令和3年度 第1回兵庫県計量器・測定器・分析機器・試験機・測量機械器具製造業最低賃金専門部会議事録

 
日時 令和3年8月27日(金)   9時57分~11時51分
場所 兵庫労働局16階 第3共用会議室
出席者  公益委員 岡崎会長、上林委員
 労働者委員 岩﨑委員、津川委員、林(秀)委員
 使用者委員 黒田委員、苗村委員、林(直)委員
事務局 岸労働基準部長、青柳賃金室長、泉賃金指導官、倉本賃金主任
議題    (1)部会長及び部会長代理の選出について
   (2)兵庫県計量器・測定器・分析機器・試験機・測量機械器具製造業最低賃金専門部会運営規程の改正について
   (3)兵庫県計量器・測定器・分析機器・試験機・測量機械器具製造業最低賃金に係る改正決定の必要性の審議について
   (4)その他
議事録 泉賃金指導官  定刻より少し早いですが、ただ今から、第1回兵庫県計量器等製造業最低賃金専門部会を開会します。
 本日は、原委員が御欠席で、あと使用者側委員の林直樹委員が少し遅れるということですが、最低賃金審議会令第6条第6項の規定による定足数は充足しておりますことを御報告します。
 また、本日の審議は議事を公開することとしておりましたが、傍聴希望の申出はございませんでした。
 本日は第1回目の専門部会となりますので、部会長が選出されるまでの間、事務局で議事を進行させていただきます。
それでは、審議に入ります前に、労働基準部長より御挨拶を申し上げます。
岸労働基準部長  皆様おはようございます。労働局の岸でございます。
 開会にあたりまして、一言御挨拶を申し上げます。
 日頃より労働行政につきまして、格別の御理解、御協力をいただいておりますことを、厚く御礼を申し上げます。
本日は、兵庫県計量器等製造業最低賃金の第1回専門部会の開催となります。
今年度は、必要性の有無から専門部会での審議を行うこととなり、委員の皆様には、大変難しい状況の中、タイトなスケジュールの中で御審議をいただくこととなり、大変御苦労をお掛けするところでございます。
事務局といたしましても、審議の参考としていただくための資料の準備等適切に行ってまいりたいと思っております。
特定最低賃金につきましては、特に労使のイニシアティブによって設定されるものと理解してございます。
ぜひ審議におきましては、全会一致に向けての御努力をいただきますようお願いを申し上げまして、簡単ではございますけれども、挨拶とさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
泉賃金指導官  各委員と事務局の紹介をさせていただきたいのですが、時間の関係もございます。各委員につきましては、次第に添付してあります委員名簿にて御確認をお願いいたします。
 それでは、部会長の選出に移らせていただきます。
 部会長、部会長代理の選出につきましては、慣行により公益代表委員の皆様の御相談により候補者を御推薦いただき、その後、御推薦いただいた委員を専門部会にお諮りするということにさせていただいていますが、それでよろしいでしょうか。
各委員  異議なし。
泉賃金指導官  それでは、そのようにさせていただきます。
では、公益委員の方から、部会長と部会長代理の御推薦をよろしくお願いいたします。
上林委員  公益で事前に打合せをさせていただきましたので、部会長に岡崎委員、部会長代理に原委員を御推薦申し上げます。
泉賃金指導官  ただ今、部会長に岡崎委員、部会長代理に原委員との御推薦がございましたが、御異議ありませんか。
各委員  異議なし。
泉賃金指導官  異議なしとの声をいただきましたので、部会長に岡崎委員、部会長代理に原委員が選出されたものと確認いたします。
それでは、この後の議事進行につきましては、部会長にお願いいたします。よろしくお願いします。
岡崎部会長  部会長に選出されました岡崎です。
 慎重審議に努めたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 では、議事を引き継ぎ、進行したいと思います。
 では、議題(2)「兵庫県計量器等製造業最低賃金専門部会運営規程の改正について」、事務局より御説明願います。
青柳賃金室長  おはようございます。賃金室長の青柳でございます。
よろしくお願いいたします。
 それでは、私の方から、説明をさせていただきます。
例年ですと、専門部会の運営規程の第7条の規定によりまして、議事録の署名と押印をいただく委員の方を御指名いただくのですが、ご存じのとおり、昨年の12月の押印廃止に伴いまして、各審議会においても、署名押印の廃止という取扱いも可能となっております。
先日の本審また各専門部会におきまして、冒頭、運営規程の改正について、御了解をお願いしているところでございます。本専門部会につきましても、第9条の規定によりまして、改正については、各専門部会の決議事項ということになりますので、最初に改正案の提示をさせていただくものでございます。
 資料1を御覧ください。こちらに本専門部会の運営規程の改正案、赤字で改正部分を書いたものと2枚目に溶け込み版を添付させていただいております。
主な内容につきましては、赤字のところでございまして、一つは先ほどお願いしました押印廃止に伴いまして確認を行う委員を選出するということと、あと今後テレビ会議システムの運用を御検討いただければということで改正をしているという内容でございます。以上御確認をお願いいたします。
岡崎部会長  今回、専門部会運営規程の改正ということで、本審と同様に事務局からテレビ会議システムの対応及び議事録の署名廃止に沿った改正案が示されました。
今後の状況等に対応しての改正ですので、審議会規定と同様に特に御意見等がないようであれば、承認することとして良いと思いますが、よろしいでしょうか。
各委員  異議なし。
岡崎部会長  では、今回の計量器等製造業専門部会の運営規程の改正については専門部会として認めることとしたいと思います。
  それでは、専門部会運営規程が改正されましたので、早速これに沿って、今回からは議事録の確認をいただく委員を指名したいと思います。部会長及び部会長が指名した委員2名が議事録の確認を行うこととしましたので、労使委員から1名ずつ指名したいと思います。労働側の委員はどなたにされますか。
林(秀)委員  林秀彦でお願いします。
岡崎部会長  使用者側委員は、どなたにされますか。
使用者側委員  林直樹委員でお願いします。
岡崎部会長  それでは、当専門部会において議事録の確認をいただく委員としては林秀彦委員、林直樹委員と私とすることといたします。
また、この確認を行う委員が欠席された場合は適宜代わりの委員を指名することにしたいと思いますが、それでよろしいでしょうか。
各委員  異議なし。
岡崎部会長  それでは、審議に入ります。
 本日の議題は「兵庫県計量器等製造業最低賃金に係る改正の必要性の審議について」となっています。
今年も昨年同様、新型コロナウイルスの景気や雇用に与える影響が非常に大きいということ等から、本審で「必要性の有無」の審議を一括して行うということが困難という理由により、「必要性の有無」の審議から専門委員を交えて、専門部会で行うこととなったものです。
この辺りの経過等は労使それぞれお聞きいただいているとは思いますが、確認のため、今年の経過や改正の流れについても含め、事務局から説明してください。
青柳賃金室長  では、説明をさせていただきます。
 資料No.2を御覧ください。
こちらに令和3年度の特定最低賃金関係の申出状況ということで、一覧にしたものを添付させていただいています。
今年度は、7月5日、7日、12日に7件の特定最賃について、改正の申出をいただいています。
今回申出がございました7件の特定最賃の改正につきましては、いずれも形式的要件は具備されていると判断いたしまして、7月16日の本審におきまして、改正の必要性の有無についての諮問をさせていただいております。
諮問文につきましては、資料No.3に添付をさせていただいております。
特定最低賃金の改正の必要性の有無については、昨年から本審においての一括の諮問・答申ではなく、専門部会を設置しての審議を行ったところでございます。
今年度については、7月14日に小委員会を開催させていただきまして、その中でコロナの影響により各業況が大きく異なるということから、当初から個別に専門部会を設置して、審議をするという方向性がまとめられたということでございます。
その後、7月16日の審議会におきまして、必要性の諮問と同時に専門部会の設置を決議いただきまして、専門部会を早期に設置し、必要性の審議を行うこととしたものでございます。また、審議会におきましては必要性の審議が膠着したまま、回数を重ねるという状況を避けるということから、効率的な審議に努力するということが労使の確認事項とされたところでございます。
 以上から、今年につきましては、例年よりも早い日程で専門部会を設置いたしまして、開催を行い、必要性の審議を行うということにさせていただいているものでございます。
特定最低賃金の改正につきましては、その金額改正を行うことの必要性を調査審議すること、それから改正する金額をいくらにするか、という金額改正の調査審議をすること、という2段階の手続きを踏んで初めて金額改正に至るということになります。
その辺につきまして、確認のために少し説明をさせていただきます。
 机上に配布させていただいています説明資料「特定最低賃金について」という横長の資料を御覧ください。
 1枚めくっていただきまして、2ページのところですけれども、特定最低賃金は、最低賃金法の第15条から第19条に規定があるものでございまして、その決定は労使のイニシアティブにより決まるということになっており、今現在、全国では228件設定があるということでございます。
 1枚めくっていただきまして、3ページにその228件の概略が一覧にしてございます。兵庫におきましては、このうち9件の特定最低賃金が今現在設定されている状況であるということでござその下のところが4ページですけれども、特定最低賃金と地域別最低賃金の比較ということで一覧にまとめております。
 その役割、機能ですが、地域別最低賃金、これは今現在900円ということですけれども、全ての労働者の賃金の最低限を保障するセーフティネット、年齢、性別等にかかわらず、全ての労働者に適用するというものです。
 一方、特定最低賃金につきましては、その企業内の賃金水準を決定する際の労使の取組みを補完するものという位置付けであるということでその辺が若干異なるということです。
 5ページを御覧ください。特定最低賃金と地域別最低賃金の関係ということですけれども、最低賃金については、最低賃金法によりまして、高い方の金額が適用になるということになります。なおかつ、法第16条におきまして、特定最低賃金を決定する場合については、地域別最低賃金よりも高くなければ、効力がなくなるということになっております。
 今現在兵庫県最低賃金は時間額900円ですけれども、8月5日に答申をいただきまして、先日の異議審で9月1日に決定し、10月1日に発効という流れになっております。9月1日に官報公示で決定するということがすでに予定されていますので、この日以降に決定する特定最低賃金につきましては地域別最低賃金よりも高くなければ、効力がないということでございます。
 また、6ページですけれども、そちらに特定最低賃金の決定・改正までのプロセス、まず必要性の調査審議、必要性有りの場合については、金額についての改正の調査審議を行うという流れをフローチャートにして、まとめております。今現在は地方最低賃金審議会の必要性の調査審議を専門部会で行っているということでございます。
 必要性が有りの場合については、金額改正についての調査審議を行いまして、金額改正についての答申がありましたら、その後異議審、改正決定、官報公示、適用という流れになるということでございます。
 7ページに必要性の有無の考え方を少しまとめております。
 改正の必要性の有無につきましては、昭和57年の中賃の了解事項の中におきまして、新産別最賃の設定の趣旨に鑑み、全会一致に議決にするよう努力するものとされているところでございまして、現在まで全会一致以外の運用は行われていないということでございます。
 整理いたしますと、過去必要性有り、引上げなしという運用はないということでございますので、必要性が有りという場合につきましては、金額は未定ですけれども、最低1円以上引上げを行うという御判断をいただいたということになり、かつ先ほど申しました最低賃金法の関係から、改定される最低賃金については、地域別最低賃金以上、つまり今年の場合につきましては、928円を上回らなくてはならないということでございます。
 また、補足でございますけれども、特定最低賃金につきましては、申出をいただきました事業所内の最低賃金を超える金額以上の改正はできないということになっております。
 改正の条件につきましては、先ほどの資料No.2の特定最低賃金の申出状況の一覧にございます。
 こちらの計量器については最も低い金額例というところで、時間額950円と記載してあります。
 この金額が今回申出をいただきました事業場内の最低賃金額でございますので、改正する場合におきましても、この時間額950円を超えるということはできない。
 つまり、上限は950円という形になるということでございます。
 7月16日の本審におきまして、全会一致の場合につきましては、必要性の答申を専門部会において行うということで、第6条第5項の適用について、決議をいただいているところでございます。
 したがいまして、必要性の有無につきまして、全会一致で決議に至ったという場合につきましては、専門部会において、部会報告、答申を行うことができるということになっております。
 一方、専門部会においての結論が全会一致に至らない場合につきましては、第6条第5項の適用ができませんので、全会一致に至らないことから必要性は認められない旨を本審に報告をいたしまして、本審において再度必要性の御判断をし、答申を行うという流れになるということでございます。
 また、金額審議の場合につきましても、同様に全会一致の場合は専門部会の答申を行いますけれども、全会一致でない場合につきましては、本審で金額審議・答申を行うという流れになるということでございます。
 先ほどの説明資料8ページですけれども、こちらは令和3年の特定最賃の答申日と発効日の関係ということでございます。
 こちらは、例年のとおり、12月1日の発効を目指すという場合につきましては、10月1日がその答申の期日ということになるということで、逆に言いますと、答申の期日が遅れるとともに、発効日が順次後ろにずれていくということで確認をいただければと思っております。
 それとほかの部会の状況ですけれども、本日までに塗料、電子部品、はん用機械については、必要性有ということで答申をいただいているところでございます。
 先の資料No.12に、全国の精密機械器具関係の最低賃金の令和元年と令和2年答申状況の一覧を付けておりますけれども、今岩手、福島、栃木、埼玉、長野については、本審の方で、必要性有りという形で答申が出ていると聞いているところでございます。以上でございます。
岡崎部会長  ただ今の御説明について、御意見、御質問はありませんでしょうか。
各委員 (特になし)
岡崎部会長  ないようですので、それでは、兵庫県計量器等製造業最低賃金の必要性の有無についての審議に入りたいと思います。
では、事務局から本日お配りいただいている各種資料の説明をしてください。
青柳賃金室長  では、続きまして、資料No.5以降について、かいつまんで簡単に説明をさせていただきたいと思います。
 (以下の資料について説明)
  資料No.5 一般職業紹介状況(令和3年6月分)について(兵庫労働局職業安定部職業安定課)
  資料No.6 管内金融経済概況(日本銀行神戸支店 2021年7月12日)
  資料No.7  毎月勤労統計調査地方調査月報(令和3年5月)兵庫県
  資料No.8 兵庫県の経済・雇用情勢(産業労働部政策労働局産業政策課 令和3年7月28日)
  資料No.9 兵庫県鉱工業指数月報(令和3年5月速報)
  資料No.10 連合兵庫2021春季生活闘争 平均賃金方式第6回 回答集計(連合兵庫2021年6月4日)
  資料No.11 2021年度春季賃上げ状況(兵庫県経営者協会調査2021年6月9日)
 続きまして、基礎調査の結果の概要につきまして、担当の方から説明をさせていただきます。
倉本賃金主任  賃金主任の倉本でございます。
 私の方からは基礎調査の結果について説明をさせていただきます。
(以下の資料について説明)
  机上配布 令和3年度最低賃金に関する基礎調査結果(特定最賃)
  令和3年度最低賃金に関する基礎調査結果(特定最賃)Ⅱ
岡崎部会長  ただ今の御説明について、御意見、御質問はありませんでしょうか。
各委員 (特になし)
岡崎部会長  それでは、審議を続けます。
 今回は改正の必要性の有無から専門部会で審議を行っていくということです。
 事務局の説明にもありましたが、必要性の有無に関しては、全会一致が原則ということになり、全会一致に至らない場合は、必要性が認められないということになります。また、全会一致で決議された場合は、最低賃金審議会令第6条第5項の適用により専門部会の決議をもって審議会の決議となります。
限られた時間の中で、大変御苦労をお掛けいたしますが、よろしくお願いいたします。
 それでは、まず労使双方から計量器等製造業最低賃金の必要性の有無の審議に当たっての基本的な考え方を伺わせていただきたいと思います。
その段階で双方が御意見を同じくするのであれば、必要性についての結論が出たということとなり、答申を行い、御意見が異なる場合は、審議を続けていくこととしたいと思います。
 では、意見調整をされますでしょうか。
労使委員  はい。
岡崎部会長  では、10分から15分程度で協議をお願いいたします。
  (労使それぞれ打合せ)
(第2回全体会議)
岡崎部会長  審議を再開します。
 では、改正の申出をされた労側委員から金額改正の必要性に係る考え等をお聞きしたいと思います。それでは、お願いします。
津川委員  それでは、私、津川から説明させていただきます。
 今年度の兵庫県最低賃金が28円上昇して、928円となっておりまして、現状ですと、計量器は再度地賃に埋没してしまう状況とはなっております。
 そして、我々としても、新型コロナウイルスの感染症の状況は、未だ予断を許さず、各企業が厳しい状況に置かれているということについては、認識しております。
 ただ、先ほど兵庫県の資料にもありましたけれども、内閣府の月例経済報告を見てみましても、企業の設備投資については持ち直しの状況となっております。また、鉱工業の生産の方も持ち直しておりまして、全国で見ますと、6月度におきましては、前月比6.5%増となっております。
 一方、半導体等の部品の供給不足というところの懸念がここ数か月出てきておりますけれども、経済状況におきましては、概ね昨年より、改善されているものと考えております。
 私ども計量器等製造の業界におきましては、この最低賃金が適用される方であっても、皆さん、基幹労働者として、技量、技術が必要な仕事をされております。
 この特定最賃におきましては、地域別の最低賃金と異なりまして、基幹労働者の賃金を決めるものであります。また、計量器とほかの業種と比較しますと計量法の適用など計量器・計器の製造にあたり、守るべきルールが多いという事実もあります。
 私自身につきましても、この業界で働く者といたしまして、社会の基準となる様々なルールを守って、社会や製品の基準を作る大事な仕事をしていると認識しております。
 この業界からの人材流出という観点とあと兵庫県の最低賃金につきましては、近隣他府県と比較しても、そこの賃金格差から兵庫県からの労働力人口の流出というのも、懸念されている状況でありますので、今後もこの兵庫県におきまして、この産業の労働力を確保して、業界を発展させていくというために、最低賃金の引上げの必要性があると認識をしております。
 昨年度もコロナウイルスの問題で厳しい中ではありますけれども、三者合意によりましては、必要性有りで金額の答申が出せたということも事実としてありますので、今年度も引き続き金額改正の審議に進みたいと考えております。以上です。
岡崎部会長  ありがとうございます。
 それでは、次に使側委員からお願いいたします。
林(直)委員  それでは、私、林から、改正の必要性について、使用者委員でまとめた意見について、御報告申し上げます。
 地域別最低賃金が28円引き上がって、928円と決まりましたが、この過程で使用者側委員はこの引上げについては終始反対をさせていただきました。
 非常に厳しい状況の中での交渉であって、その結果については、現時点でも各経営者にとって、なかなか受け取りにくいものであるというのも事実です。
 また、コロナ禍におきましては、製造業が回復の傾向にあるとは言いますが、緊急事態宣言も発令され、今後コロナの影響がまた出る可能性があります。
 何よりも、計量器、それから測定器の生産につきましては、多品種少量生産という中でなかなか自動化が進んでいないという現状があります。その中で多少需要が出てきましても製造過程において、コロナにより、人手を制限しなければならないという状況になった際、需要に応えられるだけの製造活動ができないという現状ですので、言われておりますほど、状況は回復していないという認識でございます。
 先ほども言いましたように、地域別最低賃金が大幅に上がる中で、あえて特定最低賃金として、計量器・測定器製造業界で更なる引上げをするという余地は現状はないのではないかと、いう認識ですので、使用者側としましては、今回の改正の必要性はないのではないかと主張させていただきたいということでございます。
岡崎部会長  労使双方よりお考えをお聞きいたしました。
 労使双方の御意見は異なるようですので、ここからは、公益が労使それぞれからお話をお聞きすることとしたいと思います。
では、どちらから先にお伺いしましょうか。
各委員  労側からお願いします。
岡崎部会長  では、最初は労働者側からお話をお聞きしたいと思います。
  (公労会議、公使会議、使側委員協議等)
(第3回全体会議)
岡崎部会長  労使からお話を伺いました。
 使用者側からは、大変厳しい状況であり、地賃がプラス28円というインパクトは大きいし、コロナの影響についてもこれから、という厳しい状況で改正できる状態ではない、という御認識ではありますが、労使ともにこの厳しい難局を乗り越えていくことが必要となりますので、そういうことを加味して、改正の必要性有り、と認められるという結論に至りました。
 そういうことで、労使の意見が一致したものと思われますので、本専門部会としての意見をとりまとめさせていただきたいと思います。
補足されることはありますか。
林(直)委員  使用者側としまして、今部会長からお話がありましたように改正には応じたいということでございます。
 労側の皆さんの御認識が公益の先生方を通して、私どもに伝わっております。非常に業界の厳しい状況を認識いただいているということを踏まえて、そういう状況の中で今後の厳しい難局を労使で乗り切っていけるのではないかという期待を持って改正に応じさせていただく、したがいまして、非常に厳しい中での改正になる。金額についてもそれなりに厳しい状況になるということを前提で了解したということでございます。
岡崎部会長  では、7月16日の本審において、専門部会が全会一致で決議した場合は、最低賃金審議会令第6条第5項を適用することを議決していますので、まずは全会一致の確認をさせていただきます。
 兵庫県計量器等製造業の最低賃金の改正の必要性の有無について、本専門部会として「兵庫県計量器等製造業最低賃金については、改正決定することを必要と認める。」との内容で報告書を作成することについて異議はございませんか。
各委員  異議なし。
岡崎部会長  出席者全員の御賛同をいただきましたので、本専門部会におきましては、全会一致により「兵庫県計量器等製造業最低賃金については、改正決定することを必要と認める。」との結論に至ったということを確認いたしました。
 では、事務局は、「兵庫県計量器等製造業最低賃金については、改正決定することを必要と認める。」との専門部会報告及び答申文についてそれぞれ(案)を作成していただけますでしょうか。
青柳賃金室長  それでは、準備をさせていただきます。
  (事務局、「報告文案」を作成後、写しを各委員に配布)
岡崎部会長  では、まず、報告文案から確認をしたいと思いますので、事務局で、報告文案を読み上げてください。
泉賃金指導官 それでは、読み上げさせていただきます。
令和3年8月27日
兵庫地方最低賃金審議会
会長 梅野 巨利 殿
兵庫地方最低賃金審議会
兵庫県計量器・測定器・分析機器・試験機・測量機械器具製造業最低賃金専門部会
部会長 岡崎 利美
 
兵庫県計量器・測定器・分析機器・試験機・測量機械器具製造業最低賃金最低賃金の改正決定の必要性の有無について(報告)
 
 当専門部会は、令和3年7月16日、兵庫地方最低賃金審議会において付託された標記について、慎重に審議を重ねた結果、兵庫県計量器・測定器・分析機器・試験機・測量機械器具製造業最低賃金について改正決定することを必要と認めるとの結論に達したので報告する。
なお、本件の審議に当たった当専門部会の委員は下記のとおりである。
公益代表委員
岡崎利美
上林憲雄
原 拓志
労働者代表委員
岩﨑和人
津川久志
林 秀彦
使用者代表委員
黒田俊一
苗村康夫
林 直樹

以上です。
岡崎部会長  ただ今読み上げていただいた報告文案の内容でよろしいでしょうか。
各委員  はい。
岡崎部会長  それでは、報告文案から案を消したものを報告文とします。
  (各委員に「報告文」の写しを配布)
岡崎部会長  引き続いて、今回は全会一致での議決となりますので、局長あての答申を行います。
  (事務局より、部会長に答申文の内容確認を求め、各委員に「答申文案」写しを配布)
岡崎部会長  それでは、事務局で答申文案を読み上げてください。
泉賃金指導官
令和3年8月27日
兵庫労働局長
荒木 祥一 殿
兵庫地方最低賃金審議会
会長 梅野 巨利
兵庫県計量器・測定器・分析機器・試験機・測量機械器具製造業最低賃金の改正決定の必要性の有無について(答申)
 
 当審議会は、令和3年7月16日付けをもって最低賃金法第21条の規定に基づき貴職から諮問のあった兵庫県計量器・測定器・分析機器・試験機・測量機械器具製造業最低賃金の改正決定の必要性の有無について、慎重に審議した結果、兵庫県計量器・測定器・分析機器・試験機・測量機械器具製造業最低賃金について改正決定することを必要と認めるとの結論に達したので答申する。

以上です。
各委員  はい。
岡崎部会長  それでは、答申文案から案を消した文を答申文として、審議会長名で局長あてに答申することとします。
 では、労働基準部長に答申文をお渡しすることとしますので、事務局で準備をしてください。
  (岡崎部会長より岸労働基準部長に答申文を手交)
岡崎部会長  答申申し上げます。
岸労働基準部長
 
 どうもありがとうございました。
  (各委員に「答申文」の写しを配布)
岸労働基準部長  それでは、一言御挨拶を申し上げます。
 本日は計量器等製造業最低賃金につきまして、熱心な御議論によって、全会一致で必要性有りとの答申をいただきました。ありがとうございます。また引き続き、次回からは金額審議に入りますので、どうぞよろしくお願いいたします。
岡崎部会長  では、事務局から何かありますでしょうか。
青柳賃金室長  日程の件ですけれども、次回は金額審議となります。
 お手元の方に、日程表の予定ということでお配りさせていただいておりますが、次回につきましては、9月21日火曜日午前10時からの開催とさせていただければと思っております。
 本日、必要性有りの答申をいただきましたので、また金額改正につきましての意見聴取の公示を行わせていただきたいと思います。
また、次回の公開、非公開につきまして御確認をお願いいたします。
岡崎部会長  では、次回は9月21日火曜日午前10時からの開催とします。
次回は、金額審議となりますので、「率直な意見の交換、若しくは、意思決定の中立性が不当に損なわれるおそれがある場合」に該当し、会議は非公開としたいと思います。
 それでは、本日はこれで終了いたします。
 ありがとうございました。
 
岡崎 利美
林 秀彦
林 直樹

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