兵庫地方労働審議会 第23回家内労働部会 議事録

 
開催日時 令和4年2月2日(水) 10時00分~11時30分
出席状況  公益を代表する委員  3人  出席3人  定数3人
 労働者を代表する委員  3人  出席3人  定数3人
 使用者を代表する委員  3人  出席3人  定数3人
主要議題    (1) 部会長の選出、部会長代理の指名について
   (2) 兵庫地方労働審議会家内労働部会運営規程の改正について
   (3) 令和3年度家内労働対策について
   (4) 兵庫県靴下製造業最低工賃について
   (5) 兵庫県電気機械器具製造業最低工賃について
   (6) その他
  議  事  録
泉賃金指導官   お待たせをいたしました。定刻を少し過ぎましたが、ただ今から兵庫地方労働審議会第23回家内労働部会を開催いたします。
  本日は、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、オンラインでの開催とさせていただいております。
 委員の皆様方には御不便をおかけいたしますが、よろしくお願いいたします。
 先に「オンライン開催での注意事項」を簡単に御説明させていただきます。
申し訳ございませんが、オンライン出席の方は通常はマイクを今のようにミュートにしていただき、発言の指名があった場合にミュートの解除をして御発言をお願いいたします。
 議題につきまして、質疑・意見を述べる場合は先にチャットで、まず、「意見あり」、「発言あり」等というふうに全員に向けて送付をいただきましたら、事務局のほうから順番に指名をさせていただきます。
 また、画面上での挙手をお願いする場合がございますが、その場合は画面にわかるように手を挙げていただければと思います。
 それから皆様のお手元に御用意をいただいているかと思いますが、資料の御準備もお手数をおかけいたしますが併せてよろしくお願いいたします。
 では、まず本日の出席の確認をいたします。
 本日は全員御出席をいただいておりますので、地方労働審議会令第8条第2項の規定による定足数を充足しております。
 また、本日の家内労働部会は議事を公開することとしておりましたが、傍聴希望は本日ございませんでした。
それでは、審議に入ります前に兵庫労働局労働基準部長の岸より御挨拶を申し上げます。
岸労働基準部長  皆様おはようございます。労働基準部長の岸でございます。
 開会に当たりまして一言御挨拶を申し上げます。
 委員の皆様には、平素から労働行政、特に家内労働対策等につきまして、御理解・御協力をいただいておりますことを厚く御礼を申し上げます。
 また、本日は新型コロナウイルス感染症拡大防止により急遽オンラインでの開催と変更をさせていただきましたが、皆様に御参加をいただきましたことにつきまして、併せて御礼を申し上げます。
 この家内労働部会は、委員の皆様に家内労働対策及び最低工賃につきまして、御審議をいただき貴重な御意見をいただくという場になってございます。
 家内労働につきましては、長期的には減少傾向にありますが、製造業を下支えするという重要な役割を担ってございます。
 最低工賃につきましては、現在兵庫におきましては5つの業種に関して最低工賃が定められており、それを3か年の改正計画に基づきまして、年1つ、または2つの業種につきまして調査をし、審議をお願いしているところでございます。
 本年は、靴下製造業及び電気機械器具製造業の2つの最低工賃の調査結果につきまして、説明を申し上げて御意見をいただくという予定にしているところでございます。
 本日は、今後当局の家内労働対策等につきまして、貴重な御意見を賜りたいと思ってございますので、どうぞよろしくお願いいたします。
泉賃金指導官    では今回は第11期の委員での1回目の部会となりますので、部会長選出までの間は事務局で進行をさせていただきます。申し遅れましたが、私は事務局の兵庫労働局の泉と申します。よろしくお願いいたします。
 では今期の委員の方の御紹介をさせていただきます。
 お手元にお配りしております資料のNo.1「兵庫地方労働審議会家内労働部会委員名簿」を、御覧ください。
 名簿の順にお名前をお呼びしますので、恐れ入りますが御出席方もオンライン出席の方も皆さん挙手いただきますようお願いします。
  
   (公益代表の今井(いまい) 陽子(ようこ) 委員、梅野(うめの)  巨利(なおとし) 委員及び岡崎(おかざき) 利美(としみ) 委員を紹介。家内労働者代表の中西(なかにし) (おり)() 、三村(みむら) (さとし) 委員及び森田(もりた) 直樹(なおき) 委員を紹介。委託者代表の瀬川(せがわ) (さと)() 委員、藤嶋(ふじしま) 純子(じゅんこ) 委員及び鷲尾(わしお) (よし)(まさ) 委員を紹介。) 
泉賃金指導官  続きまして、議題の1「部会長及び部会長代理の選出」に移ります。
 部会長及び部会長代理につきましては、慣例により公益代表委員の中から御推薦していただき、皆様にお(はか)りするということにさせていただいています。
 今回は事前に公益委員の方で御調整をいただきまして、部会長に今井委員、部会長代理に梅野委員との御推薦をいただいていますが、御了解いただける委員の方は挙手をお願いできるでしょうか。
各委員  (異議なし)
泉賃金指導官  ありがとうございます。
 では、ただいま御出席の皆様の御了解が得られましたので、部会長には今井委員、部会長代理には梅野委員が選出されたということを確認させていただきます。
 それでは、今後の議事進行については部会長にお願いしたいと思います。今井委員よろしくお願いします。
今井部会長  部会長に選出されました今井でございます。
 不慣れで御迷惑をおかけするかもしれませんが、慎重に議事を進行できるよう努めたいと思いますので、よろしく御協力をお願いいたします。
 では、議事を引き継ぎ進行させていただきたいと思います。
 まず、議題(2)「兵庫地方労働審議会家内労働部会運営規程の改正について」、事務局より説明をお願いします。
 
青柳賃金室長  賃金室長の青柳です、よろしくお願いいたします。私から運営規程の改正について説明をさせていただきます。
 資料3に兵庫地方労働審議会家内労働部会運営規程の改正(案)を付けております。
 例年ですと、運営規程第6条の規定によりまして、議事録署名委員の指名をいただくのですが、御存知のとおり、令和2年の押印廃止に伴いまして、各審議会部会におきまして、議事録の署名・押印廃止の取り扱いが可能ということになっております。
 また、本日「同時に」となっておりますが、新型コロナウイルスの感染症拡大防止対策を踏まえまして、こういったテレビ会議(オンライン)での利用についての改正を含めた、規程の改正をさせていただくものでございます。
 先日、「地方労働審議会(本審)」におきましても、運営規程の改正について御了解いただいたところですが、各部会につきましては、第8条の規定により、各部会の決議事項となっておりますので、この部会の冒頭に改正案の提示をさせていただくものでございます。
 資料3ですが、大きな変更内容につきましては、赤字で書いております。
 第4条が、テレビ会議システムによる委員の出席にかかる改正となります。
 さらに、第6条が議事録作成の署名廃止に係る改正となります。
 こちらについて、改正(案)という形で今回提案をさせていただくということでございます。
  議事録につきましては、今後本審と同様に全委員に案をメール等でお送りさせていただきまして確認をいただき、その上で修正を行った後、議事録として公開をさせていただくという流れになります。
 以上でございます、よろしくお願いいたします。
今井部会長  今回、家内労働部会運営規程の改正ということで、本審と同様に事務局からテレビ会議システムの内容及び議事録の署名廃止に沿った改正に関しての改正案が示されました。
 今後の状況等に対応しての改正ですので、審議会(運営)規程と同様に特に御意見等がないようであれば、今回の改正に承認することとしてよいと思いますが、よろしいでしょうか。
 何かの御意見、あるいは質問等かございましたらチャットでの送信をお願いいたします。
各委員 (意見なし)
今井部会長  そうしましたら、特に御意見等がないようですので、今回の改正について確認させていただきたいと思います。
 御了解をいただける委員の方は挙手をお願いいたします。
各委員 (挙手あり)
今井部会長  ありがとうございます。
 それでは、今回の規程の改正は本部会において承認したものと確認させていただきます。
 それでは、次の議事に進めます。議題(3)は「令和3年度家内労働対策について」です。
 初めての委員の先生方もいらっしゃいますので、家内労働部会の役割等も合わせて事務局から御説明をお願いいたします。
青柳賃金室長  はい。では、私から説明をさせていただきます。
 まず、家内労働の役割ですが、家内労働につきましては、いわゆる内職という形態でありまして、メーカー等から部品または材料の提供を受け、物品の製造加工を行うというものでございます。
 発注する側を委託者、発注を受けて作業を行う側を家内労働者といいます。
 また、家内労働者の同居の親族で家内労働に従事する者を補助者と定義をしております。
 このあたりの定義につきましては、資料No.15に「家内労働関係法規」がございますが、その1つ目、家内労働法第2条の定義のところに家内労働者・委託者・補助者が説明をされていますので、御参照をいただければと思います。
 続きまして資料No.2の家内労働部会の位置づけであります。
 家内労働部会は、兵庫地方労働審議会に設置されている常設の部会であります。
 常設部会といいますのは、港湾労働部会、労働災害防止部会、家内労働部会の3つがあります。家内労働部会はこの中の1つでございます。
 ほかに、最低工賃を実際に改正する場合は、金額を審議するという場につきまして、最低工賃専門部会を開催するということになっているものでございます。
 その裏のページですけれども、こちらに委員・臨時委員の職務でございますが、1の家内労働部会の職務の項目には、家内労働法第21条第1項の規定による最低工賃専門部会が所掌する事項を除き、家内労働に関する専門事項を審議するとされております。
 家内労働部会は最低工賃の決定以外、最低工賃改正の方向性等、家内労働全般について御審議をいただくという位置づけでございます。
 続きまして「家内労働対策」ですが、全国の家内労働の状況について説明をしたいと思います。
 まず、資料No.16に厚生労働省が出しております、令和3年度の「家内労働のしおり」がございます。こちらをみていただければと思います。
 こちらの32・33ページなのですが、家内労働者数の状況についてとなっております。
 家内労働者数につきましては、御存知のとおり委託者・家内労働者数はいずれも減少傾向にありまして、昭和48年をピークとしてずっと減少しているということでございます。
 表のずっと右端のほうをみていただきますと、令和2年度の数字ですが、家内労働者数につきましては108,539人で、委託者については7,500人ということで、ピーク時の昭和45年から48年頃の200万近く家内労働者がいらっしゃったと時と比べますと、おおむね家内労働者も20分の1に今は減少しているという状況でございます。
 次に兵庫県内の状況でございますけれども、こちらは資料No.4の4ページですが「兵庫の家内労働の概況」というところを御覧いただければと思います。
 2ページ目の表1ですけれども、こちらは兵庫県内の家内労働者の推移ということを表に、下のほうではグラフにしているものでございます。やはり全国と同じように、長期的にも減少傾向になっているというところでございます。
 次の3ページですが、こちらに円グラフがあるかと思いますが、これは家内労働者の業種別の状況をお示ししたものでございます。
 やはり兵庫県で家内労働者の多い業種につきましては繊維工業、紙加工品、皮革製品、電気機械器具、その他というところでございます。
 繊維工業と電気機械器具につきましては、全国的にもやはり家内労働者が多いということで、それ以外につきましては兵庫の地場の産業というところであります。
  例えば西脇の釣針についてはその他に入ってくるというところでございます。
 次の4ページから6ページにつきましては、家内労働者、委託者の状況につきまして、各監督署別・業種別にこちらを一覧にしているものでございます。
 地域ですけれども、兵庫県内でいきますと、やはり姫路・西脇・但馬といった地域で家内労働者が多いという状況でそれに比例いたしまして、委託者も多いという状況が見ていただけるかなというところでございます。
 続きまして、資料の7ページですけれども、こちらは危険有害業務に従事する家内労働者の概況でございます。
 危険有害業務従事家内労働者数につきましては合計481名ということで、昨年の719人よりも大幅に減少をしている状況でございます。
 その中でも特に多いのは動力により駆動される機械ということですが、機械としては縫製業での織機、またはミシンといった機械が多いという状況でございます。
 また下の表ですが、こちらは家内労働者の労災加入の状況、労働者災害補償保険の加入状況について示したものでございます。
 家内労働者につきましては、労働基準法が適応される労働者という位置づけではありませんので、別途、事務組合(第2種特別加入団体)を作っていただき、任意で特別加入となりますので、非常に家内労働者の加入の実態は少ないというのが現状でございます。
 続きましては8ページですけれども、こちらは家内労働法の周知状況というところでございます。
 周知につきましては、各兵庫県内の自治体市町村と兵庫県釣針協同組合、かばん組合といったところにパンフレットの送付をし、定期的に監督署における臨検家内労働監督も行っているところでございます。
 併せまして、家内労働安全衛生指導員が巡回も行っております。
 そしてまたホームページにつきましても、最低工賃と併せまして家内労働の災害防止等の対策についても様式等をアップロードしているところでございます。
 続きまして、資料5ですが、こちらは先ほど申し上げました家内労働安全衛生指導員で、こちらは労働局のほうで委嘱をしています家内労働安全衛生指導員に年間で委託者のほうへ回っていただきまして、安全衛生、またはその一般的な家内労働に関する指導を行っていくということでございます。
 特に今年は10社を回っていただきまして、委託状況届や家内労働手帳についての指導をさせていただいております。
 また、機械を使っているところ、特にミシンを使っているところにつきましては、安全・災害防止について説明を行っています。
 続きまして、資料6ですが、こちらは監督指導状況で、令和3年度実数は7件でございます。
 違反状況につきましては、家内労働手帳、要するに伝票をきちんと作成していないもの、また、毎年報告が必要な委託状況届を未提出であるなどの違反がありまして、それについて指導をしているというところでございます。
 昨年、今年とコロナウイルスの関係で監督のほうがだいぶ制限をされ、件数が少なくなっているという状況でございます。
 以上でございます。よろしくお願いいたします。
今井部会長  御説明ありがとうございました。
 今議題(3)「令和3年度家内労働対策について」御説明いただきました。
 ただ今の事務局の説明等について、御意見や御質問等のある方はチャットでの送信をお願いします。
各委員 (意見なし)
今井部会長  そうしましたら、御意見がないようですので、このまま議事を進めさせていただきます。よろしいでしょうか、大丈夫でしょうか。
 では議題(3)については、ここまでとさせていただきまして、次の議題に進めさせていただきます。
 次からの議題が2件の各最低工賃についての実態調査結果を基に御意見を伺うことになりますが、まずは最低工賃に関して事務局から御説明をお願いいたします。
青柳賃金室長   引き続き最低工賃について先に説明をさせていただきまして、それから個別の実態調査についての説明を差し上げたいと思います。
 最低工賃についてですけれども、家内労働の状況についても御説明しましたが、最低工賃については一定の地域において一定の業務に従事する家内労働者についての最低額を各地域で定められているものでございます。
 先ほどの資料16の22ページと23ページに全国で定められております家内労働の最低工賃を一覧として載せておりますが、全国では98件の最低工賃が定まっているという状況でございます。
 全国的には縫製業、電気機械器具製造業の関係が多くあるという状況でございます。
 最低工賃の見直しにつきましては、先ほど部長のお話にありましたように、3か年の最低工賃の新設・改正計画というものに基づいて行なっているということでございます。
 兵庫県には5つの最低工賃がございますので、こちらを3か年で2・2・1にわけまして、毎年2つか1つの最低工賃につきまして、実態調査を行ったうえで、新設、改正、廃止計画についての御意見をいただくということになっているものでございます。
 今年度は第13次最低工賃新設・改正計画の最終年度となっております。
 資料7のほうをお開きください。
 第13次の最低工賃新設・改正計画の実施状況でございます。
 令和元年からの3年ごとについて一覧にしているものでございます。
 13次の3か年につきましては、令和元年度は統計業務の見直しの影響によりまして、実態調査自体が中止となりました関係で、令和2年度は兵庫県は綿・スフ・織物の最低工賃、それから但馬の絹・人絹織物と釣針製造業と3つの工賃について実態調査を行ったということでございます。
 今年度はまた後ほど説明をいたしますが、靴下製造業、電気機械器具製造業についての実態調査を行うということになっております。
 また、工賃の新設・廃止の基本的な考え方につきましては、その裏面の新設・改正計画の考え方に記載のとおりでございます。
 簡単に言いますと、最低工賃につきましては、「3年を周期として見直し等を検討する」ということになっております。
 新設につきましては、こちらに記載をしておりますように、関係団体から要請が出されている、あるいは特定の作業に従事する家内労働従事者が300人以上いらっしゃって今後も増加傾向で最低工賃を設定することが望まれる状況にあるということですが、現在、家内労働の状況、または要請もないということから、新設ということの状況ではないという判断をしております。
 また見直しについては、改正の有無、あるいは廃止の有無という判断となっております。
 先に廃止のほうですが、該当するその作業についての家内労働者数が100人未満に減少をして将来も増加する見通しがないという場合、要するに実効性を失っているという場合につきましては、統合・整理等を検討し、難しいという場合につきましては廃止に検討するということとなっております。
 また、改正ですが、当該最低工賃にある程度実効性がある場合で、家内労働者の工賃の状況、あるいは委託者の状況から当該産業の最低工賃の引き上げ・統合が必要という場合については改正を検討するとなっております。
 最低工賃の新設・改正につきましては本審(地方労働審議会)に諮問を行いまして、「最低工賃部会」を設置して、最低工賃の金額審議を行うということになっております。
 改正する場合については、最低工賃部会の所掌になるわけですが、家内労働部会におきましてはその前段階における、そういった方向性、改正をするかしないか、または廃止を検討するべきなのかどうなのかというようなことを実態調査を踏まえて、事務局で説明をさせていただき、御意見を伺うということになっておりますので、よろしくお願いいたします。
今井部会長  すみません、個別の最低工賃についての実態調査の御説明の前に、まず最低工賃全体的な説明を今いただきましたが、ここまでのところで何か御意見・御質問等ございましたら、委員の先生方チャット送信お願いいたします。
各委員 (意見なし)
今井部会長  そうしましたら御意見がないようですので進めさせていただきます。
 それでは、個別の最低工賃についての議事を進めさせていただきます。
 最初は議題(4)「兵庫県靴下製造業最低工賃について」ということですので、まず事務局から諮問等の説明をよろしくお願いいたします。
倉本賃金主任  賃金主任の倉本クラモトと申します。よろしくお願いいたします。
 私からは靴下製造業の最低工賃についての説明をさせていただきます。
 私の説明で用います資料ですが、これが資料No.8から11となります。順番に説明をさせていただきます。
 まず資料8となります。こちらは靴下製造業を営む企業数、生産数量等経年的にとりまとめて、表及びグラフにしております。
 昭和48年からのデータをとりまとめておりますが、企業数、生産数量ともに減少傾向にあります。
 企業数は昭和49年の350社を最高に、令和2年では50社となっております。
 また、全国の生産数量は平成元年の204,800デカを最高に、令和2年では19,719デカとなっております。
 兵庫県の生産数量・生産金額につきましても同様に減少しており、最盛期の約10分の1となっております。
 デカは靴下の数量を指し示す単位でして、1デカは10足を意味しております。
 生産数量のシェアといたしましては、同じく靴下製造業にかかる最低工賃が定まっております奈良県が約40%、加古川を中心といたしました兵庫県は約13%となっております。
 一方、生産単価ですが、これはほぼ横ばいの状態にあるといえます。
 続きまして資料9を御覧いただけますでしょうか。資料9は靴下製造業最低工賃の推移をとりまとめております。
 設定当初は3業務4つの規格に対して最低工賃が定まっておりましたが、直近では平成13年に第8回目の改正を行い、現行の最低工賃といたしましては、6つの業務で7つの規格について定まっているという状況にあります。
 それぞれの業務を説明するに当たりまして、まず資料10を先に説明させていただきたいと思います。資料10を御覧いただけますでしょうか。
 資料10は前半の1ページから6ページまでが加古川市内で靴下製造業を営む事業者の御協力を得まして、その製造工程を調査し、その結果をとりまとめたものとなっております。
 実地視察を行うに当たりましては、委託者代表委員の鷲尾委員、兵庫県靴下工業組合様にも御協力いただきまして、この場をお借りしてお礼を申し上げたいと思います。
 次に7ページから8ページなのですが、こちらがまた、詳しくは用語等説明いたしますが、かがり用のミシンについて3年前の調査ではあるのですが、やはり加古川市内で靴下製造業を営む事業者の御協力を得て調査したものとなっております。
 9ページから14ページですが、こちらが機械の図解及び用語の説明となっております。
 先にこの資料の最後の14ページを御覧いただけますでしょうか。14ページでは大まかに靴下の製造工程に沿って用語の説明を記載しております。
 まず編立の段階ですが、編立機でつま先の空いた、一連の筒状の半製品が作られることになります。
 次に抜き・返しの段階ですが、「抜き」とは連続して編み上がった筒状の半製品を1枚毎に分離する作業のことを指しております。また、返しとは傷を見たり編み上がったものを裏返す作業のことを指し示しております。
 続いて先かがり、かがりの作業ですが、これは筒状となっている半製品を靴下のつま先部分に当たる場所をかがる、つまり、縫製する作業のことを言います。
 最後に検査・包装ですが、これは上の13ページの図解したものを御覧いただけますと、包装に当たって様々な細かい作業が決められているということがご覧いただけると思います。
 では、資料10の1ページを御覧いただけますでしょうか。こちら1ページは御協力いただきました事業者における靴下の製造工程をとりまとめたものとなっております。
 続いて2ページなのですが、こちらが編み機の写真を3種類掲載しております。
 左側中央に掲載しております機械は、編立、抜き、かがりの作業を自動で行うものとなっております。
 右側の機械はかがりが自動でできる部分がついていない機械となっております。
 続きまして、3ページを御覧いただけますでしょうか。こちら3ページは編み上げたあと、つま先部分をかがる前の靴下を掲載しております。先ほど申し上げました筒状の状態になっているのが御覧いただけるかと思います。
 続きまして4ページですが、こちらがまた、少し後ほどミシンの機械自体が出てまいりますが、ロッソーミシン、リンキングミシンでかがった状態を掲載しております。
リンキングミシンによるかがり方のほうが、仕上がりがより精緻なものとなっている状況が見ていただけるかと思います。
 続きまして、5ページですが、こちらが仕上げの工程となります。こちら写真で掲載させていただいていますのが蒸気セットの場合になっているのですが、これは店頭に並ぶ製品として成形する作業となります。資料の12ページで図解されているものとなっております。
 続いて6ページですが、6ページは包装作業の様子を撮影したものとなっております。
 続きまして、7ページ、8ページですが、こちらはリンキングミシン、ロッソーミシンを撮影したものとなっております。いずれも手作業で行う機械となっております。
 2ページで御覧いただきました自動でかがりを行う編み機は編立と併せてリンキングミシンでのかがりを自動で行っていることになるわけです。
まだ資料の説明の途中ではありますが、今回、靴下の製造工程を実地視察するに当たりましては、基準部長の岸も同行しておりますので、岸からも実地視察の補足説明をさせていただければと思います。
岸労働基準部長  今年1月に私も現地視察に同行いたしましたので、それについてコメントをいたします。
 倉本が説明しましたように靴下は編み機を使いまして筒状に編み上げて、その後今回の兵庫県靴下製造業の最低工賃の対象となってございますかがり作業に移行していくわけでございますが、視察に御協力いただいた事業所の社長様のお話では、最近では編み上げに続いてかがりも自動で行う海外製の最新の編み機が出てきてございまして、人によるかがり、つま先部分の縫製が必要がなくなってきているという説明がございました。
 では、どういうときに家内労働者にお願いをするのかにつきましてお伺いしたところ、家内労働者にお願いするのは、突発的な多量の受注などで社内の機械や社内労働者によるかがり作業では対応できない場合にお願いしているというような御説明がありました。
 さらに、家内労働者にお願いする場合には、自宅への靴下の配送や、できたものの回収、こういうものが必要になるために、時間的なコストやガソリン代などの輸送のコストがかかることもございまして、実質上今後の関係を維持するために仕事を作って出しているというのが実情ですというお話がございました。
家内労働者によります靴下のかがり作業につきましては、今後は機械による自動化やコスト面からも先細りになるというような印象を受けたところでございます。
 私からのコメントは以上でございます。
倉本賃金主任  続きまして資料11の説明をさせていただきます。
 資料11は昨年6月分の状況につきまして委託者、家内労働者双方に郵便調査を行った結果をとりまとめたものとなっております。
 1ページを御覧ください。こちら調査の概要について掲載しております。
 本調査は、まず委託者に対しまして調査を行いまして、家内労働者への委託ありと回答いただいた委託者を経由し、委託先の家内労働者への調査を行ったものとなっております。
 委託者につきましては、兵庫県靴下工業組合様から聴取した情報並びに委託状況届等行政で把握しております委託者情報に基づきまして、家内労働者への委託を行っていると考えられる16社を対象としております。
 委託状況届なのですが、こちらは委託者から委託業務の内容、家内労働者数等について毎年報告をいただいているものでございます。
 先ほど資料8の説明におきまして令和2年の兵庫県内の靴下製造業の企業数が50社であると説明をさせていただきましたが、これは家内労働者への委託を行わずに靴下製造業を営まれている事業者が過半数認められることを示していると思われます。
 本調査は家内労働者への委託の実態を把握することを目的としておりますので、委託状況届の提出状況等を加味いたしまして、家内労働者への委託を行っていると考えられる16社を調査対象としたものでございます。
 委託者からの回答といたしましては、15社から得られました。
 このうち「委託あり」いわゆる家内労働者との契約があると回答いただきましたのは、回答いただいた15社すべてでございました。
 さらに、その中で最低工賃の設定がある業務を委託していると回答いただきましたのは、最低工賃の設定がある7つの業務の合計で11社という結果となりました。
こちらは2ページを開いていただきますと、2ページの表の一番右下のところが令和3年の合計ですが、これが11社ということで記載をしております。
 最低工賃が設定されております7つの業務は、先ほど写真や図で見ていただきましたリンキングミシン、ロッソーミシン、オーバーミシンによるかがりの作業。そして包装、抜き返し、返しの業務となります。
 リンキングミシンによるかがりにつきましては、委託を受けた製品の針目数、つまり、目の細かさによりまして最低工賃額に差を設けております。
今現行の最低工賃といたしましては、これら7種類となっております。
 包装の業務につきましては足合わせ、ソクパス付け、転写、口券付け、シールはり、袋入れ、箱詰めの作業のうち3つ以上の作業を併せて行うものが最低工賃の対象となっております。
 委託者からの回答によりますと、家内労働者数は最低工賃の設定がない業務に従事する方を含めまして、現状約210名であるという結果となっております。
 続いて家内労働者に対する調査についてですが、これは委託者調査の結果、家内労働者への委託を行っていると回答をいただいた15社に対して、それぞれが委託されている家内労働者の中から5名を上限といたしまして無作為に抽出していただき、調査票を配付していただいております。
 合計63名の方に対して調査を依頼しましたところ、結果といたしましては23名の方から回答をいただいております。
 3ページから16ページですが、こちらは調査項目毎に委託者調査から得られた結果、家内労働者調査から得られた結果を並べております。
 16ページの後ろですが、今回、調査に当たって使用しました調査票を掲載しております。
また、その調査票の後ろですが、補足資料を添付させていただいておりまして、折れ線グラフ等で記載をさせていただいておるものとなっております。こちらは平成16年度調査から今年度の調査まで直近6回の調査結果につきまして、その推移をとりまとめたものとなっております。
 調査結果ですが、まず3ページの表4、4ページの表5を御覧いただけますでしょうか。
こちら今回家内労働者調査の回答結果をとりまとめたものとなっておりまして、家内労働者の男女の別、年齢、経験年数をとりまとめております。
 回答が得られた23名のうち、21名とほとんどが女性の内職の方でありました。
また、年齢は60代以上の方が全体の約3分の2を占め、経験年数は15年以上の方が約4割という結果となっております。
 5ページの表6、表7ですが、こちらは1か月当たりの工賃額の総額を調査しております。
 委託者調査、家内労働者ともに平均は3万円に満たないという結果でございました。
 6ページの表8、9になりますが、こちらは最低工賃設定業務の7種類につきまして1時間当たりの工賃額、標準の作業量、業務前に1時間、1日、1箇月当たりの工賃額を推計してとりまとめたものとなっております。
続いて7ページの表10、11ですが、こちらは工賃額の平均について24年の調査からの推移をとりまとめております。
 8ページの表12ですが、こちらは回答いただいた事業所がお支払いされております工賃の単価の最低額についてとりまとめております。
7つの業務すべてですが、最低工賃もしくはその近傍で工賃額が設定されている事業所を確認できます。
 また、ロッソーミシンによるかがりの作業ですが、こちらでは最低工賃を下回っている事業所が1社確認できた結果となっております。
 続きまして9ページの表13を御覧いただけますでしょうか。こちらは事業所内の平均工賃額の分布となります。
 続いて10ページの表14ですが、こちらは一時間当たりの作業量を家内労働者から伺った内容をまとめております。
 続いて11ページの表15は、ミシンの貸し借り等の使用状況。
表16は必要経費をとりまとめたものとなっております。
 12ページの表17は、最低工賃の決まっております業務と同一業務に従事する労働者の賃金額を調査した結果となっております。
表18ですが、こちらは先ほど表の8において標準作業量に工賃額の平均値を乗じて推計いたしました1時間当たりの工賃額を調査実施時点の兵庫県最低賃金額と比較したものとなっております。
 13ページの表19ですが、こちらは家内労働者への委託数量。
 14ページ表20、21は家内労働者の就業状況となります。平均では1日約4.5時間、1か月当たりは約13日という結果でございました。
 表22ですが、こちらは家内労働者が取り扱っております製品の種別をお尋ねしたものとなっております。
 続いて15ページ、16ページですが、こちらは委託者、家内労働者からそれぞれ伺った御意見をまとめたものとなっております。
  委託者側の意見といたしましては、家内労働者への委託量について今後の見通しとしては変わらないという意見が大半でございましたが、増やしたいという御意見がゼロの一方で、減らしたいという御意見については1社ありました。
また、個別の委託者側の意見で海外製品に押され、苦しい状況にあること。また、家内労働者の高齢化、新規の担い手不足を懸念しておられる御意見をいただいております。
 家内労働者側の意見ですが、工賃額の引き上げを望むものと工賃額の引き上げよりも仕事量の確保を望むものとほぼ同数という結果ではありました。
また、個別の意見では、コロナの影響による生活苦を訴えられる方、工賃額の引き上げを望まれる方がいらっしゃいました。
 資料11の報告書末尾に添付いたしました補足資料ですが、折れ線グラフ等が載っておるものとなります。
 まずこちら補足資料の1ページ、2ページですが、こちらは委託者数、家内労働者数の推移を示しておりまして、平成16年と比べますと委託者数は約3分の1、家内労働者数は約2分の1と減少しています。
 また、3ページでは工賃の最低額の推移をとりまとめておりますが、リンキングミシン以外は横ばいという結果にあります。
 また、リンキングミシンにつきましても現行の最低工賃よりも1円高いという状況にあります。
 また、4ページでは加重平均しました工賃額の推移をとりまとめておりますが、先ほどの最低額と同様横ばいの状況にあることがうかがえます。
 以上の調査結果を基に判断いたしますと、まず靴下製造業にかかる委託者数、家内労働者数は減少しておりまして、設定業務ごとの家内労働者数がどの設定業務におきましても100名を下回っている状況にあります。
 さらに、全体数といたしましてもまとめて新たな設定業務を検討するのも困難な状況にあるといえます。
 また、靴下製造業に携わられる事業者の置かれた状況、工賃額の支払い状況、延べ人数ではありますが、今なお100名を超える方が最低工賃設定業務の家内労働に従事されていること、家内労働者の意見として僅かではありますが、工賃額の引き上げよりも業務量の確保を求める意見が多いことなどを考慮いたしますと、事務局といたしましては、今般の靴下製造業にかかる最低工賃の改正諮問は見送るのが妥当ではないかと考えております。以上となります。
今井部会長  ありがとうございました。ただいまの事務局の説明等について御意見・御質問等のある方はチャットでの御送信をお願いいたします。
 特に鷲尾委員は11時10分頃退席とお伺いしておりますが、時間も迫っておりますので、もし御意見等ございましたら先に御発言等をお願いできればと思っておりますが、いかがでしょうか。
鷲尾委員  やはり御報告いただいたとおりではあるのですが、令和に入って特に平成からの流れなのですけれども、実態調査のとおりで事業者数が減ってきております。
 これを海外からの供給で済ませて良いのかが私ども兵庫県で今、組合としては106年の歴史がございますが、こういった方々で支えてきた製造業を絶やさないというところを、今、一生懸命考えておりまして、実は、経済産業省の生活製品課課長にも面談の申込をしておりまして、本来、先週行っておった予定なのですが、このコロナ禍の状況で延期になっております。
 ということは、今後も兵庫県靴下工業組合として存続するためにはというところは今からは一番着目して、こういった工賃も最終的には引き上げることのできるようなより活発な、そして前向きな生産と、今はD to C(Direct to Consumer)といわれているとおりで直接販売していくことを組合を通じて考えていこうということで、現在5社の方々に手を上げていただいて、新たな改革にしていけるようにということを組合の中で「事業開拓委員会」という名前で今発足しておりますので、今後、より右肩下がりではなくて、まずは最低でも維持を目指して組合活動を活発にして、国産の靴下を日本国中の方々により認めてもらえるような物作りのアピールをしていきたいと思っております。
 なので、この最低工賃に関しては、やはり現状維持という御判断をいただいたとおりで推移して、現実から言えばこれはあくまで最低のラインであって、資料にもあるように現実的にはそれよりも高い値段で現状内職をしていただいているというのは実情としてありますので、よりこれが減らないように、リンキングなんかは特にそうなのですけれど、担い手が無くなっていってしまっている状況、こういったものを歯止めするためにもよりやりがいのある仕事を我々で見つけてきましたよということが今は大事ではないのかなと考えて、できるだけ組合存続と組合員の皆さんにより収入がアップになるような仕事を提供していきたいなと思ってやっております。
 以上です。
今井部会長  ありがとうございました。そうしましたら、ほかの皆様からも御質問・御意見等ございましたら御発言お願いしたいと思いますが、藤嶋委員よろしくお願いいたします。
藤嶋委員  チャットのほうがよろしいのでしょうか、口頭でよろしいのでしょうか。
今井部会長  口頭で結構でございます、よろしくお願いいたします。
藤嶋委員  ありがとうございます。初参加になりますけれども、理解が少し及んでないところでの発言もあるかもしれませんが、御容赦いただけたらと思っております。
 この家内労働で働いてくださっている方々、ベテランの方々がたくさんいらっしゃるとは思いますが、そういった方々が仮にもうこの工賃では少しやりきれないとかということで居なくなられた場合に、靴下業界さんとしましては、やはり貴重な存在というような形で思われていらっしゃるのでしょうかというのがまず1点目でございます。
 2点目は、今、実際に靴下業界さんの産業界の社員さんの中で、これ社会背景で介護をしていかなければならないというようなことがどんどん多くなってこられる時に、社員さんの中でも、もう家内労働に切り替えられたいとかというようなことが出て来られるというようなことは可能性としてはおありなのでしょうか。2点になります。
 よろしくお願いいたします。
今井部会長  御質問ありがとうございます。
 そうしましたら鷲尾委員のほうから御回答というか、御説明お願いしてもよろしいでしょうか。
 お願いいたします。
鷲尾委員  はい。的確なお答えができるかどうか分かりませんけれども、今現状の内職等の高齢化等で辞めていってしまう方がおられるかどうかというのはこれ間違いなくおられます。
 全日本に今及ぶということになるのですけど、今までは例えば1番中心の加古川だけで全てが物作りが内職等でできていたものが、今はやはりそれが高齢化等で辞めてしまわれる方がおられることで、例えばその靴下を作る前の段階で染色業とか、糸を巻く工程というのがございますが、そういったものは弊社においても青森にまでお願いしたりとか、九州でお願いしたりして原材料を調達するというところからも入ってきてしまっていて、どんどん遠距離の内職さんが発生していくというのが1つは今からは考えられるかと思います。
 それと家内労働ということだけで物が作れるかどうかという御質問だったのか、2つ目の質問がはっきりしてないのですが、やはり靴下というのは全ての手作業ですることがとても多いので、ただしそれが分担になっておりますから1つの家内労働だけで物が作れるかという御質問であったとしたら、それはやはり非常に難しいと思います。
今井部会長  藤嶋委員いかがでしょうか。
藤嶋委員  ありがとうございます。2点目の現在企業さんに社員さんという立場で物作りに貢献されておられる方が、これから御家族を介護に回られなくちゃいけないというふうなことで社員という立場ではとても無理だ、貢献できないというふうなことで家内労働のほうに回りたいというふうな方はお見受けされていらっしゃいますでしょうか。
 よろしくお願いいたします。
今井部会長  鷲尾委員、またお願いいたします。
鷲尾委員  はい、分かりました。今のところはそこまでに及ぶことはないと聞いております。
 実際うちの場合でいくと、今45人ぐらいの方に働きに来ていただいているわけですけども、65歳以上の方も約6人いらっしゃいます。うちではもう定年はしているけれども、アルバイト的な要素で今も来ていただいているという方はたまたまいらっしゃいますが、いわゆる家主というかお金を家庭に持って帰っている立場の方々、正社員という方々に関しては未だ変わらず頑張って働いていただいています。
 ただし、我々の業界そのものがそんなに賃金が高くないですから転職ということはやはりすごく多いかなと思っています。
今井部会長  鷲尾委員、ありがとうございました。藤嶋委員、今の御回答でいかがでしょうか。
藤嶋委員  はい、ありがとうございます。ぜひ、やはりMade in Japanというようなことで今後拡大されていかれたらなというふうに願っております。
 御回答ありがとうございました。
今井部会長  ありがとうございます。ほか、何か御質問・御意見等ございませんでしょうか。
三村委員  はい。
今井部会長  三村委員、よろしくお願いいたします。
三村委員  三村です。よろしくお願いします。
 うちのほうの地域の播州織の関係では、いろいろと職場・地域、制度的に国内の数量が非常に減っていく中でコロナの影響というのは依然厳しい状況であります。
 そこで従業員感覚、社員としてのその働き方と、いわゆる内職さんという形でのこの家内労働に従事される方については、事前にいろいろ県のほうからも当時者・従事者の方々のヒヤリングの回答を受けての報告もいただいています。
 いわゆるその作業に関して発生する労働対価的なものというのは、扱う商品の単価設定が非常に安価なものですから、どうしてもこの作業をしていくらという決め方をしていかなければいけないと。
 付加価値をつけて、例えば完全に今年から違う商品を売る。新しく商品を開発し、地域・地場で出来る新たな差別化した商品を新しく日本国内あるいは海外に向けての何かPRされるということになった場合に、新たにチャレンジしていくがゆえにその内職さんに新たに委託する内容・作業面、もちろんその設備に関して投資していかないといけない部分があるとは思うのですが、逆に何かそういう新たな物を新設というよりも靴下に関係する項目の中の新たな設定項目みたいなのを付けて、例えば従事される方の少しでも工賃、収入が増えるような仕組みに持っていくというやり方なども可能なのかどうか。それは今まさにいろいろ改革をしていって新たなものにチャレンジをされているというすごく分かりますし、なかなかそういう意味でやっていかないと人材もやはり不足しますし、せっかくあるそういう職人的なそういう技術なども継承が出来ていない、しにくいというのが実態だと思います。
 我々の地域もそうですが、その方がいらっしゃらないとやはり成り立たない部分が非常に大きいと思います。内職に今まで委託していた部分も、これが社内で出来ていくということになると、おそらくその地域の内職者も当然少なくなっていくと。従事される方が地域にいらっしゃらないから自社でやりきらないといけないこともあるでしょうし、地域では内職をしていただく担い手がなければ他所の受け手がある市場への依頼ということで国内のみのような地域といい意味でコラボするという意味ではあるのでしょうけど、悪く言えばよりその担い手がないので概算高の出す時にやはり距離感がすごく遠い。そういうことも出てくるので、その地域で全ての工程・作業が賄われるような作りにもしなくてはいけないという一方で、すごく難しいということが現実としてある問題なのだろうなとに思います。
 必要性という部分では改正見送りというのもずっと続いてきています。中には仕事の工賃単価よりも仕事数量が安定的にあるほうがこれも1番いいと思いますし、一方ではやはり従事されている方の思いとしてはやはり工賃を上げてほしいという思いが半数はあるということですから、この辺りのご意見を如何にこの部会の中でどういうふうに検討を続けていくかというのもやはり重要なことはあるのだろうなと思います。
 とは言え、仕事量があって内職さんへの仕事もお願い出来るという流れにありますから、なかなか操業されている方の立場も考えると難しい悩ましいところではあるでしょうし、一方ではその内職さんの今後の作業内容、その仕組みというのも細かく具体的に変えていかないと成り立たない部分という非常に大きな問題を抱えられているのだろうなというふうに思います。
 何が言いたいかということなのですけど、改正見送りというのが妥当かなというふうに思わざるを得ないのですが、いずれその従事される内容の作業がなくなっていくから、従事者が少なくなるから、廃止にしていくという方向性が有りきではなくて、存続、復活に向けて何かアクションを起こしながら、応援できる部分も1つの部会であるということも思いながら、検討・協議していく場であったらいいなというのは常に思っています。そういう意味で見送りが妥当なのかなというふうに思わざるを得ないのですが、それ有りきではない何か新たに希望出来るような展開もこちらから提案するというのは、おこがましいですが、いろいろとそれぞれの委員さんの立場からご発言いただく中で、すごく県のほうからとしてもその内職に従事されている方へのアクションが出来ていくような関係性も考慮してくれたらいいなと思いました。
よろしくお願いしたいと思います。
今井部会長  はい、ありがとうございます。三村委員の今の御意見ということでよろしかったでしょうか。大丈夫ですか。はい、ありがとうございます。
 ほかに皆様御発言、御質問・御意見等ございませんでしょうか。
各委員 (意見なし)
今井部会長  ありがとうございました。特にその他には御意見ないようでございますので、議題(4)についてはここまでとさせていただきまして、いろいろ有益な御意見を頂戴しました。
 やはり先ほど業界の存続というよりも存続もちろんですし、さらに復活、改革に向けて組合としても頑張っていかれるというようなお話しですとか、本当Made in Japanとして盛り上げていきたいという御意見ですとか、三村委員からも担い手を育てていくためにどうしていくのかと、その減っていくから廃止というのみではないとか復活に向けた協議というのがこの部会でもっとしっかりしていけないかという御意見ですとか、本当にいろいろいただきました、ありがとうございます。
 以上、総合的にいろいろご意見をいただきましたが、この兵庫県靴下製造業最低工賃につきましては、廃止、それから最低工賃の引き上げも含めまして改正諮問の見送りが妥当であるということで改正諮問を見送りたいと思いますが、御了解いただけます方は挙手をお願い出来ますでしょうか。
各委員 (挙手)
今井部会長  ありがとうございます。それでは本部会といたしましては、靴下製造業最低工賃については「改正諮問の見送りが妥当である」との結論に達したとしたいと思います。 ありがとうございます。
 そうしまたら、引き続き次の議題(5)「兵庫県電気機械器具製造業最低工賃」に移らせていただきます。
 事務局から説明をお願いいたします。
青柳賃金室長  では、私から説明をさせていただきます。
 まず、電気機械器具製造業で設定されています最低工賃ですが、業務といたしましては資料14のほうをご覧下さい。
 資料14の2ページですけども、こちらに「電気機械器具製造業最低工賃」大きくは2種類の2業務、全部で4つの最低工賃がございます。
 1つは印刷回路基板ですが、こちらはよく電気製品にあります基板で小さい部品、チップだとか抵抗だとかそういう部品を差し込むもの。それから差し込んで曲げたり切ったりするようなもの。これらについて2つの最低工賃が決まっております。
 それともう1つ、ワイヤーハーネスです。こちらについてはよく自動車のボンネット開けてもらうと中にいっぱい電線がつきましたカプラーというものがありますが、こちらの線です。こちらに端子を差し込んだりするという作業ですが、このリード線の長さが50センチメートル超えるか以下かというところで長い物はそれだけ複雑になりますので、少し単価を上げた設定をしています。印刷回路で2種類、ワイヤーハーネスで2種類の合計4つの最低工賃が決まっているということでございます。
 最低工賃につきましては、資料12に最低工賃の推移があります。
 資料13で最低工賃の実態調査の説明ですが、現在平成18年こちらからの最終的な最低工賃の設定時期ということになっております。
 つきましては実態調査の値について説明をさせていただきたいと思います。
 こちらにつきましても先程の靴下と同じように委託者について調査いたしまして、その委託者から家内労働者に調査票を渡して、回答を頂いて、集計を調査結果としてまとめているものでございます。家内労働者につきましては直接こちらのほうに調査票を送られて来ておりまして、全て匿名での回答ということになっております。
 今回、調査対象につきましては表の1ページ目の下の表ですが、令和3年ですが調査対象件数として委託者は39で、これは全数でございます。その委託者のほうから発送されてきました家内労働者につきましては、123人の方を抽出しまして、回答をいただいたところでございます。
 この結果を踏まえまして、令和3年の家内労働者の委託者数につきましては、現在実際委託を行っているところについては31、それから家内労働者数につきましては一応409人という推計値でございまして、委託者につきましては平成21年から比較して3分の1程度に減少しているという状況でございます。
 また、委託している家内労働者の平均ですが、表の13人から14人ぐらいの規模ということになっています。
 2ページの1番下の表4ですが、こちら家内労働者の男女別累計ですが、大きくは女性の方の内職は大半を占めている状況でございます。
 3ページですけども、こちらは委託者調査の地域分布で電気機械器具製造業につきましては、地場の産業と言いますよりは、県下全体に散らばっているというところですけど、ただその中でも播磨地域・阪神地域が多いという状況でございます。
 1番下の表9ですけども、家内労働者の男女別としては概ね90%が女性という状況でございます。
 続きまして4ページですが、家内労働者の年代別と経験年数ですが、こちらにつきましても他の4業種の家内労働と比べまして、比較的電気機械器具製造業につきましては技術的な経験等をそれほど要しないということもあり、経験年数が短い方もいらっしゃるということ。それから年齢も分布が散らばっているという状況でございます。
 表12でございますが、こちらは最低工賃の設定がある委託者が何件あるかということですが、印刷回路の実数につきましては、令和3年では2社が、ワイヤーハーネスの組み立てにつきましては9社という状況になっているところでございます。
 続きまして5ページの表13ですが、こちらについては1か月あたりの工賃額の階級別家内労働者数というところでございまして、階級別に家内労働者の工賃の合計を足して一覧にしたものでございます。大体2万円から6万円のところです。こちらの層に9割の方がいらっしゃるというところでございまして、平均いたしますと2万9016円で、前回が3万1596円でしたので少し減少しているという結果になっております。
 表14ですが、こちらは最低工賃の金額についての調査になっておりますが、現行最低工賃について実際の調査結果による最低額、最高額、こちらを一覧にしているものでございます。
 部品の差しにつきましては、0.9円のところ最低額は1.0円。部品の差し・曲げ・切りところは1.37円のところ、最低額は1.39円。ワイヤーハーネスの50センチ以下につきましては0.51円のところ、0.50円。50センチメートルを超える電線につきましては0.56円のところ、最低額も0.56円というところで、ほぼ最低工賃と同じ金額になっているというところでございます。
 また、過去5回の最低額の推移につきましては、表15に記載があります。
 また、最高額については、高いところありますが、こちらについては複雑な基板で、曲げ・差し加工、それからワイヤーハーネスにつきましても長く複雑なワイヤー等につきましては当然工賃が高くなるという傾向にあるということでございます。
 表15ですが、こちらは平均した工賃額の比較ということで、これも平成21年から調査ごとに推移を表にしたものでございます。
 ただ、平均工賃につきましては、どうしても母数が少ないというところもありまして、高いところがありますとばらつきが生じますので、年ごとに大きな変動が出るという状況でございます。
 続きまして6ページのところですが、こちらは各最低工賃につきましてどのくらいの委託者と家内労働者がいるかというところ、これを表示したものでございます。
 令和3年の調査ですが、印刷回路基板ですが、こちらの作業については大幅に減少している状況でございまして、部品の差し・曲げ・切りというところ。実数として委託者は2社というところ。それからワイヤーハーネス、こちらは2種類ありますが、実数の委託者数につきましては9社で、家内労働者につきましては117名ということになっている状況でございます。
 7ページの表16-2ですが、こちらは設定されている最低工賃以外の業務を一覧にしております。前回平成30年度の審議会ですが、委託業務が多様化しているということ、それからそのときも最低工賃適用の家内労働者数が減っているというところで、今後他の業務と一緒にまとめて対象にするという検討、また、その他の最低工賃設定以外の業務についての1人あたりの金額、そういうところも含めてくくり方を検討したらどうかという御意見いただきましたので、今回の調査にしては最低工賃以外の業務、どういった業務があるかというところを調査票に含めまして調査をおこなっているということでございます。
 ただ、工賃面の課題につきましては1人の方が複数の作業を行っていますので工賃ごとの確認というのが非常に難しい状況だったというところですが、その委託者についてどういう作業があるかということはこの表で一覧にしております。
 どういうカテゴリーでまとめるかというところがなかなか難しかったので、とにかく一覧というところで表にしているところで、前回スターター部品の組み立て、またバリ取り等でまとめられるものがあればというお話いただいたかと思います。今回39の委託者について確認されてきましたが、スターター部品については2社が行っており、バリ取りについても1社ということで少しまとめるというのは難しいところがあるという結果が出たというところでございます。
8ページですが、こちらは委託者に対して今後の仕事量についてですが、増やしたいというところについてはなかったということ。変わらないだろうというのが15社、減らしたいというのが3社あったというところでございます。
すみません、8ページ、9ページを飛ばしました。
 8ページについては、委託者の最低工賃ごとの分布です。
 9ページについても同じく平均の工賃額の分布を一覧にしているものでございます。
 10ページが今後委託者のほうが出した仕事量ということになっております。
 表20につきましては、各委託者に家内労働について自由なご意見というところで御意見があった3社の意見をそのまま掲載させていただいております。
 また、11ページ以降ですが、こちらは家内労働者に対する調査の集計というところでございます。
 表24の年齢分布につきましては、先ほど見ていたところと同じように女性の内職がほとんどで、年代等もばらついているという状況です。
 表25につきましては、経験年数のところです。平均では10.9年というところでございます。
 表27ですが、1日あたりどのくらいの時間働いているかということで、平均については月15.5日、1日あたりは4.1時間というところでございまして、諸事情によりまして外で働けない女性の方が家事の合間あるいはパートの合間を利用して従事しているという状況かなということでございます。
 表28ですが、こちらについては業務内容として実際最低工賃の適用業務に何人いらっしゃるかというところですが、プリント基板の実数については4名、ワイヤーハーネスについては7名の方が従事されているという状況であるということでございます。
12ページについては年齢、経験別の表で一覧にしたものでございます。
13ページについては1か月の工賃額を対応させていただいたものでございまして、1万円ごとに区切っておきまして、1万円未満6名、1万円から2万円が16名というところでございまして、支給額の平均でいきますと、こちらが2万9275円というところで、大体、委託者と同じような金額というところでございます。
 表31ですが、こちらは必要経費についての御質問でございまして、電気代、油代で、こちらに必要があるというところでございます。
 14ページですが、こちらは委託者からの仕事量、また、機械器具ですね。使用する機械器具についての御質問に対する答えということでございます。
 15ページのところの表12-1ですが、こちらが最低工賃設定の委託状況ということで、家内労働者にお聞きしたものでございます。家内労働者の方にお聞きした内容につきましては、最低額が部品の差しのところが0.9円のところが0.5円ぐらいと少し低い金額で出てしまっているということがありますが、家内労働者につきましては匿名の調査でございますのでどういう形で作業を行って回答をいただくかというのは確認が取れてないところでございますが、そういう回答があったということでそのまま記載をさせていただいております。
 16ページですが、こちらについては1個あたりの工賃額と大体の数量、1時間当たりで換算した結果でございまして、右側の時間額ですが換算結果でいきますと、現在最低賃金が900円のところは大体部品の差しですと533円、ワイヤーハーネスでは443円ということで50%から60%で大幅に下回っている状況であるというところでございます。
 17ページにつきましては、最低工賃に対する家内労働者の御意見ということでございまして、最低工賃を引き上げてほしい、また最低工賃を引き上げるよりは仕事量を確保してほしいという御意見をいただいているところでございます。
 表37でございますが、こちらにつきましては家内労働者からの直接の御意見ですが、こちらをそのままいただいているということでございます。
 以上、説明のほうを終了させていただきたいと思いますが、事務局のほうですがこの結果を踏まえまして最低工賃自体がやはり経年的に横ばいあるいは若 干上向いているところもあるのですが、最低工賃に属する方が多いというところでございます。
家内労働者に占める最低工賃設定業務、これが1割程度であるというところでございまして、これを今後統合していくのかどうするのかというところを含めまして検討していく必要があるのかなと考えているところでございます。
 ただ、ワイヤーハーネスについてはある程度人数が維持しているところでございますが、印刷回路基板のほうにつきましては大幅に減少しているというところもあるかなというところでございまして、前回の審議会の中でも作業を統合してというふうな改正も検討してみるかという御意見もいただいたところでございますが、他の最低工賃以外の業務についてこちらを統合という形で実効性のある最低工賃の設定についてこの状況で統合するというところについてはもう少し検討していく必要があるというところで、事務局としまして電気機械器具製造業につきましても改正諮問については見送るという提案をさせていただきたいと考えております。
 以上でございます。
今井部会長 ありがとうございます。ただいまの事務局の説明等について御意見、御質問等ある方はチャットで意見ありますとかあるいは手を挙げていただければと思いますが、いかがでしょうか。
  (瀬川委員 挙手)
今井部会長   瀬川委員ありがとうございます。よろしくお願いいたします。
瀬川委員  すみません。質問なのですが、資料13でしょうか、ただいま御説明いただいた部分ですが、それの5ページ、表15-1上から3つ目の表ですが、これまでの工賃の最低額の推移が平成21年調査から24年、27年、30年、令和3年と出ていますが、よく見ますと今までの調査の中で例えばワイヤーハーネスの50センチ以下の電線について言いますと、何度も最低工賃額を下回っている調査結果が最低額として回ってきているのですが、法制度としては最低工賃を守らない場合にいわゆる罰金を科すということになっておると。
それほど厳格な運用をなさるかどうかというのはまた別なのですが、罰金刑のある中で推移的には少しずつ上がってきているようではあるのですが、いずれにしても過去もそういうことはいろいろあって、そのあたりの対応というのはどのような感じであったのか推定でも結構ですが、少し教えていただけたらと思って。 よろしくお願いいたします。
今井部会長 事務局のほうから御説明お願いいたします。
青柳賃金室長  まず最低工賃につきましては、家内労働法の中で最低賃金と同じように家内労働法についてもこれは法違反の場合については罰金の条文がありますので、当然行政指導を前置するということになりますが、行政指導に従わない、悪質な場合につきましては当然罰金刑ということでのならびになるということもございます。
 過去ですが、これは過去の調査ということで回答いただいているものでございまして、この調査をいただいているところについてこの調査が出ているからそこについてストレートに監督署が乗りこんでいくということは制度上調査という立てつけでやっている以上それは難しいところなのですが、ただ、違反があるということ、これは大きな問題になりますのでそれについては各監督署に地域でこういう違反の状況にあるというところで監督指導を徹底してほしいということで行っている。
 ただ、若干コロナの関係で去年、今年と家内労働に割り当てる件数が少し難しかったという状況ありますが、例年につきましてはそういうことでこちらからの指示は行っているところでございます。よろしいでしょうか。
瀬川委員  はい、ありがとうございます。
 ただ、靴下のところでも鷲尾委員のお話もあったのですが、たぶん現場実態としては委託者の経営自身も大変厳しい状況にあると。
 その中で家内労働者、内職の委託先ですよね。そこをやはり絶やさないように頑張って発注しておられる。
 ただ、この中の御意見にもありましたが、親企業からは安い値段で発注をされると。それを作業するのに家内労働者さんのほうには逆ザヤを出してまで委託をしているようなケースもあって大変苦しんでいるということがあるので、私自身はそういう言い方をすると怒られるのですが、実態的には最低工賃の引き下げもあり得るような部分が経営者側の立場に立てば要素としてはあるのではないかと。
 以上です。
今井部会長  ありがとうございました。他に御意見、御質問等ございませんでしょうか。
各委員 (意見なし)
   ありがとうございます。他に御意見、御質問等ないようでございますので、議題(5)についてはここまでとさせていただきまして、瀬川委員からの御質問と最後に少し御意見ということで最低工賃に関する今はということではないですが、いつか引き下げも考えなくてはいけないのではないかというお考えも少しお話いただきました。
瀬川委員  すみません。現実に引き下げなければいけないということではなくて、そういう感覚もきっと経営者の方はお持ちだというのを申し上げたというので、はい。すみません。
今井部会長  すみません、ありがとうございます。そうしましたら事務局からの実態調査等の説明も踏まえまして、兵庫県電気機械器具製造業につきましても廃止・最低工賃の引き上げも含めまして改正諮問の見送りが妥当であるということで改正諮問を見送りたいと思いますが、御了解いただける方は挙手をよろしくお願いいたします。
各委員 (挙手あり)
今井部会長  ありがとうございます。
 そうしましたら兵庫県電気機械器具製造業最低工賃につきましても本部会として「改正諮問の見送りが妥当である」ということで結論を出させていただきたいと思います。
 それでは議題(6)「その他」についてですが、委員の皆様から何か全体を通して確認事項等ございましたらお願いしたいと思いますがございませんでしょうか。
 そうしましたら事務局のほうから何か連絡事項ございますでしょうか。
 
泉指導官  事務局です。
 本日の家内労働部会につきましては、今月22日に兵庫地方労働審議会、この部会の上位に位置づけられる審議会ですが、本審が開催されます。その席でこの部会の概要につきましては、部会長の今井委員からお伝えいただくことになります。よろしくお願いいたします。
 以上です。
今井部会長  そうしましたら他にございませんようですので、これで「第23回家内労働部会」を終了させていただきます。スムーズな議事進行に御協力いただきましてありがとうございました。
各委員 ありがとうございました。

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