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【若年層向け】粉じん障害防止研究会を開催【和気労働基準監督署】
東備地区では、耐火煉瓦関連製造業を中心とした粉じん作業を有する事業場が多くを占めており、労働者のじん肺及びその合併症の発症防止が最重要課題となっています。
和気労働基準監督署(署長:森岡直樹)では、粉じん障害防止について「第10次粉じん障害防止総合対策」を策定し、各種取組を進めているところですが、その取組の一環として、6月6日に「【若年層向け】粉じん障害防止研修会」を開催しました。
【共催:東備地区粉じん障害防止対策協議会、独立行政法人労働者健康安全機構 岡山産業保健総合支援センター】
開会挨拶を行う森岡署長
和気署管内では、依然として、じん肺の新規有所見者が認められます。この背景として、令和6年度の東備地区粉じん障害防止対策協議会において、「若年層の労働者がじん肺の有害性を理解する機会が少ないのではないか」と懸念されたことから、粉じん障害に見識が深い岸本産業保健相談員(岡山産業保健総合支援センター)を招き、特別講演を行っていただきました。
説明を行う岸本産業保健相談員
岸本産業保健相談員からは、「肺と呼吸のしくみ」や「粉じんの種類と影響」、「じん肺の症状」等について説明が行われました。じん肺の特徴として、粉じん作業を中止した後も病状は進行し、ついには慢性呼吸不全をきたすことが強調され、電動ファン付き呼吸用保護具の性能が優れていることも紹介されました。
和気署からは、この研修会に向けて作成したリーフレット「マスクで守る
」を配布し、呼吸用保護具の着用ポイント等について説明を行いました。局所排気装置による作業環境の対策等を着実に講じたうえで、適切に呼吸用保護具を着用しましょう。
そのほか、岡山産業保健総合支援センターの労働衛生専門職からは新たな化学物質規制の支援など、産業保健に係る各種支援制度の紹介が行われました。
出席者からも多くの質問が出され、意欲的な研修会となりました。
また、この研修会に先立ち、6月3日には、第13回東備地区粉じん障害防止対策協議会を開催しました。
第13回東備地区粉じん障害防止対策協議会
本協議会は東備地区においてじん肺に係る新規有所見者を発生させないことを目的に、関係業界団体及び専門的知見を有する団体を参集し、平成26年に立ち上げられたものです。第10次粉じん障害防止総合対策の中間年度にあたる今年度の活動内容、次年度以降の取組事項等について意見交換を行いました。
また、作業環境測定結果が第三管理区分の事業場に対する作業環境の改善措置の強化等、改正法令に適切に対応いただく必要があることから、次年度以降も引き続き本協議会の活動を継続していくことが確認されました。
じん肺新規有所見者を発生させないため、粉じん職場環境の改善を図るとともに、粉じんばく露を防止する最後の砦である保護具の適切な着用及び管理を行っていただくようお願いいたします。
〇 参考
第10次粉じん障害防止総合対策の実施をお願いします
第三管理区分の作業場での作業には、測定に基づき適切な呼吸用保護具を使用しましょう