第2回 兵庫県塗料製造業最低賃金専門部会議事録

日時  令和4年9月12日(月)    10時00分~10時45分
場所 兵庫労働局 16階 第3共用会議室
出席者 公益委員  岡崎会長、山口委員
労働者委員 浦上委員、日下委員
使用者委員 佐々木委員、𠮷川委員
事務局 木下労働基準部長、田中賃金室長、泉賃金指導官、今村労働基準監督官、箕笹労働基準監督官
議題 (1) 兵庫県塗料製造業最低賃金に係る改正決定の審議等について
(2) その他
議事録 山口部会長 ただ今から、第2回兵庫県塗料製造業最低賃金専門部会を開会します。まず本日の会議について、事務局から報告をお願いします。 
泉賃金指導官  本日は、上林委員、寺田委員、廣利委員が御欠席ですが、最低賃金審議会令第6条第6項の規定による定足数を、充足しておりますことを、ご報告いたします。
山口部会長  それでは、議事に入りたいと思いますが、事務局から何かありますか。
田中賃金室長  資料に関して、今村の方から説明をいたします。 
今村労働基準監督官 (地域別最低賃金及び特定(産業別)最低賃金の特性値一覧(修正)、令和4年度最低賃金に関する基礎調査結果(特定最賃)に関して説明を行った。) 
山口部会長  今までの説明で確認等はよろしいですか。 
各委員 (質問等は無)
山口部会長  前回8月19日の部会において、全会一致で改正必要性は有との決議を行いましたので、本日は、改正する金額についての審議となります。
 今までの審議の中でお話しいただいている部分もありますが、ここからは金額審議ということですので、まずは、労使から金額審議に当たっての、金額提示及びその理由等をご発言いただき、そこから審議を進めていきたいと思います。
 よろしくお願いいたします。
 最初に、労使それぞれで打合せの時間を設けた方がよろしいでしょうか。 

労側委員・使側委員

 打合せ時間を設けたい。 
  (別室で労使委員、10分程度の打合せを行った。) 
山口部会長  では、申出いただいた労働側委員から金額提示とその理由をお願いできますか。 
浦上委員  労働者代表の神東塗料の浦上から報告させていただきます。
 塗料業界は、昨年の下期から世界情勢の影響を受けて、原油、原材料の高騰、それから半導体不足の影響を受けて厳しい状況が続いているということは認識しています。
 ただ、塗料の企業別の業績をメーカーごとに見ていくと、2022年度上期の第1クォーターの業績を見ましても海外市場中心に利益を上げている企業が散見されています。
 また、塗料メーカーの労働組合のデータを見ましても、2022春闘における賃金のベースアップ率は全体で1.85%の賃上げでありました。
 また、中小でも1.78%の賃上げ率があったということで、現在、特定最賃995円ですので、1.85%換算では18円程度のアップは必要があると考えております。
 ただ、塗料兵庫の労働協約の下限額が1,000円ということもあり、今、995円から最大要求できるのが5円ということになりますので、労働側としては5円を提出させていただくということです。
 以上です。 
山口部会長  では、使用者側委員お願いします。 
佐々木委員  使用者側の主張をさせていただきます。
 ただいま、お話がございましたように原材料の高騰とか、取り巻く環境が厳しい状況にあると思います。
 円高等による輸入とか、追い打ちをかけている状況、また価格転嫁をしたいところですが、なかなか出来ない、追いつかない、100%価格転嫁をカバー出来ない状況が続いております。
 特に重要顧客、量が多いと思いますが、大手、大口、すぐには認めてくれない事情も追い打ちをかけております。
 3番目には世界情勢、ロシアのウクライナ侵攻とかでやはり影響を受けております。
 全体的には少し景気後退感があるのは否めません。
 こういった背景を忘れてはいけないと思います。
 今回の塗料業の最賃の更新につきましては、引上げ額についても1円ずつの積み重ねと毎回、毎回、考えております。
 慎重に審議すべきかなと考えるところではございますが、労働協約の上限1,000円ですね、そこまで引き上げ額を考えましたら、最低プラス1円からプラス5円までの幅があるわけですけれども、影響率を見たところ、プラス5円までの影響率0.99%と変わらないところを見まして、ここで1円ずつ、刻んで交渉するというようなことは避けまして、私ども最初からプラス5円でご提示したいと思いますが、いかがでしょうか。
 以上です。
山口部会長  労使双方より、金額についての提示とその考えを伺いました。
  労働側は5円引上げの1,000円
  使用者側は5円引上げの1,000円
というご主張でした。
 労使の意見が一致したように思われますので、本専門部会での金額改正の意見をまとめさせていただきたいと思います。
 労働者側から、原材料の高騰、半導体不足があるものの、上期、海外市場を中心に業績が上がっているのではないかという話と春闘の賃上げ、春闘の賃上げは1.85%、中小は1.78%と、比較的高い労使での賃上げを実現しているということなので、上限5円を提案したいということでした。
 同じく使用者側から価格転嫁ができない状況があって重要顧客に値上げが認められないというところ、と世界情勢が非常に厳しい状況の中で、1円、1円の交渉をしていきたいところではあるけれども、未満率を見たところ上限の5円であっても、0.99%の影響と考えたところ、上限の5円の金額でいいのではないか、というような発言をいただきました。
 以上から、本専門部会の金額改正は5円の引上げで結論が出たようですので、報告の答申の手続きに入りたいと思います。
  必要性の有無の審議と同様に、金額審議におきましても、7月15日の本審において、専門部会が全会一致で決議した場合は、最低賃金審議会令第6条第5項を適用することを議決しています。
 全会一致で改正金額の合意いただいた場合は、その内容で、事務局に部会報告文(案)及び答申文(案)を作成していただき、答申を行うこととします。
 では、まず全会一致であることについての確認をしたいと思います。
 それでは、兵庫県塗料製造業の最低賃金の改正内容について、確認です。
  時間額 1,000円、引上げ額5円
  効力発生の日 令和4年12月1日
以上、ご異議ございませんか。 
各委員  異議なし。
山口部会長  ありがとうございます。
 出席者全員の御賛同をいただきましたので、本専門部会におきましては、全会一致により兵庫県塗料製造業最低賃金について
  時間額 1,000円、引上げ額 5円
と決議されたことを確認いたします。
 では事務局はこの内容で報告文(案)、答申文(案)を作成していただけますか。 
田中賃金室長  それでは、準備をいたしますので、お待ちください。
  (事務局にて、報告文(案)、答申文(案)を作成) 
(部会長に報告文(案)の確認を求める。確認を得た後、その写しを配布) 
山口部会長  では、まず、報告文案から確認をしたいと思いますので、事務局で、報告文案を読み上げてください。 
泉賃金指導官

令和4年9月12日
兵庫地方最低賃金審議会
会長 梅野巨利 殿
 
兵庫地方最低賃金審議会
兵庫県塗料製造業最低賃金専門部会
部会長 山口隆英

兵庫県塗料製造業最低賃金の改正決定に関する報告書

 当専門部会は、令和4年7月15日兵庫地方最低賃金審議会において付託された兵庫県塗料製造業最低賃金の改正決定について、慎重に審議を重ねた結果、別紙のとおりの結論に達したので報告する。
 なお、本件の審議に当たった専門部会の委員は下記のとおりである。
 

 公益代表委員
  岡崎利美
  上林憲雄
  山口隆英
 労働者代表委員
  浦上哲也
  日下修次
  寺田正人
 使用者代表委員
  佐々木保
  廣川芳樹
  𠮷川和宏
 
別紙
兵庫県塗料製造業最低賃金

1 適用する地域
 兵庫県の区域
2 適用する使用者
 前号の地域内で次に掲げるいずれかの産業を営む使用者
  (1)塗料製造業
  (2)(1)に掲げる産業において管理、補助的経済活動を行う事業所
  (3)純粋持株会社(管理する全子会社を通じての主要な経済活動が(1)に掲げる産業に分類されるものに限る。)
3 適用する労働者
 前号の使用者に使用される労働者。ただし、次に掲げる者を除く。
  (1)18歳未満又は65歳以上の者
  (2)雇入れ後6月未満の者であって、技能習得中のもの
  (3)次に掲げる業務に主として従事する者
     イ 清掃、片付け、軽易な運搬又は賄いの業務
     ロ 手作業により又は手工具を用いて行う包装、袋詰め、箱詰め、ラベルはり、値札付け、検数若しくは選別の業務
4 前号の労働者に係る最低賃金額
 1時間1,000円
5 この最低賃金において賃金に算入しないもの
 精皆勤手当、通勤手当及び家族手当
6 効力発生の日
 令和4年12月1日
山口部会長  ただ今読み上げていただいた、報告文案の内容でよろしいですか。
各委員  はい。
山口部会長  それでは、報告文案から案を消したものを報告文とします。
 引き続いて、今回は全会一致での議決となりますので、局長あての答申を行うこととします。
  (部会長に答申文(案)の確認を求める。確認を得た後、その写しを配布)
山口部会長  それでは事務局で、答申文案を読み上げてください。
泉賃金指導官
 
 案
 
令和4年9月12日

兵庫労働局長
鈴木一光 殿
兵庫地方最低賃金審議会
会長 梅野巨利

兵庫県塗料製造業最低賃金の改正決定について(答申)

 当審議会は、令和4年7月15日付け兵労発基0715第1号をもって貴職から諮問のあった標記のことについて、慎重に審議を重ねた結果、別紙のとおりの結論に達したので答申する。

 別紙以下ですけれども、報告文の別紙と同じですので、省略させていただきます。           
山口部会長  ただ今読み上げていただいた、答申文案の内容でよろしいでしょうか。
各委員  はい。
山口部会長  それでは、答申文案から案を消した文を答申文として、審議会長名で局長あてに答申することとします。
 では労働基準部長に答申文をお渡しすることとしますので、事務局で準備してください。  
  (事務局より、部会長に答申文を渡す)
木下労働基準部長  本日、兵庫県塗料製造業最低賃金について、全会一致での答申をいただき、誠にありがとうございます。
 今年度は複雑な情勢の中で、委員皆様が真摯にご審議をいただきましたことに深く感謝申し上げたいと思います。
 本日、いただきました答申にもとづきまして、12月1日発効に向けまして、速やかに所定の手続きを行わせていただくとともに広報活動に尽力を尽くしまして、改正金額の周知及び履行確保に努めていきたいと思います。
 本日は誠にありがとうございます。
山口部会長  7月15日に局長から必要性の有無の諮問がなされてから、本日まで、必要性の有無及び金額改正の審議を重ねることにより、全会一致での結審に至ることができました。
 委員皆様のご努力と審議会の運営協力に対しお礼申し上げます。
 ありがとうございました。
  それでは、これで今年度の兵庫県塗料製造業最低賃金専門部会は終了といたします。
 皆様ご苦労様でした。
 事務局から、ほかに何かありませんか。  
田中賃金室長  特にございません。
山口部会長   本日はこれで終わります。ご苦労様でした。  
山口 隆英
浦上 哲也
吉川 和宏

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