民法第627条では、労働者からの退職の申し入れは、使用者の承諾がない場合でも、2週間を経過すれば効力が発生するとしています（ただし、遅刻・欠勤の場合にも賃金控除されない、純然たる「完全月給制」の場合は締切日までの1ケ月の前半までに申し入れるよう規定されてますが、これは遅刻・欠勤により賃金控除される一般的な「月給制」とは違うものです）。

   退職の理由はさまざまあるものと思いますが、特に就業規則などに定めが無く、退職したいという気持ちに変わりがないのであれば、使用者がそのように言っているとしても、退職の意思表示をしていれば、退職が伝わった日の翌日から起算して14日が経過すれば法律上退職は成立する、ということになります。
   ただし、就業規則に退職の申出期間についての定めがあり、その期間が社会通念上著しく長期間でない場合（例えば、1ケ月前までの申出を規定している場合など）には、トラブル防止のために、まずは、就業規則の定めにそった申出をした方がよいでしょう。