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東京労働局の企業訪問【株式会社ゴルフダイジェスト・オンライン】

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 古瀬陽子東京労働局雇用環境・均等部長は、平成30年1月12日に株式会社ゴルフダイジェスト・オンライン(本社:東京都品川区)の伊藤修武取締役(ビジネスユニット/人事管掌)を訪問し、同社の「働き方改革」の取組状況をお聴きするとともに、更なる取組の推進をお願いしました。

 

  伊藤修武取締役(ビジネスユニット/人事管掌)(右)に、リーフレット「働き方改革のすすめ」を手交する古瀬陽子雇用環境・均等部長(左)

 

【会社情報】

 名称  株式会社ゴルフダイジェスト・オンライン
 本社所在地  東京都品川区東五反田2-10-2 東五反田スクエア8階
 創業年月  2000(平成12)年5月
 従業員数  534名
 事業内容
 ゴルフに係るオンラインメディアの運営
 ゴルフ用品の販売
 ゴルフレッスン事業 等

 

 

 株式会社ゴルフダイジェスト・オンラインでは、次のような「働き方改革」に積極的に取り組んでいます。

 

 

取組の目的

 社員が能力を十分に発揮できる働きがいのある職場環境を作るため、短時間で成果を上げることが推奨される企業風土作りや、業務の見直し等による1人当たりの生産性向上の促進などを目標として、各種の取組を進めている。

 

 

現在の取組

   ゴルフ関連事業を営む同社では、2012(平成24)年頃から、ゴルフ用語である「PLAY FAST」にちなんで「WORK FAST」という標語を掲げ、短時間で成果を上げることが推奨される風土作りや労働生産性の向上に取り組んでいる。

 

フレックスタイム制の見直し

・標準労働時間の短縮
 本社ではフレックスタイム制を採用しているが、2016(平成28)年11月の新オフィスへの移転を契機に、それまで1日8時間としていた標準労働時間を30分短縮して7.5時間とした。
 この見直しは、今後予想される時間外労働の上限の法定化を見据え、所定時間内での業務効率を一層向上させて所定外労働を削減するという狙いから行った。移転前の2016(平成28)年には月平均19.6時間であった法定外労働時間が2017(平成29)年には月平均14.4時間まで減少するなど、以下に挙げるその他の取組とも相まって着実な成果を上げている。

・コアタイムの短縮と朝型勤務の推奨
 標準労働時間の短縮に合わせて、10時から15時までであったコアタイムも10時から13時までに短縮するとともに、フレキシブルタイムを朝7時からに前倒しして、朝型勤務(社内ではゴルフになぞらえて「アーリーバード」と呼称)を推奨することとした。
 これにより、各従業員が業務の繁閑や私生活の事情に合わせてより柔軟に勤務することが可能となり、例えば午後に私用のある場合でも13時まで勤務して退勤すれば年次有給休暇を取得する必要がなくなった。
 また、早い時間帯から勤務して夕方前には退勤し、以降の時間を趣味や自己研さんに充てるといったことも容易になった。特に夏季は早朝から勤務する従業員が増加しており、中には、日の長さを利用して午後から夕方にかけてゴルフを楽しむといった者もいる。

 

チームマネージャーによる所定外労働の状況把握

 約30あるチームごとに、チームマネージャーが自らのメンバーの所定外労働の状況を把握し、必要に応じメンバー間の業務量を平準化するなどして、所定外労働の削減に役立てている。
 また、2017(平成29)年夏からは、チームマネージャーにチーム全体の所定外労働時間を予測させ、予測と実績のずれが15%以内である場合にはチームの懇親のための補助金を支給するユニークな取組(社内ではゴルフになぞらえて「オネストジョン」と呼称)を行っている。

 

フリーアドレス制と「クラブハウス」(フリースペース)の活用

 本社ではペーパーレス化を進めるとともにフリーアドレス制を導入しており、従業員は毎日、個人別のロッカーからPCなどを取り出した後、任意の場所を選んで業務を行っている。
 また、オフィスの移転に伴い、「クラブハウス」と呼ばれる様々な形の机や椅子の置かれた広めのフリースペースを設けたことで、社内の打合せはこの「クラブハウス」で行うことができるようになり、会議室が取れないために打合せの時間が遅くなるといったことがなくなった。
 さらに、18時半以降の業務はこの「クラブハウス」で行うというルールを設けている。これは、作業場所の移動の際に一呼吸おくことで、その作業を今日引き続き行う必要があるかどうか(明日に回すことはできないか)を考えさせる仕掛けにもなっている。

 

定例のミーティングや報告書類の見直し

 現在の人事担当役員が着任した2009(平成21)年以降、定例で行われていた各種のミーティングについて、それぞれの必要性を精査して従来の3分の1程度まで数を削減するとともに、議題や関係資料の事前共有を徹底することで平均1時間ほど要していた時間についても原則30分までとするなど、短時間で密度の高い打合せが行えるよう改善を進めてきた。
 また、毎週や毎月など定例的に役員に提出されていた各種の報告書類についても、同様に必要性を精査し、相当数を削減した。
 このような取組に対し、不要とされた業務を多く担っていた一部の従業員などには不満が生じた面もあると考えられるものの、必要な業務の絞り込みにより残業を削減し平日でもプライベートな時間を増やせるといったメリットを説明したり、場合によっては新規の重要な業務を任せるなどして、従業員のモチベーションの維持・向上を図っている。

 

年次有給休暇「取得促進日」、特別有給休暇「ゴルフ休暇」や「私傷病休暇」等の休暇制度を設定

  毎年初めに会社全体として年次有給休暇の「取得促進日」を設定しており、設定日には積極的・計画的に休暇を取得するよう奨励している。
 また、法定外の休暇として、自社サービスを利用してゴルフ場を予約した場合に取得できる「ゴルフ休暇」を年4日設けている。この休暇とあわせて、プレーに係る補助金を支給する制度もあり、ゴルフによって心身をリフレッシュできるとともに自社サービスの理解や改善点の発見にも繋がるなど、従業員と会社の双方にとってメリットのある制度となっている。
 その他、業務外の怪我・病気の療養の際に年10日を上限として取得できる「私傷病休暇」を整備しており、従業員が安心して療養できるようになっている。

 

取組の定着に向けた人事部門の工夫とその効果

 上記のような各種の取組を進めるにあたって、人事部門においては単に制度や設備面を整備するだけでなく、どのように工夫すれば従業員に定着し、実効性のあるものになるかという点にも意を割いており、例えば上記のように制度や設備の愛称をゴルフにちなんだものにするというのもその一環である。
 このような工夫も功を奏し、冒頭に挙げた「WORK FAST」の意識は従業員全体に浸透してきており、「上司や先輩がいるから帰りづらい」といった雰囲気はなく、むしろ現在では「短時間で集中して業務を進めることが(遅くまで残って頑張るよりも)恰好良い」といった意識が醸成されている。

 

リモートワーク(テレワーク)の導入

 2018(平成30)年2月よりリモートワーク(テレワーク)を導入している。
 会社としては基本ルールのみを設定し、具体的な運用ルールについては部署毎に設定することで、テレワークの従業員と通常勤務の従業員が十分に意思疎通しながら業務を進められるよう、柔軟に対応を進めていくこととしている。
 また、導入後の課題についても随時アップデートしながら、制度を充実させていく方針である。

 


 最後に古瀬雇用環境・均等部長から、ワーク・ライフ・バランスの実現に向けた一層の取組をお願いしました。

 

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この記事に関するお問合せ先

雇用環境・均等部 指導課  TEL : 03-3512-1611

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