パートタイム・有期雇用労働者の皆様へ

パートタイム・有期雇用労働法Q&A


Q1 アルバイトとして働いています。パートタイム・有期雇用労働法(パ有法)の対象とはならないのでしょうか。

 パ有法では、同法の対象である短時間労働者(パートタイム・有期雇用労働者)」を、「1週間の所定労働時間が同一の事業所の通常の労働者の1週間の所定労働時間に比べて短い労働者」と定めています。通常の労働者とは、多くの場合、正社員をいいます。
 この条件に当てはまれば、「パートタイマー」「アルバイト」「契約社員」など、呼び方は問 いません。

Q2 面接時には賞与があると聞いていたのに、入社してみるとパートに賞与はないということがわかりました。話が違うと思うのですが。

 入社時に、労働条件通知書など書面を受け取っていませんか。記載内容を確認してみてください。
 労働基準法では、労働者の雇い入れの際、労働条件(「契約期間」「仕事をする場所と仕事の内容」「始業・終業の時刻や所定時間外労働の有無」「休憩・休日・休暇」「賃金」「退職に関する事項」など)について、文書交付による明示が義務付けられています。
 パ有法では、これらに加えて、「昇給の有無」「退職手当の有無」「賞与の有無」「相談窓口」について、文書の交付などで明示しなければならないこととなっています。
 また、雇い入れの際は、賃金制度はどうなっているか、どの福利厚生施設が利用できるか、どのような正社員転換制度があるかなどの説明も義務付けられています。

Q3 正社員と同じ仕事をしているのに、パートというだけで待遇が違っています。問題はないのでしょうか。

 パ有法では、働き方や貢献に応じ、正社員とバランスのとれた待遇を確保するよう求めています。正社員との働き方※を比較して、正社員と同じ仕事(職務の内容が同じ)であるなど一定の要件を満たすパートタイム・有期雇用労働者について、事業主が講じる措置を定めています。
次の1→2の手順で比較します。
 
  1. 1.「職務の内容」(業務の内容と業務に伴う責任の程度)が同じかどうか
  2. 2.1.が同じ場合、「人材活用の仕組みや運用 」(転勤、配置転換など)が同じかどうか

 1.2.全てが同じである:パートタイム・有期雇用労働者であることを理由として、全ての待遇について差別をしてはなりません。
 異なる場合、パートタイム・有期雇用労働者の賃金については正社員とのバランスを考えて、意欲、能力などを踏まえて決めるよう努めなければなりません。

 また、パ有法では、パートタイム・有期雇用労働者から求めがあった場合には、待遇の決定に当たって考慮した一定の事項について説明しなければならないとしています。正社員との待遇の差についてわからない場合は、一度、説明を求めてみましょう。パートタイム・有期雇用労働者からの相談に応じる相談窓口の整備が義務付けられています。

Q4 正社員に対しては、年間計画に基づいた研修が行われています。パートも、同じように研修を受けたいのですが。

 パ有法では、事業主が正社員に教育訓練を実施する場合、職務内容が同じパートタイム・有期雇用労働者に対しても同じ教育訓練を実施しなければならないとしています。
 職務内容が同じでない場合でも、パートタイム・有期雇用労働者にも教育訓練を実施するよう努めなければなりません。
 また、福利厚生施設(給食施設、休憩室、更衣室)について、正社員が利用している場合は、パートタイム・有期雇用労働者にも利用の機会を与えるよう配慮しなければならないとしています。

Q5 パートで働き続けてきましたが、できれば正社員になりたいと思っています。同じ会社で正社員になることはできますか。

 事業主は、パートタイム・有期雇用労働者から正社員へ転換する次のいずれかのチャンスを整えることがパ有法で義務付けられています。
 
  1. 1.正社員を募集する場合、その募集内容をすでに雇っているパートタイム・有期雇用労働者に周知する。
  2. 2.正社員のポストを社内公募する場合、すでに雇っているパートタイム・有期雇用労働者にも応募する機会を与える。
  3. 3.パートタイム・有期雇用労働者が正社員へ転換するための試験制度を設けるなど、転換制度を導入する。
など

 ※パートタイム・有期雇用労働者から希望があれば必ず正社員へ転換させなければならないわけではありませんが公正・客観的な制度となっていなかったり、転換の要件として必要以上に厳しい要件を課した仕組みの場合は、措置として十分ではありません。

Q6 パートで働いていますが、育児休業を取ることができますか。

 育児・介護休業法の定めるところにより、労働者は(パートタイム・有期雇用労働者も含む)、申し出ることにより、子が1歳に達するまでの間(一定の場合は1歳6ヶ月まで、パパ・ママ育休の場合は1歳2ヵ月まで)、育児休業をすることができます。休業の取得によって雇用の継続が見込まれる一定の範囲の期間雇用者も対象となります。

※(育児・介護休業法)厚生労働省HP http://www.mhlw.go.jp/topics/2009/07/tp0701-1.html

このように、パートタイム・有期雇用労働者にも労働関係法令の適用があります。

 

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※パートタイム・有期雇用労働者と事業主の間に紛争がある場合、解決に向けた援助制度もあります。
 パートタイム・有期雇用労働法の詳細は(パートタイム・有期雇用労働法)厚生労働省HPをご覧ください。

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