はたくさんいます。 異動により鳥取局に勤務し、居心地が良くてそのまま定着している、結婚して配偶者が鳥取出身のためそのまま定着しているなど理由は様々ですが、県外出身者も多数在籍しています。

Q6.鳥取県出身ではないのですが、鳥取県は暮らしやすいですか?開く

A.筆者(県外出身)の私見になりますが、街がコンパクトにまとまっていること、真面目で穏やかな人が多い、食べ物がおいしい等の理由もあり暮らしやすいと感じています。

Q7.鳥取局の特徴や雰囲気を教えてください。開く

A.鳥取局は全国最小規模の労働局であり、監督署の数や職員の数も全国最小規模です。 そのため、部署の垣根を越えて協力し合う雰囲気であり、実際各部署が連携した取組が多く行われています。

Q8.小規模な局だと若手職員はあまりいないのでしょうか?開く

A.最近は若手職員の採用が増えており、20歳代、30歳代の職員も多く在籍しています。

Q9.鳥取局の監督官は文系、理系どちらが多いですか?開く

A.全国的には、採用人数の関係もあり、法文系であるA監の方が 理工系であるB監よりも多くなっていますが、鳥取局ではA監、B監が概ね半々となっており、理系出身の監督官も大勢活躍しています。

Q10.鳥取局の魅力は何ですか?開く

A.小規模な労働局のため、職員同士の距離が近く、先輩監督官に気軽に相談でき、細かなフォローを受けながら安心して業務を進めることができます。
加えて、県内に3か所しか労働基準監督署がなく、異動に当たって住居の移動を伴わずに勤務し続けることも可能であるため、生活設計を比較的しやすい点も魅力と考えています。

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4 勤務時間、待遇や福利厚生って、どんな内容ですか。

Q1.勤務時間や休日はいつですか?開く

A.基本的には8時30分から17時15分となっており、土日祝日、年末年始はお休みです。

Q2.残業はありますか?開く

A.繁忙期には残業をすることがありますが、メリハリをつけて勤務している職員が多いです。局全体で定時退庁日も設定されており、早めの退庁など、ワークライフバランスを重視している職場です。

Q3.年次有給休暇はありますか?開く

A.年次有給休暇は、毎年1月1日に20日付与されます。4月1日採用の場合、4月1日から12月31日までについては15日付与されます。

Q4.休暇は取得しやすいですか?開く

A.年次有給休暇や各種休暇については、積極的に取得する雰囲気が醸成されており、各職員1か月に最低1日は取得するという目標が定められています。
夏季休暇については、年次有給休暇とは別に3日間付与されますが、これに有給休暇を組み合わせて連続1週間の休暇にすることが推進されており、実際に多くの職員が1週間以上の休暇を取得しています。

Q5.初任給はいくらですか?開く

A.初任給は221,700円です(令和7年4月採用時点)。職歴等があれば、増額されます。
その他扶養家族がいる場合には扶養手当が支給されるなど、該当する場合には様々な手当が支給されます。

Q6.昇給しますか?開く

A.人事評価を踏まえてになりますが、基本的に年に1回の昇給があります。

Q7.賞与はありますか?開く

A.年に2回(6月、12月)、一般的な賞与に当たる期末手当及び勤勉手当が支給されます。年間で約4.6か月分(令和7年4月時点)です。

Q8.社宅はありますか?開く

A.独身用と世帯用の社宅(宿舎)があります。なお、戸数に限りがあるので使用状況に応じて、入居することが可能です。

Q9.アパートを借りた場合に家賃補助はありますか?開く

A.支給に条件はありますが、民間の賃貸住宅に居住している場合には住居手当が支給されます。家賃額にもよりますが、月額最高28,000円です。

Q10.採用時や転勤時の引越し代は自己負担ですか?開く

A.いずれも引越し代については基本的に自己負担はなく、実費が支給されます。

Q11.職場への通勤する際の電車代等は支給されますか?開く

A.支給に条件はありますが、定期代などに対する通勤手当が支給されます。月額最高150,000円となっており、特急料金についても支給される場合があります(例:鳥取駅⇔米子駅、倉吉駅⇔米子駅は特急料金も含めて全額支給されます)。

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