第645回兵庫地方最低賃金審議会議事録

 
日時    令和3年6月30日(水)   10時00分~10時51分
場所  神戸地方合同庁舎1階 第4共用会議室
出席者 公益委員  梅野会長、岡崎委員、坂本委員、桜間委員、山口委員
労働者委員  岩﨑委員、日下委員、重宮委員、藤岡委員、堀井委員
使用者委員  倉本委員、松岡委員、松下委員、吉川委員
事務局  荒木労働局長、岸労働基準部長、青柳賃金室長、泉賃金指導官、倉本賃金主任、田村給付調査官
議題
   (1)兵庫地方最低賃金審議会会長選出等について

   (2)兵庫地方最低賃金審議会運営規程の改正について

   (3)兵庫県最低賃金の改正諮問について

   (4)兵庫県最低賃金専門部会の設置及び決議の取扱いについて

   (5)兵庫県最低賃金の発効日等について

   (6)小委員会(令和3年3月10日開催)の報告について

   (7)今年度の実地視察・意見聴取について

   (8)今年度の小委員会の設置について

   (9)その他
議事録 泉賃金指導官   それでは、定刻となりましたので、ただ今から、第645回兵庫地方最低賃金審議会を開催します。
本日は、林委員が御欠席ですが、最低賃金審議会令第5条第2項の規定による定足数を充足しておりますので御報告します。
また、傍聴者の方々には、受付でお渡ししております遵守事項に記載しておりますが、円滑な議事進行に御協力いただきますようお願いします。
   本日は、第53期審議会委員の任命後、最初の審議会となりますので、会長が選出されるまでの間、事務局の方で、審議会の進行を行わせていただきます。
それでは、審議に入ります前に、兵庫労働局長の荒木より、御挨拶を申し上げます。
荒木兵庫労働局長   皆様、おはようございます。兵庫労働局長の荒木でございます。
例年審議会は、神戸駅前のクリスタルタワーの方で開催させていただいておりましたが、今回はこちらの合同庁舎の会場ということで、皆様方には御不便をお掛けして申し訳ございません。
コロナ感染の拡大防止の観点から、クリスタルタワーではなかなかこれだけの委員の方を収容する会場が見つからず、広めの会場ということからこちらの場所での開催となりました。
当面の間、審議会はこちらで進めさせていただきます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
   本日は、第53期の委員による第1回目の審議ということになります。
今期におきましては、新たに3名の委員の方をお迎えいたしました。 委員の皆様方におかれましては、公私とも御多忙の中ではございますけれども、審議会の委員に御就任いただき、心より感謝を申し上げます。
   さて、6月22日に厚生労働大臣から、中央最低賃金審議会に目安の諮問が行われております。
会議の冒頭、三原厚生労働副大臣の挨拶の中で、ポストコロナを見据え、経済の好循環を実現するためには最低賃金を含めた賃金の引上げを継続していくことが不可欠とされ、6月18日に閣議決定されました経済財政運営と改革の基本方針2021及び成長戦略フォローアップにおいて、地域間の格差にも配慮しながら、より早期に全国加重平均1,000円とすることを目指して、本年引上げに取り組むこととされている、という紹介があったところでございます。
   当局におきましても、この後、本審議会に諮問を行う予定としておりますが、事務局といたしましては、委員の皆様からの御意向を踏まえながら、各種の資料を提供させていただき、審議会の円滑な進行に努めてまいる所存でございます。
経済の好循環の継続拡大に向けまして、最低賃金の引上げは非常に重要となります。
   当審議会におかれましては、政府の取組みも視野に入れながら、より早期の全国加重平均1,000円の実現への第一歩となるよう御審議のほどよろしくお願いいたします。
泉賃金指導官    今年度は、ただ今の局長の挨拶でも触れましたが、第53期委員での最初の審議会でもあり、新しい委員の方もお迎えしておりますので、委員の方の御紹介をさせていただきます。
お手元にお配りしております審議会次第に添付している委員名簿の順に御紹介させていただきます。この名簿は、公労使別のそれぞれ50音順に記載されております。
   では、恐れ入りますが、お名前をお呼びいたしましたら、その場で御起立いただきますようお願いいたします。
公益代表より御紹介させていただきます。
(梅野巨利委員、岡崎利美委員、坂本知可委員、桜間裕章委員、山口隆英委員を紹介し、各委員より挨拶)

次に、労働側委員を御紹介します。
(岩﨑和人委員、日下修次委員、重宮秀人委員、藤岡慎吾委員、堀井説也委員を紹介し、各委員より挨拶)

   続きまして、使用者側委員を御紹介します。
(倉本信二委員、松岡直哉委員、松下田佳子委員、吉川和宏委員を紹介し、各委員より挨拶)

   以上で御紹介を終わらせていただきます。
   事務局として、審議会の円滑な運営ができるよう努めてまいりますので、どうかよろしくお願いいたします。
   なお、議事に入ります前に、今年度は新任の委員の方がいらっしゃいますので、簡単ではございますが、最低賃金改正の流れ等につきまして、室長から御説明させていただきます。
青柳賃金室長    賃金室長の青柳でございます。よろしくお願いいたします。
   私の方から簡単に地域別最低賃金の流れということを説明させていただきます。インデックスのついております資料の方を見ていただけますでしょうか。
資料1に説明資料があり、そちらを基に説明させていただきます。
   1枚めくっていただきますと、最低賃金制度についての記載がございます。最低賃金につきましては、地域別最低賃金、それから特定最低賃金があり、いずれも、国が強制力をもって、その賃金以上の賃金を支払うということを事業者に義務付けているものです。その役割ということでは、地域別最低賃金につきましては、全ての労働者に適用され、賃金の最低限を保証するセーフティネットであるという位置付けでございます。
   また、特定最低賃金につきましては、企業内の賃金水準を決定する際の労使の取組みを補完する。また、事業の公正競争を確保する、そういう役割ということで設定されているものでございます。
   その下のところですけれども、地域別最低賃金の平成14年以降昨年までの全国の加重平均と兵庫県の最低賃金額の推移を一覧にしております。
   御覧いただければ分かるように、平成28年から令和元年まで毎年25円以上上がっているのですけれども、昨年はコロナの影響で全国加重平均及び兵庫県最低賃金につきまして、1円のアップであったということは御存じのとおりでございます。
最低賃金につきましては、3にありますように、労働者の生計費、労働者の賃金の状況、それから企業の賃金支払能力を総合的に勘案して定めるとされているものでございます。
   その次のページは、地域別最低賃金決定の流れです。
ページの下の方に書いてありますように、地方の最低賃金審議会におきましては、兵庫労働局長から審議会に諮問をし、審議会において調査審議、改定額の答申、それから異議の申出等の調査審議を行います。
   その後、改定額を決定公示して、効力を発生することとなります。
   今日の本審につきましては、兵庫労働局長からの諮問というところにあたるものでございます。 また、中央におきましては、御存じのとおり6月22日に目安の諮問というものが行われております。
   その目安というものが何かということですが、それにつきましては、資料を1枚めくっていただきますと、目安制度という記載があります。
   目安制度につきましては、昭和53年から地域別最低賃金の整合性を図るということで、中央最低賃金審議会が47都道府県を4つのランクに分けまして、毎年地域別最低賃金改定の目安を作成して、これを提示するというものでございます。地方の最低賃金審議会におきましては、この目安を参考として、審議を進めるということになっているものでございます。目安については、それに拘束はされないというものではございますが、過去地方において目安を下回る答申といいますのは、大災害が発生した場合等わずかの事例があるのみとなっております。
   具体的な審議会のスケジュールにつきましては、その次の4ページに記載がございます。
   地方最低賃金審議会は大体6月末から7月初めの本審で改正諮問を行い、7月中の本審で調査審議、目安の伝達を行うという流れになります。
金額審議につきましては、専門部会を設置いたしまして、そこで数回金額の審議を行って、8月上旬を目途に本審において、答申を行うという流れで、10月1日の発効を目指す、というのが大体のスケジュールとなっております。
   その次のページをめくっていただきますと、目安のランク、ABCDと記載がありますが、そちらは先ほど申しました全国47都道府県の現在のランクでございます。兵庫におきましては、Bランクに位置付けられているということでございます。
   また、その次のページですけれども、こちらは全国の最低賃金の昨年度の発効年月日、金額です。7都道府県につきましては、令和元年のままですけれども、こちらは改正が行われなかったということでございます。
   簡単ではございますが、最低賃金の改正の流れということで説明をさせていただきました。以上でございます。
泉賃金指導官    以上で説明を終わらせていただき、本日の議題に入らせていただきたいと思います。
   本日の議題は、
   (1)兵庫地方最低賃金審議会の会長選出等について
   (2)兵庫地方最低賃金審議会運営規程の改正について
   (3)兵庫県最低賃金の改正諮問について
   (4)兵庫県最低賃金専門部会の設置及び決議の取扱いについて
   (5)兵庫県最低賃金の発効日等について
   (6)小委員会(令和3年3月10日開催)の報告について
   (7)今年度の実地視察・意見聴取について
   (8)今年度の小委員会の設置について
   (9)その他
ということになっております。
   まず、議題(1)「兵庫地方最低賃金審議会の会長選出等について」ですが、本日は第53期委員での最初の審議会となりますので、会長及び会長代理の選出をお願いしたいと思います。
   会長、会長代理の選出につきましては、最低賃金法第24条の規定により、公益委員の中から選挙等により選出していただくことになりますが、兵庫地方最低賃金審議会の慣行によりますと、公益委員の方から候補者を推薦していただき、それを審議会にお諮りして、御承認をいただくことになっております。
   今回もそのようにさせていただいて、よろしいでしょうか。
各委員 異議なし
泉賃金指導官    ありがとうございます。
   それでは、公益委員の中から会長と会長代理の御推薦をしていただきたいと思います。よろしくお願いします。
山口委員    前もって、公益委員で調整いたしまして、会長に梅野委員、会長代理に岡崎委員を推薦したいと思います。よろしくお願いいたします。
泉賃金指導官    ありがとうございます。
   ただ今、会長に梅野委員、会長代理に岡崎委員との御推薦をいただきましたが、よろしいでしょうか。
各委員    異議なし。
泉賃金指導官    異議なしとの声をいただきましたので、会長に梅野委員、会長代理に岡崎委員が選出されたものと確認いたします。
   それでは、会長には会長席に移っていただきます。
   この後の議事進行につきまして、兵庫地方最低賃金審議会運営規程第5条第1項の規定によりまして、会長が議事進行することとなっています。よろしくお願いいたします。
梅野会長    審議会長に選出されました梅野でございます。
   慎重審議に努めます。御協力よろしくお願いいたします。
  nbsp;では、議事を引き継ぎます。
   最初の議題であります兵庫地方最低賃金審議会運営規程の改正について、事務局から説明をお願いいたします。
青柳賃金室長    例年ですと、審議会運営規程の規定によりまして、議事録の署名委員を指名いただくのですけれども、御存じのとおり、昨年12月の押印廃止に伴いまして、各審議会において、署名押印の廃止の取扱いも可能ということになりました。
   議事録の署名の取扱いをどうするかということにつきましては、各地方の最低賃金審議会で定められたいとの中央の意向がありますので、当審議会におきまして、今回審議会の運営規程を改正させていただきたいということから事務局案を提示させていただいています。
   資料2の方に改正部分と溶込み後の規定をつけております。
   主な内容につきましては、第7条の変更ですけれども、署名のところを会長及び会長の指名した労働者代表委員並びに使用者代表委員の各1名の確認という形に変更させていただくこと、それから、第4条のところですけれども、昨今のコロナ対策によるテレビ会議システム利用等を今後とも想定していくということで、先行する形ではあるのですけれども、その部分の改正をさせていただくこと、そのほか若干語句の修正等を行ったというところが主な改正部分でございます。
   以上でございます。
梅野会長    今回審議会運営規程の改正ということで、事務局から今後のテレビ会議システムの利用を見越して、その対応を図りたいということと、それからもう一つは議事録の署名廃止に沿って、改正する必要があるということからの改正案が示されました。
   今後の状況等への対応についての改正であります。
   特に御意見等がなければ、今回の改正を承認するということにしたいと思いますが、御意見がございましたら、どうぞお願いいたします。
各委員 (特になし。)
梅野会長    よろしいですか。
    では、御意見はないようですので、今回の運営規程の改正については、審議会として認めるということでよろしいでしょうか。
各委員 異議なし。
梅野会長    はい、ありがとうございます。
   では、兵庫地方最低賃金審議会運営規程が改正されましたので、早速これに沿って、今回からは議事録の確認をいただく委員を指名したく思います。
   会長及び会長が指名した委員2名が議事録の確認を行うということにしましたので、労使委員から1名ずつ指名したいと思います。
   労働側の委員は、どなたにされますか。
労働側委員 (日下委員挙手)
梅野会長    では日下委員にお願いします。
    使用者側はどなたにされますか。
松岡委員 松岡でお願いします。
梅野会長    ありがとうございます。
   それでは、次の議題の(3)「兵庫県最低賃金の改正諮問について」です。
   今年もこれから兵庫県最低賃金の改正がスタートすることになります。
   それでは、事務局は諮問の準備をお願いいたします。
   (局長より会長に対し、改正諮問文を手交。)
荒木兵庫労働局長    よろしくお願いいたします。
梅野会長    ただ今、局長より兵庫県最低賃金の改正決定に係る諮問を受けました。
   では、事務局の方で、諮問文の読み上げをお願いいたします。
泉賃金指導官    事務局で読み上げます。
                               兵労発基0630第1号
                                  令和3年6月30日
兵庫地方最低賃金審議会
会長 梅野 巨利 殿
兵庫労働局長  荒木 祥一
              最低賃金の改正決定について(諮問)
   最低賃金法(昭和34年法律第137号)第12条の規定に基づき、兵庫県最低賃金(昭和55年兵庫労働基準局最低賃金公示第1号)の改正決定について、経済財政運営と改革の基本方針2021(令和3年6月18日閣議決定)及び成長戦略実行計画・成長戦略フォローアップ(同日閣議決定)に配意した、貴会の調査審議をお願いする。

以上でございます。
梅野会長 ありがとうございます。
   では、ただ今の諮問につきまして、改正の諮問に至った状況の説明をお願いいたします。
青柳賃金室長    では、資料3に沿って説明します。
   改正諮問の関係資料がたくさんありますので、かいつまんで説明をさせていただきたいと思います。
   右上のところに通し番号を打っておりますので、そちらを参照しながら御覧ください。

   まず、通し番号の3ページ、兵庫県が出している毎月勤労統計調査の賃金の動きでございます。調査結果の概要、1賃金の動きというところに書いておりますが、1人平均の月間の現金給与総額265,361円、前年同月比1.1%増であった。また、2行目にありますとおり、いわゆる定期に支払われる給与である、きまって支給する給与については251,104円で1.1%増、うち所定内給与は231,134円で0.7%増という記載となっています。

続きまして、通し番号の22ページですが、こちらは、総務省が出しております家計調査の報告でございます。
そちらの消費支出2021年3月分ですが、1世帯当たりの消費支出については、309,800円、前年同月比で6.2%の増加、名目6.0%の増加という記載となっています。

   続きまして、通し番号39ページ、41ページのところですが、こちらは生計費の関係でございます。人事院が調査しております費目別、世帯人員別標準生計費で、39ページが令和2年4月、41ページが平成31年4月の数字です。令和2年4月の単身1人の計が110,610円、平成31年4月の単身1人の計につきましては、120,190円ということで、8.0%の減少となっています。

1枚めくっていただきまして、通し番号の42ページですが、こちらは神戸市の消費者物価指数でございます。令和3年5月の神戸市の消費者物価指数につきましては、平成27年を100とした総合指数では102.0、前月比については0.4%上昇、前年同月比は、0.7%の下落という記載になっているところでございます。

   続きまして、1枚めくっていただきまして、44ページのところが、内閣府が令和3年5月に出しております消費動向調査でございます。こちらの1(3)基調判断ですが、こちらにつきましては、「持ち直しのテンポが緩やかとなっている。」という表現をされているところでございます。

   続きまして、48ページのところが、令和3年6月日本銀行の神戸支店の管内金融経済の概況でございます。こちらの概況につきましては、四角囲みのところに記載されています。「管内の景気は、新型コロナウイルス感染症の影響から引き続き厳しい状況にあり、持ち直しの動きは緩慢となっている。」という表現になっています。概況の下から3行目のところの記述は「こうした中、生産は回復している。一方、労働需給は、有効求人倍率が1倍を下回るなど、感染症の影響により、緩んでいる。雇用者所得は、弱めの動きとなっている。消費者物価(除く生鮮食品)は、前年を下回って推移している。」という表現になっているところでございます。
   続きまして、通し番号の54ページですが、こちらは兵庫県鉱工業指数月報の4月分でございます。4月の鉱工業指数につきましては、概況のところの生産指数は前年比3.6%減で、2か月ぶりに低下、出荷指数については同3.4%増で2か月連続で上昇、在庫指数は同1.7%減で3か月ぶりに低下、という状況ですが、概況の4行下のところで「総じてみれば兵庫県の生産活動は、持ち直している。」というまとめで締めくくられています。

   続きまして、通し番号の70ページですが、こちらは兵庫県景気総合指数(兵庫CI)、それから動向指数(兵庫DI)でございます。
   1枚めくっていただきまして、通し番号の72ページのところの兵庫CIの1(1)一致指数については、74.2、それから兵庫DIの一致指数については、61.1という数値が出されております。その3のところですが、兵庫CIによる景気の基調判断のところで、「兵庫CI一致指数については、改善を示している。」という表現をされています。

   続きまして、通し番号121ページですが、こちらは、日本労働組合総連合会が出されております2021年の春季生活闘争の第6回の回答集計結果で6月4日に公表されているものでございます。

   1枚めくっていただきまして、122ページの上の賃上げの平均賃金方式というところですけれども、全体としての引上げ額は5,233円、賃上げ率は1.79%、うち、300人未満のところにつきましては、引上げ額4,331円、賃上げ率は1.74%という数字が記載されています。

   続きまして、通し番号128ページですが、こちらは日本経団連で集計しております2021年春季労使交渉の回答状況を取りまとめしたものでございます。一番下のところ、こちらは500人未満の企業の統計でございますが、引上げ額は4,444円、アップ率は1.72%という数値になっております。また、その次の129ページですが、こちらは連合兵庫で集計しております同じく2021年春季生活闘争の第6回目の回答集計でございます。そちらの計のところですが、全体の計につきましては、引上げ額が5,401円、賃上げ率が1.95%で、うち300人未満につきましては、引上げ額4,615円、賃上げ率は1.77%という数字が記載されています。
   続きまして、132ページですが、こちらは兵庫県経営者協会でまとめている調査でございます。

左下のところですが、そこに全体の賃上げ額と賃上げ率の平均が記載されております。賃上げ額が4,424円、また賃上げ率につきましては1.65%という数字が記載されています。

   その次のページ、133ページのところは、兵庫労働局の職業安定部が作成している一般職業紹介状況の資料でございます。こちらは令和3年4月分でございますが、概況としましては、「県内の雇用失業情勢は、求職が求人を上回っており、厳しい状況にある。新型コロナウイルス感染症が雇用に与える影響に引き続き注意する必要がある。」という表現になっております。昨日5月分が公表されておりますけれども、概況については、同じ表現になっているところでございます。

   続きまして、通し番号151ページですが、こちらは兵庫県の方で発表されておりますひょうごの経済・雇用白書で令和2年度下半期のまとめでございます。そちらの方にコロナウイルスの感染拡大による経済・雇用の影響ということが取りまとめられているところでございます。
   通しページの164ページのところですが、ページの下の方、2(3)本格的収束期・ポストコロナ期、というところの表現といたしましては、「新型コロナウイルス感染症の感染拡大が一定の収束を見せた後、社会・経済活動は感染拡大防止とのバランスを取りつつ再開された。その後は、活動再開に伴う感染者の再増加とその抑制に向けた対応の実施、そして収束した上で再度の活動再開といったサイクルを繰り返しながら、終息に向かうと考えられ、それに伴い消費や外出といった需要を生み出す活動も本格的に回復することとなる。」というように各産業の各業種ごとの状況がとりまとめられています。

   続きまして、通し番号の200ページ、それから206ページですが、こちらは先ほどの諮問の方にも関係いたしますが、6月18日に出されました2本の閣議決定の抜粋を添付させていただいております。いずれについても、最低賃金については、できるだけ早期に加重平均1,000円にすることを目指し、今年の引上げに取り組む旨が明記されているところでございます。

このようなことから本年度もコロナウイルスの影響が非常に大きいということですけれども、昨年とは状況が異なっているということも考慮し、最低賃金の引上げについては、政府の重要な課題であり、当局での諮問につきましても、その方針に配意する旨の内容を取り込むこととさせていただきます。

 
   以上が、最低賃金関係の諮問に至った状況についての資料の説明でございます。
   今後の調査審議につきまして、このような点に配意いただき、御審議をよろしくお願いいたします。
   以上でございます。
梅野会長    ありがとうございます。
   ただ今の諮問についての説明について、何か質問等ございましたら、どうぞお出しください。
各委員 (特になし。)
梅野会長    よろしいですか。
それでは、次に議題(4)「兵庫県最低賃金専門部会の設置及び決議の取扱いについて」です。
   審議会では、兵庫県最低賃金の改正に係る調査審議をするため「専門部会」を設置することになっております。
事務局から、「兵庫県最低賃金専門部会」の設置等についての手続きの説明及び「兵庫県最低賃金専門部会決議の取扱について」説明をお願いいたします。
青柳賃金室長    先ほどの資料1の最後の7ページですけれども、そちらに最低賃金審議会専門部会の決議等についてということが記載されていますが、最低賃金法第25条第2項によりまして、最低賃金の改正につきましては、必ず審議会の下に専門部会を設置しなくてはならないとなっております。したがいまして、兵庫県最低賃金の改正につきましては、兵庫県最低賃金専門部会を設置することが必要になります。専門部会は、公労使各3名の委員により、構成されます。公益の委員につきましては、事務局で依頼、任命を行いますが、労使委員の任命につきましては、最低賃金審議会令の規定によりまして、一定の期限を定めまして候補者の推薦を公示し、任命するということになります。今年度の兵庫県最低賃金専門部会労使委員推薦の公示につきましては、本日この会議終了後に行います。推薦期間につきましては、7月13日の火曜日までとさせていただきたいと思っております。また、最低賃金法第25条第5項により関係労使の意見聴取に関する公示も行う必要がありますが、こちらにつきましては、本日午後に公示をいたしまして、7月19日の月曜日までという形にさせていただきたいと思っております。
   続きまして、専門部会の決議に関してですが、最低賃金審議会令第6条第5項におきまして、「審議会は、あらかじめその議決するところにより、最低賃金専門部会の決議をもって審議会の決議とすることができる」ということになっております。要するに、専門部会で全会一致であれば、本審での決議を待たずに答申ができる、ということになります。こちらについては、本審での決議となりますので、本日の本審におきまして、この第6条第5項を適用するか否かの決議をお諮りいただきたいと思います。以上でございます。
梅野会長    ありがとうございます。
専門部会の手続きと決議に関する説明をいただいたところです。兵庫では、従来専門部会が全会一致で決議した場合は、この第6条第5項を適用すると議決しております。本年度につきましても、従来同様に専門部会が全会一致で決議した場合は、この第6条第5項を適用することにしたいと思いますが、いかがでしょうか。
各委員 異議なし
梅野会長    異議はないようです。ありがとうございます。
それでは、本年度につきましても、専門部会が全会一致で決議した場合は、第6条第5項を適用し、審議会の決議とすることといたします。
   では、次の議題(5)「兵庫県最低賃金の発効日等について」に入ります。
今年も専門部会を設置し地域別最低賃金の改正審議に入っていくわけですけれども、本年度の発効日等に合わせた審議会の日程について、事務局からの説明をお願いしたいと思います。
青柳賃金室長    答申日と発効日の関係について説明したいと思います。
   資料4に、令和3年度答申の公示日と効力発生予定一覧表という日付が入ったものがございます。そちらの一番左の答申というところですが、答申をいただいた場合においては、異議の申出期間というのが、15日間必要となります。その後、中央の方で官報公示の手続きを行って、30日後に発効ということになりますので、答申の日と発効の日というのは連動していくということでございます。例年兵庫の場合ですと、10月1日が発効日ということですので、一番右の発効日が10月1日金曜日のところを御覧いただきますと、官報公示が9月1日、異議申出が8月20日で、答申というのが8月5日の木曜日ということになります。逆に言いますと、8月5日に答申をいただいた場合については、10月1日の発効が可能ということになるということでございます。この一つ下、8月6日に答申をいただいた場合については、官報公示は9月2日になりますので、発効日につきましても、1日遅れまして、10月2日になるということでございます。これに基づきまして、兵庫県最低賃金審議会の予定ですけれども、1枚めくっていただきました予定表に記載のとおり、次回は7月16日を予定しております。専門部会につきましては、7月16日から21日の週にできれば1回行いたいということ、それから7月28日に審議会を行いまして、その後、専門部会で金額審議を行った上で、8月5日の本審、ここまでに答申いただければ、10月1日の発効は可能ということになります。
事務局として以上のように日程を組まさせていただいているというところです。
   以上でございます。
梅野会長    はい、ありがとうございます。
   事務局から、県最賃の改正に係る8月23日までの日程(案)が示されました。皆様はよろしいでしょうか。
各委員 (特になし)
梅野会長    はい、ありがとうございます。
それでは、議題(6)の小委員会報告です。事務局から説明をお願いいたします。
青柳賃金室長

   昨年度になりますが、コロナウイルスの関係で本審の開催を中止したということがございまして、3月10日に、小委員会で前年度の整理と今年度についての確認を行わさせていただきました。内容は、大きく4点でございます。1点目は、特定最賃の意向表明の報告ということで、2月26日労側から特定最賃につきまして、繊維工業と各種商品小売業を除く7件の特定最賃について金額改正について申出を行う予定であるという意向表明があったこと、そちらの確認をしております。また、2点目は、前年度の改正に関して、事務局側から周知広報に関して説明を行っております。それから、3点目ですけれども、今年度の実地視察について、例年どおり実施をするということの確認を行っております。それから、4点目ですけれども、特定最低賃金の審議の進め方について、本年初めの本審の方で小委員会等の設置を検討して、継続しての協議をしていこうということで整理をさせていただくということでございます。以上でございます。

梅野会長    昨年度末に開催いたしました小委員会の報告をいただきました。今の内容で確認したいことがあれば、どうぞお尋ねください。
各委員 (特になし)
梅野会長    よろしいですか。では、次の(7)今年度の実地視察・意見聴取についてであります。事務局から説明をお願いいたします。
泉賃金指導官

   それでは、今年度の実地視察・意見聴取について説明させていただきます。お手元の資料6を御覧ください。実地視察につきましては、今お話がありましたように、選定基準を設けております。 ア 地域別最低賃金の適用を受ける業種であること、イ 基礎調査において、最低賃金の引上げによる影響率が高い業種であること、ウ パート、アルバイトの割合が高い事業場であること、エ 中小企業の事業場、大体100人未満であること、そういうところを選定基準としております。 今年度の実地視察の事業場としては、地域別最賃と特定最賃とに分けて、とらえていますが、地域別最賃としましては、洗濯、理容、美容業の業種で、地域的には阪神か播磨の地域の事業場、これを一つと考えております。 地域別最賃のもう一つが食料品等製造業、これは県北・淡路又は播磨の事業場を考えております。もう一つ地域別最賃の小売業としましては、阪神か播磨地域の事業場の視察を考えております。それから、特定最低賃金につきましては、自動車小売の事業場を全県下で1社と考えております。 実施時期につきましては、かなりピンポイントの設定となりますが、7月8日と7月9日というところで調整しております。具体的な実施につきましては、この本審の後、参加委員と調整させていただきたいと考えています。 それから、意見聴取につきまして、本年度の案としましては、塗料製造業と輸送用機械器具製造業と計量器等製造業の事業場を予定しております。実施時期としては、7月16日の本審の場で、意見聴取をさせていただくことを予定しております。   以上でございます。

梅野会長

   ありがとうございます。実地視察につきましては、このコロナの影響が昨年度からもあるわけですけれども、今年もその影響はどうなっているのかということについて、事業場の実態等をじかに見聞きする非常に重要な機会だと思います。 事務局の方でこの実地視察の準備を進めていただければと思います。実地視察について、委員の方から御意見等はございますでしょうか。

各委員 (特になし)
梅野会長

   それでは、本会終了後、実地視察の具体的な説明等を、事務局の方からしていただけるそうですので、委員の方々はよろしくお願いします。  では、次に議題(8)今年度の小委員会の設置についてです。昨年度末の3月に開催された先ほどの小委員会の報告でもありましたように、特定最賃については、今年度最初の本審で、必要性の有無について、継続して協議を進めるようにしておりましたが、5月に予定していた本審がコロナの関係で開催できなかったため、そのままになっております。 今年の状況は昨年と違うところはあると思いますけれども、特定最賃の必要性の有無について一括とするのか、それとも専門部会で個別に進めるのか、労使が継続して協議する場を設けておいた方が良いのかということです。 これについては、小委員会設置の決議をしておきたいと思いますけれども、皆さんいかがでしょうか。  御意見はございますでしょうか。

各委員 (特になし)
梅野会長

   では、小委員会の設置を審議会として決議したいと思います。この小委員会の委員については、公労使各3名の本審委員から任命することとなります。 公益委員については、私と山口委員、岡崎委員としたいと思います。よろしいでしょうか。

両委員    はい
梅野会長

   はい、ありがとうございます。では、労使の委員ですけれども、労側の小委員会の委員はどうされますか。

日下委員    別途調整させていただきます。
梅野会長    分かりました。使側も後で調整されますか。
松岡委員 はい
梅野会長 nbsp; nbsp;それでは、後ほど調整されて事務局の方にお伝えください。では、小委員会を開催する場合は事務局の方で日程の調整をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。 では、最後の議題(9)その他であります。委員の方から何か御質問や御意見はございますでしょうか。
各委員 (特になし。)
梅野会長    では、事務局から何かございますか。
青柳賃金室長    はい、机上に配布させていただいておりますが、6月16日付けで兵庫県弁護士会会長から兵庫の地方最低賃金審議会あてに「全国一律最低賃金制度の実現と兵庫県地域別最低賃金の大幅引上げを求める会長声明」というのが提出されております。 また、6月22日ですけれども、兵庫県労働組合総連合(国民春闘兵庫県共闘委員会)の方から「兵庫地方の最低賃金を直ちに1,000円以上に引き上げ、地域間の格差を解消し、中小企業支援の拡充を求める要請書」ということで、1,244筆の個人署名の方が、兵庫労働局長及び兵庫地方最低賃金審議会会長あてに提出されておりますので、御報告させていただきます。  それから、中央の方で、中央最低賃金審議会の方が6月22日、それとまた同日に第1回目安に関する小委員会の方が開催されております。  そちらの資料の方、机上の方に別置きとさせていただいております。 また、参考にしていただければと思います。
   以上でございます。
梅野会長    ただ今の説明に関して、確認したいことがございましたら、どうぞ。何かございますでしょうか。
各委員 (特になし。)
梅野会長    よろしいですか。では、最後に事務局から次回の議事と日程について説明をお願いいたします。
青柳賃金室長    特定最賃の関係ですけれども、意向表明いただきました7業種につきまして、7月上旬に申出の方が予定されております。 次回本審ですが、特定最賃の改正の必要性の諮問をさせていただきたいと思っております。また、これも次回ですが、先ほど説明いたしました意見聴取と実地視察の報告も併せて予定したいと思っております。 開催については、予定の方で説明しました7月16日金曜日でお願いしたいと思います。また、時間ですけれども、できれば午前9時30分からの開催ということでお願いしたいと思っております。以上でございます。
梅野会長    次回は、特定最賃の改正の必要性の諮問を受けて審議をし、事業場の意見聴取を行い、また実地視察の報告をすることになります。 次回審議会は7月16日の金曜日午前9時30分としたいと思いますが、よろしいでしょうか。
各委員 はい。
梅野会長    では、次回の本審は7月16日の金曜日、午前9時30分からの開催といたします。 また、次回の本審の公開非公開についてですが、昨年同様、公開としたく思います。 ただし、議事のうち、事業場意見聴取及び実地調査報告につきましては、特定の個人または事業場に関する内容に触れますので、個人情報保護に支障を及ぼすおそれがありますので、そこの部分は非公開としたいと思います。 委員の皆様よろしいでしょうか。
各委員 異議なし。
梅野会長 それでは、他になければ、本日の審議会はこれで終了いたします。お疲れ様でした。ありがとうございました。
                                                                                                      梅野 巨利
                                                                                                    日下 修次
                                                                                                    松岡 直哉

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