労働安全衛生規則の一部を改正する省令(令和5年厚生労働省令第33号)、安全衛生特別教育規程の一部を改正する件(令和5年厚生労働省告示第104号)及び改正「陸上貨物運送事業における荷役作業の安全対策ガイドライン」(令和5年令和5年3月28日付け基発0328第5号)の施行について(貨物自動車における荷役作業関係)

 陸上貨物運送事業における労働災害の発生件数は全国的に増加傾向にあり、特に荷役作業に係る労働災害が多発していることを踏まえ、荷役作業時の墜落・転落防止災害の充実強化について検討を行い、労働安全衛生規則(昭和47年労働省令第32号。以下「安衛則」といいます。)及び安全衛生特別教育規程(昭和47年労働省告示第92号。以下「規程」といいます。)の規定について、以下のとおり所要の改正が行われました(公布日:令和5年3月28日)。
 また、これらの改正内容を反映して、「陸上貨物運送事業における荷役作業の安全対策ガイドライン」(平成25年3月25日付け基発0325第1号の別紙1。以下、「ガイドライン」といいます。)も改正されました。

1.安衛則の主な改正内容
  (1)昇降設備の設置及び保護帽の着用が必要な貨物自動車の範囲の拡大
      貨物自動車における荷役作業時において墜落・転落災害が多く発生して
     いることから、安衛則第151条の67及び第151条の74の規定に基づき、貨物
     自動車に荷を積む作業又は貨物自動車から荷を卸す作業(以下「荷を積み卸
     す作業」という。)を行うときに昇降設備の設置及び保護帽の着用が義務付けら
     れる貨物自動車の範囲を拡大するもの。 

  (2)テールゲートリフターを使用して荷を積み卸す作業への特別教育の義務化
      貨物自動車に設置されているテールゲートリフターを使用して荷を積み卸す作業
    において、労働者がテールゲートリフターの機能や危険性を十分に認識していないことに
    より、テールゲートリフターからの墜落・転落、荷の崩壊・倒壊等による災害が発生しているこ
    とから、荷を積み卸す作業におけるテールゲートリフターの操作の業務を、労働安全衛生法
    (昭和47年法律第57号)第59条第3項に基づく安全又は衛生のための特別の教育(以下「特別
    教育」といいます。)が必要な業務に加えたもの。

  (3)運転位置から離れる場合の措置の一部改正
    テールゲートリフターの構造等を踏まえ、運転位置から離れる場合の措置について所要の改正を行ったもの。

2.規程の主な改正内容
  安衛則の改正に伴い、上記1(2)の特別教育の内容等を規程に追加する改正が行われたもの。

3.ガイドラインの主な改正内容
  安衛則の改正に伴い、上記1の内容等を踏まえた改正が行われたもの。

4..施行日
  改正省令は、令和5年10月1日(上記1(2)については、令和6年2月1日)から、改正告示は、令和6年2月1日から施行(適用)されます。
  また、ガイドラインについては、上記の施行日前であっても、可能な限り改正後のガイドラインに基づいた対策等を実施することが望ましいとされています。

5.改正省令等
  改正安衛則(令和5年厚生労働省令第33号)
  改正告示(令和5年厚生労働省告示第104号)
  パブリックコメントの結果
  施行通達(令和5年3月28日付け基発0328第5号)
  ガイドラインの改正部分(施行通達の記の4部分の抜粋)
  関係問答(令和5年8月1日付け本省事務連絡)
  パンフレット
  荷役作業安全ガイドラインのあらまし 

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