第3回 兵庫県計量器・測定器・分析機器・試験機・測量機械器具製造業最低賃金専門部会議事録

日時  令和4年9月21日(水)    9時55分~10時57分
場所 兵庫労働局16階 第3共用会議室
出席者 公益委員 梅野委員、岡崎委員、上林委員
労働者委員 岩﨑委員、黒石委員、津川委員
使用者委員 黒田委員、瀬川委員、苗村委員
事務局 木下労働基準部長、田中賃金室長、泉賃金指導官、今村労働基準監督官
議題
(1)兵庫県計量器・測定器・分析機器・試験機・測量機械器具製造業最低賃金に係る改正決定の審議等について
(2)その他
議事録 梅野部会長  ただ今から、第3回兵庫県計量器・測定器・分析器機器・試験機・測量機械器具製造業最低賃金専門部会を開会いたします。
 本日の会議について、事務局から報告をお願いいたします。
泉賃金指導官  本日は、全員御出席ですので、最低賃金審議会令第 6条第6項の規定による定足数を充足しておりますことを御報告いたします。
梅野部会長  事務局から何か説明等はございますでしょうか。
田中賃金室長  他部会の状況を説明させていただきます。
 輸送用機械が、昨日1,034円ということで、結審し、答申を出していただいております。
 ちなみに、兵庫におきましては、先々週の塗料1,000円、電子部品961円を含めて、すでに3部会で答申が出ております。
 他局の状況ですが、現時点で近隣府県で答申が出ているというのはないと聞いております。
 あともう一つ、皆さんの手元に地賃のパンフレットを入れております。昨日からオープンになっているものでございまして、飯豊まりえという方がモデルのもので、地賃のパンフレットといたしまして、これがいろんなところで周知啓発されているということです。
 以上です。
梅野部会長  それでは、本日も前回に引き続いて金額審議を行います。
 前回の労使それぞれの主張を確認いたします。
 前回は9月14日でした。
 労働側の主張はプラス35円の時間額966円を提示されました。
 その理由としては、他業種、近隣府県との格差是正、それから原材料の高騰、部品不足等の問題を抱えていることは承知しているが、この業界については、景気後退という状況ではない。
 また、物価高騰が続いているし、賃金上昇率、また人材流出の防止ということも含めて、考慮すると、プラス35円の時間額966円を提示したいということでした。
 他方の使用者側はプラス30円の時間額961円を提示されました。
 その理由としましては、大幅な賃金引上げの中で業界はこれに追い付いていないのではないか。
 雇用維持のため、必要最低限の維持はしたいが、引上げに伴い、相対的に賃金が高い層の是正等全体への影響も考慮する必要があるという理由でございました。
 その後、公労と公使で話合いを繰り返しまして、労働者側は964円、プラス33円、使用者側は962円、プラス31円のところまで両者が歩み寄ることができましたが、まだ結審はできておりません。
 ということで、今日の審議ということになるわけです。
 以上の内容でよろしいでしょうか。
各委員 はい。
梅野部会長  では、引き続きまして、金額審議を進めます。
 まず、労働者側、使用者側でそれぞれで打合せの時間は必要ですか。
労側委員・使側委員  はい。
梅野部会長  それでは、10分程度で別室にて打合せをお願いいたします。
  (労使それぞれで打合せ)
梅野部会長  それでは、議事を再開いたします。
 初めにもう一度公労で、次に公使でお話をお聞きして、また調整していきたいと思います。
 まず、公労でお願いいたします。
  (公労会議、公使会議)
梅野部会長  それでは、審議再開いたします。お待たせいたしました。
 公労、公使で話合いをいたしまして、次のような結果でございます。
 まず、その前に経過から説明いたします。
 労働側は前回提示いたしましたプラス33円の964円、これを維持したいということです。
 理由といたしましては、前回と同様ですが、他業種との格差是正が一番の目標になる。地賃はプラス32円であって、それよりは少しでも上回っていたいということでプラス33円を要求したいということでした。
 また、業界としては人材流出が非常に恐ろしい。
 特に中小企業にとっては、貴重な人材を確保しておきたいということで、人への投資という理由からも、他業種への人材流出を避けたい。そのためには賃金を高く維持しておきたい。こういう理由を挙げられました。
 他方、使用者側はこれも前回と同じ額です。962円、プラス31円、ここからやはり動かすことができない。
 その理由といたしましては、この業界は労働者側が言うほど良くはない。
 良くはないどころか、原材料の高騰幅は非常に著しく、電力、エネルギーのコストも上がっており、利益面での圧縮・減少が非常に著しい。業界は非常に厳しい状況にあるのだということでした。
 したがいまして、やはり前回のプラス31円の962円、これより上げるのは非常に厳しい。
 ということで、なかなか折り合いがつかなかったのですが、最終的に公益委員の判断に任せたいということで、労側、使側双方の委員から了承を得ました。
 公益委員として、協議の結果は、このちょうど真ん中になりますが、プラス32円の963円、引上げ率3.44%、影響率16.26、これで今回の計量器の最低賃金時間額を設定したいと判断いたしました。
 なお、使用者側からは、今回は必要性ありという前提で審議を始めているので、この議論については、公益にこういう形で任せていただきましたが、次年度以降はもう少しこの必要性の審議ということについては、慎重に判断・検討を進めたいという御意向を示されましたので、付け加えます。
 それでは、7月15日の本審において、専門部会が全会一致で決議した場合は、最低賃金審議会令第6条第5項を適用するということになっています。
 公益委員案で全会一致により、議決いただけなかった場合には、答申に至ることはできません。
 今回は公益委員案でよろしいでしょうか。
各委員  はい。
梅野部会長  ありがとうございます。
 それでは、計量器製造業最低賃金改正についての公益委員見解は、時間額963円、引上げ額はプラス32円です。
 その理由としましては、労使双方の考えは十分承知あるいは理解できますが、こうして開いたままでは、いつまで経っても結論は出ません。
 やはり影響率の一つの切れ目であることと、それから前回から続いている地賃とのプラス3円の差がちょうど今年もこの位置にあるということを含めまして、ちょうど真ん中であり、かつ公益に任せられているという判断、労使それぞれの理解を得ているということを踏まえて、この額に決定いたしました。
 それでは、もう一度確認いたします。
 時間額963円、引上げ額32円、効力発生の日は令和4年12月1日でよろしいですか。
各委員  はい。
梅野部会長  それでは、出席者全員の賛同をいただきましたので、専門部会においては、全会一致により兵庫県計量器等製造業最低賃金について、時間額963円、引上げ額32円で決議されたことを確認いたします。
 事務局は、この内容で報告文、答申文、それぞれの案の作成をお願いいたします。
  (事務局、「報告文案」を作成後、写しを各委員に配布。)
梅野部会長  では、報告文案の確認をいたします。文案の読上げをお願いいたします。
泉賃金指導官
(案)
 
令和4年9月21日
 
兵庫地方最低賃金審議会
会長 梅野 巨利 殿
 
兵庫地方最低賃金審議会
兵庫県計量器・測定器・分析機器・試験機・測量機械器具製造業最低賃金専門部会
部会長 梅野 巨利
 
兵庫県計量器・測定器・分析機器・試験機・測量機械器具製造業最低賃金の改正決定に関する報告書
 
当専門部会は、令和4年7月15日兵庫地方最低賃金審議会において付託された兵庫県計量器・測定器・分析機器・試験機・測量機械器具製造業最低賃金の改正決定について、慎重に審議を重ねた結果、別紙のとおりの結論に達したので報告する。
なお、本件の審議に当たった専門部会の委員は下記のとおりである。
 
 
公益代表委員
梅野 巨利
岡崎 利美
上林 憲雄
労働者代表委員
岩﨑 和人
黒石 尚稔
津川 久志
使用者代表委員
黒田 俊一
瀬川 里志
苗村 康夫
 
別紙
 
兵庫県計量器・測定器・分析機器・試験機・測量機械器具製造業最低賃金
 
1 適用する地域
兵庫県の区域
2 適用する使用者
前号の地域内で次に掲げるいずれかの産業を営む使用者
(1)計量器・測定器・分析機器・試験機・測量機械器具・理化学機械器具製造業(理化学機械器具製造業を除く。)
(2)(1)に掲げる産業において管理、補助的経済活動を行う事業所
(3)純粋持株会社(管理する全子会社を通じての主要な経済活動が(1)に掲げる産業に分類されるものに限る。)
3 適用する労働者
前号の使用者に使用される労働者。ただし、次に掲げる者を除く。
(1)18歳未満又は65歳以上の者
(2)雇入れ後6月未満の者であって、技能習得中のもの
(3)次に掲げる業務に主として従事する者
イ清掃、片付け、賄い、軽易な運搬又は工具若しくは部品の整理の業務
ロ  手作業による小物部品の包装、袋詰め又は箱入れの業務
4 前号の労働者に係る最低賃金額
1時間963円
5 この最低賃金において賃金に算入しないもの
精皆勤手当、通勤手当及び家族手当
効力発生の日
令和4年12月1日
 
以上です。
梅野部会長  ただ今読み上げていただきました文案の内容でよろしいでしょうか。
各委員  はい。
梅野部会長  それでは、報告文案から案を消したものを報告文といたします。
 引き続いて、今回は全会一致での議決ですので、局長あての答申を行うことにいたします。
  (部会長に答申文の内容確認を求め、確認を得た後、各委員に「答申文案」の写しを配布)
梅野部会長  それでは事務局で、答申文案の読上げをお願いします。
泉賃金指導官
(案)
 
令和4年9月21日
 
兵庫労働局長
鈴木一光  殿
 
兵庫地方最低賃金審議会
会長 梅野巨利
 
兵庫県計量器・測定器・分析機器・試験機・測量機械器具製造業 最低賃金の改正決定について(答申)
 
当審議会は、令和4年7月15日付け兵労発基0715第1号をもって貴職から諮問のあった標記のことについて、慎重に審議を重ねた結果、別紙のとおりの結論に達したので答申する。
 
別紙は省略させていただきます。
以上です。
梅野部会長  ただ今読み上げていただきました答申文案の内容でよろしいでしょうか。
各委員  はい。
梅野部会長  それでは、答申文案から案を消した文を答申文として、審議会長名で局長あてに答申いたします。
 では、労働基準部長に答申文をお渡しいたします。準備をお願いいたします。
  (部会長から労働基準部長に答申文を手交) 
(各委員に「答申文」の写しを配布)
木下労働基準部長  ただ今梅野部会長から、兵庫県計量器等製造業最低賃金の御答申をいただいたところでございます。
 今年度につきましては、円安、原材料・資源の高騰等厳しい情勢下での審議ということになりましたが、委員の皆様におかれましては、労使のイニシアティブを十分に発揮いただきまして、円滑に審議を進めていただき、全会一致での結論を導いていただきました。深く感謝を申し上げたいと思います。
 本日いただきました答申を踏まえまして、12月1日の発効に向けて、早急に所定の手続きを進めてまいりたいと思っております。
 また、決定後につきましては、速やかに広報活動を行いまして、金額改正の周知と履行確保に努めてまいりたいと考えているところでございます。
 本日は誠にありがとうございました。
梅野部会長  7月15日に局長から必要性有無の諮問がなされましてから、本日まで、必要性の有無及び金額改正の審議を重ねまして、本日全会一致で結審をすることができました。
 労使双方の委員の皆様方には御理解、御協力いただきまして、誠にありがとうございました。
 それでは、今年度の計量器等製造業最低賃金専門部会はこれで終了いたします。
 事務局から何かございますか。
田中賃金室長  本件については、本日異議申出の公示をいたしまして、29日までその受付をする予定となってございます。
梅野部会長  それでは、本日の審議会これで終了いたします。ありがとうございました。

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