治療と職業生活の両立支援セミナーを開催しました

 労働人口の1/3が病気の治療を続けながら就労している現在、治療を続けながらも安心して働ける環境づくりは、大きな課題となっております。
 一方、突然疾病に罹った労働者の対応に苦慮する企業も認められるところです。
 このため、      
   治療と職業生活の両立にも携わる医師
    一般企業で労働者の健康管理を担当する産業医
   岡山産業保健総合支援センターの両立支援促進員
が、両立支援にかかる事例・実務に則し、それぞれの立場から、課題とその対応策などを説明する、【治療と職業生活の両立支援セミナー】を、岡山労働局と岡山産業保健総合支援センターとの共催で、平成30年1月22日、岡山ふれあいセンターで開催しました。
 当日は、労務管理担当者・衛生管理者・保健師など、約100社、130人が参加されました。



開催にあたり、金田岡山労働局長から、
 ・働き方改革を進める上で両立支援が課題となっていること。
 ・治療と職業生活を取り巻く現状と、その両立の必要性について、説明を行いました。



*講 演
①演題「安全・安心な職場づくりに向けて」
 岡山産業保健総合支援センターの成川両立支援促進員から、「なぜ、両立支援に取り組む必要があるのか(意味、目的)」、「両立支援を進めるうえで会社で活用できる制度」「両立支援に係る問題点」などについて、説明がありました。



②演題「肝炎が治せる今、健康経営上必要な支援とは」
 岡山大学病院の池田医師から、肝炎に係る治療の現状と、肝炎とは何か知ってもらうための研修会(出張肝臓病教室)の実施、「肝炎が治せる今」健康経営を行う上で治療と仕事の両立支援が必要であることなどについて、説明がありました。



③演題「事業場における両立支援 ~事例から取組みを考える~」
 岡山産業保健総合支援センターの伊藤産業保健相談員から、事業場の専属産業医として、治療と職業生活の両立支援に係る課題、産業医(医療関係者)がいない場合の問題点、両立支援に係る必要な制度などについて、説明がありました。



④演題「がん患者さんにおける両立支援」
 岡山労災病院の石崎医師から、がんに対する5年相対生存率は年々向上し、長く付き合う慢性病に変化していること、がん患者の職場復職や就業継続を支援するための手順、両立支援チームの積極的なコミニュケーション(情報の共有)、がん患者の職場復職事例などについて、説明がありました。




*また、会場で頂いたアンケートに係るご意見を見ると、
 ・時短勤務からスタートさせて、産業医・主治医の意見により、少しずつ通常勤務に戻していますが、以前の事例では、主治医は完治、本人は身体がしんどくてたまらない。受診しても薬も何もないケースがあった。主治医とのコミュニケーションを取れるかどうかが、難しい。(百貨店)
 ・自分自身ががん患者となり、子育て世代でもあり、治療と仕事を両立してきた経験があります。
  また医療者として、健診業務を行っている為、職員及び地域の方に自分の経験が少しでも役立てたらと思いながら、支援の体制を整えて行きたい。(医療・福祉)
 ・自社では、メンタル不調からの復帰規定はあるが、その他私病に関する支援について、初めて講演を聞き、プライベートも含め、課題を乗り越える手法が必要な事を知りました。
  貴重な労働力確保の為にも、両立支援の重要さを学ぶ事ができた。(製造業)
 
など、両立支援に係る課題、導入に向けたご意見など、様々なご意見・ご要望がありました。
今後も治療と職業生活の両立支援に係る周知に努めてまいります。

 

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