労働保険事務組合制度

労働保険事務組合とは、事業主の委託を受けて、事業主が行うべき労働保険の事務処理を代行することについて、厚生労働大臣の認可を受けた事業主団体です。
 
1. 委託できる事業主は
常時使用する労働者数が、
  金融・保険・不動産・小売業にあっては、50人以下の事業主
  卸売の事業・サービス業にあっては、100人以下の事業主
  その他の事業にあっては、300人以下の事業主
 
2. 委託できる事務の範囲
労働保険事務組合が処理できる労働保険事務の範囲はおおむね次のとおりです。
 
・概算保険料、確定保険料などの申告及び納付に関する事務
・保険関係成立届、任意加入申請書、雇用保険の事業所設置届等の提出に関する事務
・労災保険の特別加入の申請等に関する事務
・雇用保険の被保険者に関する届出等の事務
・その他労働保険についての申請、届出、報告等に関する事務
 
3. 事務処理を委託すると次のような利点があります。
・ 労働保険の申告・納付等の労働保険事務を事業主に代わって処理しますので、事務の手間が省けます。
・ 労働保険料額にかかわらず3回に分割納付できます。
・ 労災保険に加入することができない労働者を使用する事業主や家族従事者も労災保険に加入できます。
 
 
4. 労働保険の年度更新
 労働保険料は、 6月1日から7月10日までの間に、既に納付した前年度の概算保険料の確定精算と当該年度の概算保険料の申告・納付を同時に行うこととなっています。これを「年度更新」といいます。
 なお、労働保険料の算定期間は4月1日から翌年3月31日の間で、この期間の賃金総額に保険料率を乗じて保険料を算定することになります。

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