2(1)転倒災害

転倒災害防止対策

労働者の転倒災害(業務中の転倒による重傷)を防止しましょう 

 
 転倒災害については、休業4日以上の死傷災害のうち最も多く発生している労働災害であり、増加傾向が見られることから、事業者に対して転倒災害防止対策の推進を図ってきたところです。
 転倒の態様に対応した具体的対策の促進のため、「4S」、床面の水濡れの除去等の一般的な対策にとどまらず、下に示すリーフレット等を活用しながら、事業場の状況も踏まえて転倒災害防止対策を検討しましょう。
 また、転倒災害の防止のためには事業者による対策はもとより、労働者自身が作業等に当たって十分注意することも必要であることから、下に示す労働者用のリーフレット等を活用し、労働者への周知啓発を行いましょう。  

次の事項への具体的対策を検討しましょう

 

● 転倒災害を発生させる環境要因の解消(ハード対策)


 作業場・通路その他の労働者が立ち入る場所の照度を高く保つとともに、つまずきや滑り等それぞれに係る環境要因を解消する物理的対策(ハード対策)を検討しましょう。
 なお、冬季における転倒災害は、積雪によるものが多くなっていますが、降雪量の少ない地域においても、低温による通路等の凍結によって発生しているため、同様に対策が必要です。
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リーフレット

積雪や凍結による転倒災害を防ぎましょう(令和6年11月)

 

● 労働者の高齢化に伴う身体機能の低下への対策(ソフト対策)


 転倒災害の実態に鑑み、ハード対策に加え、特に労働者の高齢化に伴う身体機能の低下への対策(ソフト対策)として、以下の取組を検討しましょう。
 
ア 身体機能の低下への対応

 転倒災害の原因として、特に障害物や凹凸のないところでつまずいて転倒したとされるものや、足がもつれて転倒したとされるものが多く占めており、これらは労働者の身体機能の低下がその要因として大きいと考えられます。令和2年3月に策定された「高年齢労働者の安全と健康確保のためのガイドライン(エイジフレンドリーガイドライン)」に基づき、「転倒等リスク評価セルフチェック票」を活用した身体機能の低下に起因する転倒リスクの可視化及び身体機能の維持向上のための取組を行いましょう。
 
イ 骨粗鬆症対策

 中高年齢の女性労働者においては、転倒による骨折のリスクが高くなっており、市町村によっては健康増進事業として、一定年齢の女性の住民を対象として骨粗鬆症検診を実施していますので、その受診を勧奨しましょう。


 

10月10日は「転倒予防の日」です

 


 厚生労働省と消費者庁は、日本転倒予防学会と協力して、日本転倒予防学会が主唱する10月10日の「転倒予防の日」の取組を推進しています。転倒予防の日を契機に、できることから転倒の予防に取り組みましょう。
 
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リーフレット

10月10日は「転倒予防の日」です(令和6年9月)



 

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