- 新潟労働局 >
- フォトレポート
フォトレポート
令和6年9月24日(火)
新潟県内でユースエール認定を5年以上継続している企業を表彰するため、ユースエール認定5年継続表彰式を開催しました。
新潟県内でユースエール認定を5年以上継続している10社を表彰するため、ユースエール認定5年継続表彰式を開催しました。各社の詳しいお取組みについては、プレスリリースをご覧ください。
ユースエール認定制度は、新たに認定を受けた後、毎年、有給休暇の取得日数や時間外労働時間、育児休業の取得実績、若者の職場定着状況など厳しい水準を満たした場合のみ認定を継続できることとなっております。この度表彰を受けた10社はその厳しい審査要件を5年以上継続して満たしており、新潟労働局・ハローワークでは引き続き、若者採用、雇用管理が優良な企業として、積極的な周知を行って参ります。
認定制度の詳細、新潟県内の認定企業の情報はこちらを御覧ください。
左から 前列左から 株式会社 マルゴシステム 常務取締役 松村 和治 様 株式会社 後藤組 副社長 後藤 大洋 様 日鉄工材 株式会社 代表取締役社長 宮原 光雄 様 株式会社 笠原建設 取締役専務執行役員 笠原 翔太 様 新潟電子工業 株式会社 代表取締役社長 岡﨑 淳 様 後列左から 株式会社 堤組 代表取締役社長 堤 恭佑 様 株式会社 山木組 代表取締役 鈴木 敏明 様 新潟労働局 千葉局長 株式会社 佐文工業所 管理部長 横山 学 様 株式会社 東陽理化学研究所 総務人事部長 平原 高志 様 水島鉄工 株式会社 代表取締役 南 秀樹 様 |
【日鉄工材 株式会社 代表取締役社長 宮原 光雄 様】 |
この度は大変名誉な表彰をいただきまして、誠に有難うございます。
当社は上越市でチタン、ステンレス、鋼合金等の材料を使いまして、各種の産業機器、建材パイプ等を製造している会社です。当社は、社員の幸せこそが優れた製品を生み出し、お客様や社会に貢献するための起点であると考えておりまして、人材の育成や働き方改革に取り組んでおります。2017年に上越市としては初めてこのユースエールを認定いただき継続をしてまいりました。
この7年間で最も苦労いたしましたのは、社員の生活を守りながら製品の増産を行うということです。もちろん設備投資も行いましたけれども、基本となりましたのは、ものづくりに携わる人の力の向上です。まず採用では一度に多くの人材を採用しても教育することができませんので、きちんと育成できる人数を決めて毎年少数ずつ若手を採用して参りました。そして、個人ごとに作成をした長期的な計画に基づいて教育し、定期的に力量を評価して成長を確認するという取組を行っております。
この結果、若手が着実に成長して戦力になってくれました。さらに、各職場チームの改善活動で生産性を向上しました。この活動では、各チームが各職場の課題について話し合い、協力し合って解決に挑戦をしてくれました。例えば、作業の時間を短縮したり、ある一人ができる作業の処理を増やして柔軟な人材活用を可能にしたり、若手に技能を伝承するのを分かりやすくする工夫といったような、色々な観点で生産性を向上してくれました。このような取組を行った結果、2017年に比べて主力製品の生産能力や生産量は大幅に増加しましたが、昨年度の実績で有給の取得90%以上、月の平均残業13時間といったような水準を達成しております。
今後も今回の表彰を契機にさらに若者にとって魅力のある会社になり、お客様や社会に貢献できる会社になれるように努力を続けてまいりたいと思いますので、新潟労働局様をはじめとする皆様方の御支援をよろしくお願いいたします。本日はありがとうございました。
【株式会社 後藤組 副社長 後藤 大洋 様】 |
糸魚川市で建設業を営んでおります後藤組と申します。
なかなか雇用を取り巻く環境は厳しいものがあります。まず建設ということだけで昨今の若い方が入社を希望しない職種になってしまいました。その上に糸魚川市という地域は、新潟市から車で片道2時間以上かかる地域です。なおかつ、糸魚川には高校卒業してから学ぶ場がありません。そのため、高校を卒業した学生のほとんどが糸魚川市を一度離れる環境にあります。そんな中で若い世代の雇用をいかに確保するかというのは非常に難しいものがありました。まして先ほど言いましたように、当初は建設会社ということでUターン者を雇用しようとしてもなかなか選択してもらえないという状況でした。
その中で今回このようなユースエール制度に認定していただいたことでその中の選択肢として非常にありがたい有意義な形で雇用できている環境になってきました。5年継続ということで今回表彰していただき大変ありがとうございます。これを何とか続けていきたいと思いますので、これからも御指導をよろしくお願いします。
改善に向けての取組としましては、当初は除雪作業をかなりやっており、この冬場は労働時間という問題がありまして、雪が私どもの予定通りに降ってきません。そんな中で、少しでも時間外の労働時間を減らすため、余裕を持った労務の配置を心掛け、一生懸命頑張っております。
当初の雇用条件、また労働環境に対しましても、社内からだけ見たのではなかなかわからない部分もあります。周りの皆様、労働局の皆様からの御指導をいただきながら、改善していきたいと思いますので、これからもよろしくお願いいたします。今日はありがとうございました。
【株式会社 笠原建設 取締役専務執行役員 笠原 翔太 様】 |
この度はこのような賞をいただきまして誠にありがとうございました。
我々は糸魚川市で建設業を展開している会社になるのですが、建設業だけでなく、どの業界も人手不足ですとか、採用難という課題を抱えている中でいかにして今いる若い人たちに働きがいや働きやすさを感じてもらって定着できるか、というところに取り組んでいるところだと思うのですが、我々が取り組んだ主なこととしては、新たな制度や新たなシステムを導入することで効率よく働ける環境を整えたり、あとは若い人が働きがい、やりがいを感じていただけるようになるべく責任感のある仕事を任せて活躍してもらったり、というところに取り組んでまいりました。
今後もこの認定を継続して受けられるように若い人たちに活躍できる働きがいのある働きやすい環境を提供できるように取り組んで参りますので、引き続き御指導の程よろしくお願いいたします。本日は誠にありがとうございました。
【株式会社 マルゴシステム 常務取締役 松村 和治 様】 |
弊社は今年で41期目になります。従業員44名の会社ですけれども、41年前を振り返りますと、IT業界もなかなか人が集まらないという状況がしばらく続いておりました。
業界の努力もありましてやっと最近10年ぐらいで少しずつ改善してきましたが、ちょうど5年前、このユースエール認定をいただいた時に経済産業省のDXというレポートの中に人手不足の関係のキーワードがあり、我々の業界もこれから人手不足、技術者不足ということで進んでいくだろうということが言われてきました。ここに来まして、案の定、我々の業界も人手不足になっております。
これをどうすればいいのかということで日々考えているわけなんですけれども、やはり、働きやすい社員ファーストの会社を目指していけば辞める人も少なくなり、そして入ってくる人も増えてくるだろう、と原点に戻りまして、この数年か頑張って参りました。
そのおかげもありまして、毎年4名ほど採用できております。辞める人間もほんの何人に1人ぐらいしかいない状況が最近は続いております。その中でこの5年継続の認定をいただきまして、本当にありがたく思っております。
これからもこれに甘えず努力していきたいと思いますので、また御指導ください。本日はどうもありがとうございました。
【新潟電子工業 株式会社 代表取締役社長 岡﨑 淳 様】 |
新潟市南区で電子部品の製造・設計をやっている会社です。
元々はシャープ株式会社の100%子会社で、その中で液晶TVに搭載されているアクオスの背面についている電源装置を作っておりましたが、2016年に100%地元資本になりました。その時、一番考えたのが168名いる従業員の皆さんに安心して、気持ちよく働いてもらうことを考えました。良くも悪くも大企業の傘下でしたので、ノルマもあり、昼夜働いている状況でしたが良いところは真似して、目標はあるけれども無理はしないということで、働き方改革を進めてきまして、経営をガラス張りにして労働時間や色んな配慮をしながら進めてきている中で、ユースエール認定を知り5年前に申請させていただきました。
ここ数年、応募してくる方と面接しておりますと結構ユースエール認定を見ている方も多いです。結構学生から認知があるのではないかということで、もっともっと露出していただければ応募する方も増えますし、その点においてまた御支援いただければと思います。
これら活用させていただきながら、従業員の皆さんの幸せと会社の成長をリンクしていく必要がありますので、これからも色んな良い事例を学びながら進めていければと思います。今日はどうもありがとうございます。
【株式会社 佐文工業所 管理部長 横山 学 様】 |
私どもの作っている工業用ミシンのロータリーフック(「カマ」)は世界60カ国余りに輸出しております。イメージ的には着ている服を編むのが主かなと思いますが、多分皆さんが今着ていらっしゃるスーツ、ブラウス関係は私どものひょっとしたらカマで編まれているものかな、というふうに考えております。
私どもは新卒で採用する若い人を当社の未来と考えております。未来のために積極的に人材育成を含めた投資は行ってきておりますし、今後もやっていくつもりでございます。普段どのようなことに取り組んでいるかと言いますと私どもは管理部で、主に採用から労務管理まで私のところで行っているのですが、心掛けているのは従業員と真剣に向き合うということを心掛けています。従業員を知ることが一番大事かなと思っておりまして、日々取り組んでおります。
私どもの社内に診療所があり、看護師が常駐しております。診療所と言いましても、イメージ的には学校の保健室みたいな感じです。従業員がいろんな相談に来たりとか、体調の面もそうですし色んなことの相談に来て看護師がケアをしている、場合によっては私ども管理部と一緒に従業員のケアを行う、というようなふうに取り組んでおります。若い人の定着とか若い人に限らず従業員の定着関係はそういうところが大きく関係しているかなと思っております。
今後も人を大切にする企業として私どもブレずにやっていきたいと思っておりますので、引き続きユースエール認定を継続できるように頑張っていきたいと思っておりますので、引き続き御支援の方をよろしくお願いしたいと思います。本日はありがとうございました。
【株式会社 山木組 代表取締役 鈴木 敏明 様】 |
本日は受賞ありがとうございます。おそらく県北の一番外れで、しかも阿賀北以北5年継続表彰を受けたのは我が社だけなのかなというふうにお見受けしております。
実を言うと、県内でユースエール認定を受けたのが我が社で4社目、しかも建設業では最初ということで当時のNHKのニュースなどで2、3日放映してもらいかなり貴重な体験でだいぶ応援されて宣伝になりました。
しかし、継続して認定を受けるハードルが高く、毎年うちの会社は高校生1人2人ずつ採用しておりますが、離職率が20%を超えて辞めるとアウトですから1回失効してしまって、また認定を取り直して、今日はこの場にいることができます。
認定を受けてから私が実感していたのは幻の資格で高校生どころか学校の先生さえもユースエール認定を知らず、こちらが学校に訪問した際に説明してやっと知っていただくというような幻の資格の期間が相当長かったと思います。
今年も高卒はおかげさまで採用できましたけれども、その時、また改めて調べてみたら今は県内のユースエール認定企業で検索すると5、60社と最近は結構増えているようですが、5年認定を継続することの本当の大変さは私も身に染みて感じました。
村上市は平成の大合併で合併した時が7万ぐらいの人口です。毎年1千人ずつ減ってきて、今は5万を切ろうとしています。そんな状況でうちの場合は高校生の採用がメインなんですけれども、地域で就職を希望する生徒は毎年2、30名程度に対し300を超える求人という、ほぼほぼ絶望的な戦いを繰り広げている状況で、本当に若い人は貴重だな、というふうに思っています。
しかも今の若い人の特徴なのかおかげさまで、ほぼ毎年のように高校生は採用できていますが、部活の先輩が知っているとか町内の知り合いがいるということではなく、学校も部活も背景が全く違う人がたまたま取れているという幸運が続いているだけで、なかなか今の若い人は人脈で部活で地域性でとかって採用することって本当に難しいなと実感しております。
せっかく取った若い人ですので、うちの場合は高校生はダメですけれども、会社主催の飲み会とかをなるべく多く主催したり、会社主催の社員旅行を行ったりして、費用負担に関しては会社が全部持つようにして、コミュニケーションを深めてもらう機会を設けて定着してもらうよう努力をしております。また、5年後、10年後にここに来れたらいいなと思います。本日はありがとうございました。
【株式会社 東陽理化学研究所 総務人事部長 平原 高志 様】 |
本日はこのような素晴らしい機会をいただきまして、本当にありがとうございます。
弊社は2019年にユースエール認定を取得いたしまして、今年で5年継続となっております。これについては大変嬉しく思っております。また、昨今非常に厳しい採用状況の中でもこのユースエール認定があるおかげだと思いますが、必要な人材が必要な人数を取れているということで、これにつきましても非常に感謝を申し上げたいと思います。
それではせっかくですので、弊社の取組について2点ほど紹介させていただきたいと思います。
まず1点目が弊社の若手の成長を促す教育についてです。色々なプログラムがありますれどもそのプログラムの一環、一例としまして、弊社の近隣企業が今年4社になりましたけれども、集団で新人の教育を行っています。新人研修という形を行っております。他社との交流を深めることで様々な視点を見つけていただくことと一緒に他社との交流を持つことで刺激を受けていただきたいということで始めております。この取組が今3年目になっておりまして今年、新たに1社加わっております。また、これも継続して続けていきたいと思っております。
2点目につきましてはワークライフバランスの向上です。年間、休日の増加とか有給が取得しやすい環境を作るよう進めておりますけれども、それ以外に小学校に上がるまでのお子さんを持つ親御さんの従業員全員に5日間ほど特別有給休暇を与えております。これによって、若い人がより働きやすい環境を提供することができております。
今後も10年、20年とこの認定を継続できるように歩みを止めずに続けていきたいと思います。それによって地域社会や次の世代に貢献できる企業であり続けたいと考えております。
最後になりますけれどもこの度の栄誉ある表彰をいただきましたこと、誠にありがとうございました。御礼、感謝を申し上げまして、挨拶とさせていただきます。本日は誠にありがとうございました。
【株式会社 堤組 代表取締役社長 堤 恭佑 様】 |
本日は大変名誉な賞をいただきまして誠にありがとうございました。弊社は新潟市南区味方というところで農業土木を中心とした建設業を営んでおります。建設業は担い手不足が叫ばれております。こうした中で、弊社も若い人が働きやすいような取り組みとしてICT機器の導入ですとか建設業は外仕事ですので、扇風機付きの空調服とかヒーターベルトを導入して職場環境の改善を図っております。今後も働きやすい会社を目指して邁進して参りたいと思いますので、御指導、御鞭撻の程よろしくお願いいたします。本日はどうもありがとうございました。
【水島鉄工 株式会社 代表取締役 南 秀樹 様】 |
この度はこのような表彰をいただきまして、誠に光栄に存じております。ありがとうございました。
我々は道路の案内標識のようなものですとか、水道管等々の丸いパイプを使って製造するというような鉄工場でございます。
私共が初めてユースエール認定に取り組んだ時は5年に渡り継続できるとは思っておりませんでした。
この間、私が意識してきたのは、社員たちが家族や友人に自慢できる会社にしたいというところでございます。それがユースエール認定の継続につながるはずだと思ってやって参りました。主な取り組みとしてはSDGsや健康経営といった、今では誰もがやっているような取り組みではございますが、中には面白いものもございまして、お客様と営業社員の方からの発案でしたが、社員の家族向けの工場見学、こういったイベントをやらせていただきました。これは実際の社員のお父さん、お母さん、あるいは子どもたちが我々の工場に来て、今作っているものを見ていただく、というイベントでございまして、家族や子どもたちから直接社員たちに向けて「すごい」とか、「かっこいい」というような声がありましたので、これは私が社員たちにかける声よりも重く、心に響くものだったと思っております。そんなことでより会社が好きになってもらえたのかなと思っております。
そんな社員たちが総務の主導のもと、ユースエール認定に求められる一つ一つの要件をクリアするために継続して頑張ってくれたそのおかげで私は今ここに立っているんだなということを忘れず、私ができること、これからも尽力して参りたいなと思っております。
ユースエール認定は現代の企業の最優先課題でもあります、人材確保、これに重要な心理的安全性の高い職場、これと強いつながりがあるな、と私は考えております。思ったこと、心配だったこと、気づいたこと、こういった個の意見や思い、これを組織の中で気兼ねなく発信できるというのが心理的安全性の高い組織と解釈しておりますが、有給申請一つとっても強いつながりがあると考えております。
今後、心理的安全性の向上を意識することでユースエール認定を継続しまして、当社が長年目指すべき姿としております。鉄工所らしくない鉄工所、これを実現できるように頑張っていきたいと思っております。この度は本当にありがとうございました。