津島署 労働相談
(質問)
パートタイム労働者も、社員と同じように、一般健康診断の実施が必要な場合があると聞きましたが、一般健康診断の必要な場合とはどういう場合なのですか。
また、年齢の比較的高いパート社員や嘱託社員の中には、「私は毎年、市町村が実施する健診を受けている」とか、「自分は持病があって、掛かり付けの病院で診てもらっているので、会社で健診を受けさせてもらう必要ない」という者もいます。どうしたら良いのでしょうか。
(回答)
短時間労働者、いわゆるパートタイム労働者については、次のような基準が示され、該当する場合には、(1)期間の定めのない労働契約により使用される者で、(2)週の労働時間が当該事業場において、同種の業務に従事する通常の労働者の四分の三以上である場合には、社員と同じように一般健康診断の実施が必要となります。
また、社員であれ、パートタイムであれ、同じ時期に、同じ内容の健康診断を何度も受けたくないないと思ったり、特に、エックス線検査等では、必要以上に受けたくないと考えることは当然のことでしょう。
さて、労働安全衛生規則四四条では、労働者の健康診断は、一年以内毎に一回、定期に、医師の健康診断を行わなければならないとされ、実施項目にいても、次のとおり、法定されています。
(11)心電図検査
そして、労働安全衛生法六六条五項では、「労働者は事業者が行う健康診断を受けなければならいない」と規定した上で、「ただし、事業者の指定した医師が行う健康診断を受けることを希望しない場合において、他の医師による健康診断の結果を受け、その結果を証明する書面を事業者に提出したときは、この限りでない」としています。
どこの医療機関で健康診断を受けようと、結局、同じ時期に、必要な項目が検査されて、その結果を証明する書面が事業者に提出されていれば、あらためて、会社が健康診断を受けさせる必要はなくなるのです。
しかし、市町村で受けているという健康診断が、はたして一般健康診断のようなものであるのかも分かりませんし、労働安全衛生法で定める健康診断の項目をすべて満たしているのか疑問でもあります。また、持病で掛かり付けの病院で診てもらっているといっても、法定の健康診断項目をすべて検査しているとは思えないのではないでしょうか。
そのため、他で健康診断を受けているとう労働者からは、その結果を証明する書面の提出を求めて確認するようにして下さい。
もちろん、確認した結果、健康診断の項目が全て満たしているものであれば会社の実施する健康診断を受けさせる必要はありません。しかし、検査の項目に不足がある場合には、、不足の項目について、当然ですが、改めて健康診断を受けさせる必要があります。(一部の項目については、告示の基準に基づいて、医師が必要でないと認めるときには、省略することができます。)
また、事業者は、健康診断の結果に基づいて、「健康診断個人票」を作成し、これを五年間保存する義務があります。そのため、他の病院で健康診断を受けた者については、提出された結果を証明する書面に基づいて、この健康診断個人票を作成する必要があります。
この記事に関するお問い合わせ先
労働基準部 監督課 TEL : 052-972-0253