化学物質管理専門家・作業環境管理専門家

   

 令和4年5月31日付厚生労働省令の改正により新たに「化学物質管理専門家」と「作業環境管理専門家」が導入されました。

化学物質管理専門家

 令和6年4月1日施行の労働安全衛生規則第34条の2の10により、化学物質による労働災害が発生した事業場等に対して所轄労働基準監督署長から化学物質の管理の状況についての改善指示を受けた事業場は化学物質管理専門家の助言を受けなければなりません。
 所轄労働基準監督署長より改善指示を受けた事業場は、化学物質管理専門家に当該事業場における化学物質の管理の状況について、以下の内容の確認・助言を受ける必要があります。
  ①リスクアセスメントの実施状況
  ②リスクアセスメントの結果に基づく必要な措置の実施状況
  ③作業環境測定又は個人ばく露測定の実施状況
  ④特別則(注1)に規定するばく露防止措置の実施状況
  ⑤事業場内の化学物質の管理、容器への表示、労働者への周知の状況
  ⑥化学物質等に係る教育の実施状況
 化学物質管理専門家は、上記内容の管理が事業場にて適切に行われているか客観的な判断を行う必要があるため、当該事業場に所属しない外部の専門家であることが望ましいとされています。

(注1)特別則とは、特定化学物質障害予防規則、有機溶剤中毒予防規則、鉛中毒予防規則、粉じん障害防止規則のことを指します。

作業環境管理専門家

 令和6年4月1日から、特別則に基づく作業環境測定の評価結果が第三管理区分に区分された事業場に対しての措置義務内容が以下のとおりです。



 この省令改正により、作業環境測定の結果が第3管理区分に区分された事業場は、作業環境管理専門家から作業環境の改善の可否、改善方法等の意見聴取を行い、その意見に基づいて、作業環境整備を行う必要があります。なお、第3管理区分に区分された事業場の作業環境管理専門家の意見聴取を行う場合は、客観的で幅広い知見に基づく専門的な意見が得られるよう、当該事業場に属さない外部の専門家からの意見聴取が必要になるのでご留意ください。

名簿一覧

 「化学物質管理専門家」及び「作業環境管理専門家」の名簿については、厚生労働省の依頼により公益社団法人日本作業環境測定協会が作成しています。名簿は以下のリンクに掲載されていますので、専門家の活用が必要な事業者の皆様はこちらをご確認ください。

日本作業環境測定協会のホームページ
 

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