就職差別につながるおそれがある14事項の考え方

身元調査

 身元調査やその調査の過程においては、居住地域等の生活環境等を実地に調べたり、近所や関係者への聞き込みや様々な書類・データを集めたりなど、本人やその家族に関する情報を広く集めることになります。これは、たとえ採用選考の基準に用いることを意図していなくても、本籍・生活環境や家族の状況・資産などの本人に責任のないことや、思想・信条にかかわることなど適性・能力とは関係のない事項が把握される蓋然性が高いと言わざるを得ません。また、身元調査によって収集された情報の中には、真偽が不明のものや無責任な風評・予断・偏見が入り込んでいることも少なくありません。
 このようなことから、採用選考にあたり応募者の身元調査を実施することは、本人の適性・能力とは関係のない事項や信ぴょう性の乏しい情報により採否が決定された可能性を否定できず、結果として就職差別につながるおそれがあります。

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