がんその他の重度の健康障害を発生させるおそれのある業務で、次の表の左欄の業務に従事して、表の右欄の要件に該当する方は、離職の際には事業場の所在地の都道府県労働局長に、離職後には住所地の都道府県労働局長に申請することにより健康管理手帳が交付されます。
　健康管理手帳の交付を受けると、指定された委託医療機関で定められた項目による健康診断を決まった時期に年2回（じん肺の健康管理手帳については年1回）無料で受けることができます。 　健康管理手帳の交付対象業務及び交付要件は、次表のとおりです。

• 注1）ベンジジン、ベーターナフチルアミン又はジアニシジンに関する業務の従事期間を合計すれば3月以上となる方は、交付要件を満たします。
• 注2）粉じん作業には、石綿を取り扱う作業も含まれているため、石綿を取り扱う作業に従事した方でじん肺管理手帳の交付要件を満たす場合、「11」だけではなく「3」の健康管理手帳の交付を受けることができます。

 

• ※（1）両肺野に石綿による不整形陰影があり、又は石綿による胸膜肥厚があること。
  （直接業務及び周辺業務が対象）
• （2）下記の作業に1年以上従事していた方。（ただし、初めて石綿の粉じんにばく露した日から10年以上経過していること。）
  （直接業務のみが対象）
  A.石綿等の製造作業
  B.石綿が使用されている保温材、耐火被覆材等の張付け、補修もしくは除去の作業
  C.石綿の吹き付け作業又は石綿が吹き付けられた建築物、工作物等の解体、破砕等の作業
• （3）（2）の作業以外の石綿を取り扱う作業に10年以上従事していた方。
  （直接業務のみが対象）
• （4）（2）と（3）の両方の業務がある方で各業務単独では交付要件に該当しない方
  （2）の作業に従事した月数に10を乗じて得た数と（3）の作業に従事した月数との合計が120であって、かつ、初めて石綿等の粉じんにばく露した日から10年以上経過していること。
  （直接業務のみが対象）
• （4）の例：初めて石綿等の粉じんにばく露した日から10年経過しており、（2）に6ヶ月、（3）に6年間従事していた場合
  （6ヶ月）×10）＋6年（72ヶ月）＝132ヶ月≧120ヶ月
  手帳交付申請の対象となります。

健康管理手帳の交付対象業務に従事した経験があり、かつ交付要件に該当する方は、次の方法で健康管理手帳の交付を申請することができます。
・　必要な書類 （1）健康管理手帳交付申請書（安衛則様式第7号）

（2）従事歴申告書（様式第1号）

（3）上申書
※（1）、（2）、（3）は、全ての業務に必要です。

（4）手帳の交付対象業務に従事していたことを証明する書類
　※（4）は粉じん業務以外の業務に必要です。
　A.事業者の証明が得られる場合
　　・事業者証明書
　　　　「従事歴証明書（事業者記載用）（様式第2号（石綿以外）」若しくは「従事歴証明書（事業者記載用）（様式第3号（石綿）」
　B.事業者の証明が得られない場合（証明が不十分な場合も含む）
　　・本人申立書
　　　「従事歴申立書（本人記載用）（様式第4号（石綿以外）」若しくは「従事歴申立書（本人記載用）（様式第5号（石綿）」
　　・同僚証明書
　　　「従事歴証明書（同僚記載用）（様式第6号（石綿以外）」若しくは「従事歴証明書（同僚記載用）（様式第7号（石綿）」
　　　※同僚証明書については、2名以上必要です。
　C.業者の証明、同僚の証明ともに得られない場合（証明が不十分な場合も含む）
　　・本人申立書
　　　「従事歴申立書（本人記載用）（様式第4号（石綿以外）」若しくは「従事歴申立書（本人記載用）（様式第5号（石綿）」
　　・従事歴を証明する以下の書類（1種類以上）
　　　イ　次のいずれかの書類
　　　　（イ）健康管理手帳の申請業務に係る特定化学物質障害予防規則に基づく特定化学物質健康診断個人票の写し又は特定化学物質健康診断の本人への結果の通知の写し
　　　　（ロ）石綿障害予防規則に基づく石綿健康診断個人票若しくは石綿に係るじん肺健康診断結果証明書の写し、又は本人への結果の通知の写し（石綿業務に限る）
　　　ロ　社会保険の被保険者記録（被保険者記録照会回答票等）
　　　ハ　雇用保険に係る証明書（雇用保険被保険者資格取得届出確認照会回答書）
　　　ニ　給与明細書
　　　ホ　その他本人申立書に記載された内容を裏付ける客観的な書類

（5）粉じん業務の場合は、（4）の書類は必要なく、（1）（2）及び（3）の書類に加えて、じん肺管理区分決定通知書（管理2又は管理3）の写し

（6）ベリリウム業務の場合、（1）（2）（3）及び（4）の書類に加えて、胸部エックス線直接撮影又は特殊なエックス線撮影による写真及び
　　び慢性の結節性陰影がある旨の記述等のある医師による診断書　（同様の記載のある特定化学物質等健康診断個人票の写し又はじん肺健康診断結果証明書の写しでも可）

（7）石綿業務の胸部所見の要件による申請の場合は、（1）（2）（3）及び（4）の書類に加えて、次のA又はBのどちらかが必要です。
　　A.胸部エックス線直接撮影又は特殊なエックス線撮影による写真及び不整形陰影又は胸膜肥厚の陰影がある旨の記述等のある医師による診断書（同様の記載のある石綿健康診断個人票又はじん肺健康診断結果証明書の写しでも可）
　　B.じん肺管理区分が管理2以上のじん肺管理区分決定通知書の写し及び当該決定の際に都道府県労働局長に提出されたじん肺健康診断結果証明書の写し 　氏名又は住所を変更した場合又は健康管理手帳を紛失又は損傷した場合は、住所地を所轄する都道府県労働局長に書替又は再交付申請をしなければならないこととなっています。

• ・　必要な書類
  （1）書替申請の場合
  • A.健康管理手帳書替・再交付申請書（様式第10号）
  • B.氏名又は住所の変更を証する市町村長の証明書
  • C.所持している健康管理手帳
  （2）再交付申請の場合
  • A.健康管理手帳書替・再交付申請書（様式第10号）
  • B.健康管理手帳を紛失した場合は、滅失事由書
  • C.損傷の場合は、所持している健康管理手帳

・　健康管理手帳に関するリーフレット

• ◎　石綿健康管理手帳の交付対象業務の拡大について
• ◎　制度の御案内

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