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令和5年の労働災害発生件数が確定しました
【照会先】
秋田労働局
労働基準部健康安全課
課 長 : 北林 浩之
産業安全専門官 : 山谷 博樹
電話番号 : 018-862-6683
~新型コロナを除いた休業 4 日以上の死傷者数は前年より 22 人増加~
秋田労働局(局長 山本博之)では、令和5年の労働災害発生状況をまとめました。
概要は次の通りです。
(概要)
1 新型コロナ感染症のり患者を除いた死傷者数は増加
令和5年の1月から12月まで秋田県内で新型コロナウイルス感染症のり患者(以下「新型コロナ」という。)を除き労働災害により4日以上休業した者(以下「死傷者数」という。)は1,177 人で、令和4年(以下「前年」という。)の1,155人と比較して22人増、1.9%の増加となりました。≪資料1≫
新型コロナを含めた死傷者数では、令和5年は1,714人となり、前年の3,117人から1,403人減、45.0%の減少となりました。
死傷者数 1,177人の主要業種別の内訳は、建設業の221人、製造業の210人、商業の204人、保健衛生業の196人などとなっています。≪資料2≫
新型コロナ537人の業種別の内訳は、製造業15人、商業1人、保健衛生業517人、その他の教育研究業4人です。
令和5年の業種別の死傷者数を前年と比較すると、主要業種のほとんどで減少しています。≪資料3≫
新型コロナを除き、事故の型別にみて死傷者数が多いのは、転倒災害の402人(前年比+29 人)、墜落・転落災害の 165 人(前年比▲42人)、腰痛や捻挫等を含む動作の反動・無理な動作による災害の133人(前年比+1人)、機械などへのはさまれ・巻き込まれ災害の125人(前年比+21人)となっています。この順位は前年と変わりません。≪資料4≫
2 死亡者数は14人と2年連続の2桁
労働災害による死亡者数(死傷者数の内数。以下同じ。)は14人で、前年と同数となり、2 年連続で2桁の人数となりました。
業種別の死亡者数では、建設業が5人、運輸交通業が2人、林業、商業、保健衛生業、接客娯楽業、清掃・と畜業などが 1人となっています。
死亡の原因をみると、「高熱・低温のものとの接触(熱中症)」によるものが4人と最も多く、ついで交通事故が3人、吊り荷が外れて労働者に激突または下敷きになった「飛来・落下」によるもの、「墜落・転落」によるもの、「激突され」によるものが2人などとなっています。≪資料5≫
3 転倒や腰痛など労働者の作業行動に起因する労働災害防止対策の推進
「転倒」は令和元年から右肩上がりで増えており、令和5年の死傷者数402人は、過去20年間で最も多くなるなど、その防止対策が課題となっています。令和5年に転倒災害が増加した理由は、2、12 月の冬季における転倒災害が増えたことがあげられます。≪資料6-1≫
また、腰痛などの「動作の反動・無理な動作による災害」も、近年は130人前後で高止まりしています。
転倒災害には、冬季に屋外の雪や凍結した路面で滑って転んだりしたものが多いのですが、高齢化の進展に伴い、高年齢労働者が身体機能の低下等で転倒しやすくなっています。そのため冬季に限らず、商業や社会福祉施設に勤務する中高齢の女性労働者などを中心に、わずかな段差や、何もないところでつまずいたり、もつれたりして転倒し、骨折するケースが目立っています。≪資料6-1、2≫
秋田労働局では、令和4年度から小売業と社会福祉施設の県内リーディングカンパニーや関係団体で構成される「秋田県+Safe 協議会」を設置し、その活動を通じて、県内企業の転倒や腰痛等の労働災害防止の機運を醸成する取組を行っています。≪資料7≫
また、高年齢労働者の労働災害を防止するため、「高年齢労働者の安全と健康確保のためのガイドライン(エイジフレンドリーガイドライン)」の普及と、床や通路のつまずき、滑り防止対策など設備の改善や腰痛防止のための機器の導入、転倒・腰痛の防止に運動指導を行った際の費用の一部を補助する「エイジフレンドリー補助金」 の活用勧奨を行っていくことにしています。≪資料8≫
4 令和6年度における秋田労働局の労働災害防止への取組
秋田労働局では近年、増加傾向にある労働災害に歯止めをかけるべく「14次労働災害防止計画(14次防)」を策定し、令和5年度から5か年計画で推進しています。
14次防では、重篤な災害が多く発生している製造業や建設業、陸上貨物運送業、林業など業種別ごとに、また転倒災害や腰痛など労働者の作業行動に起因する労働災害の防止や高年齢労働者の労働災害防止などの対策別ごとに、企業の取組成果を定めたアウトプット指標と、アウトプット指標の達成によって期待される事項を示したアウトカム指標を設定しています。≪資料9≫
計画最終年である令和9年(2027年)までにアウトプット指標・アウトカム指標の達成により、減少目標である「令和4年(2022年)と比較して死亡災害を5%以上減少」し、「死傷災害を 2022年と比較して減少」させるためには、事業者に14次防の内容を十分理解して取り組んでもらうことが重要となることから、引き続き労働局・監督署では説明会の機会などをとらえて周知を行うこととしています。
また、令和5年は熱中症による死亡災害が多く発生したことから、今年実施する「STOP!熱中症クールワークキャンペーン」(準備期間5月1日~9月30日 重点取組期間7月1日~7月31日)では、暑さ指数の把握と評価の実施や水分や塩分の定期的な摂取などへの早めの取組を呼びかけることにしています。≪資料 10≫
そのほか詳細については別紙のとおりです。
報道発表資料(PDF)
付属資料