令和3年度 第3回兵庫県はん用機械器具製造業、生産用機械器具製造業、業務用機械器具製造業最低賃金専門部会議事録

 
 
日時 令和3年9月13日(月)   9時56分~11時48分
場所 兵庫労働局16階 第3共用会議室
出席者 公益委員 岡崎委員、桜間委員、三上委員
労働者委員 岩崎委員、高瀬委員、本岡委員
使用者委員 野村委員、東田委員、松下委員
事務局 岸労働基準部長、青柳賃金室長、泉賃金指導官、倉本賃金主任
議題 (1) 兵庫県はん用機械器具製造業、生産用機械器具製造業、業務用機械器具製造業最低賃金に係る改正決定の審議等について
(2)その他
議事録 桜間部会長  おはようございます。
 ただ今から、第3回兵庫県はん用機械器具等製造業最低賃金専門部会を開会いたします。
 まず本日の会議について、事務局から報告をお願いします。
泉賃金指導官  本日は、全員が御出席ですので、最低賃金審議会令第6条第6項の規定による定足数を充足しておりますことを御報告いたします。
桜間部会長  それでは、議事に入りたいと思いますが事務局から何かございますか。 
青柳賃金室長  前回、必要性ありの答申をいただきまして改正についての意見聴取の公示をしておりましたが、特に意見等はございませんでした。
 それから、金額審議については今日の本部会が初めてで、他の部会での金額の答申状況はございません。
 また、他局につきましても金額審議を行っているところはないということでございます。
 それから、お配りしている資料ですけれど、既にお配りした資料から、更新がございましたものだけ添付させていただいております。
 簡単に説明させていただきます。
(引き続き下記資料について説明)
  資料No1  一般職業紹介状況(令和3年7月分)について(兵庫労働局職業安定部職業安定課)
  資料No2 管内金融経済概況(日本銀行神戸支店2021年9月7日)
  資料No3 毎月勤労統計調査地方調査月報(令和3年6月)兵庫県
  資料No4 兵庫県の経済・雇用情勢(産業労働部政策労働局産業政策課 令和3年8月27日)
  資料No5 兵庫県鉱工業指数月報(令和3年6月速報 兵庫県)
桜間部会長  前回8月25日の部会において、全会一致で必要性は有との決議を行いましたので、本日は、改正する金額についての審議となります。
 今までの審議の中でお話しいただいている部分もありますが、ここからは金額審議ということですので、まずは、労使から金額審議に当たっての、金額提示及びその理由等を御発言いただき、そこから審議を進めていきたいと思います。
 よろしくお願いいたします。
 最初に、労使それぞれで打ち合わせの時間を設けた方が良いでしょうか。 
労使委員  お願いします。 
  (労使それぞれ意見調整会議) 
  (第2回全体会議)
桜間部会長  再開いたします。
 それでは、申し出いただいた労働側委員から金額提示とその理由をお願いいたします。 
高瀬委員  私から、賃金改定審議につきましての主張をさせていただきたいと思います。
 経済の状況につきましては先ほど御説明もあったとおり、新型コロナの影響を初め、諸々の厳しい状況にあるものの持ち直しの動きにあるということです。
 兵庫県におけるはん用機械につきましても、上期については売上並びに売上利益、共に昨年に比べ好調の状況で、生産も増加傾向にあるということでございます。
 私たちが金額主張するうえで一つのポイントとしている春闘の関わりでございますが、昨年に比べやはり厳しい状況ではあるものの着実に有額回答を引き出した組合、企業内最低賃金を引き出した組合、も多くあります。
 賃金改定の流れも止まってはいないというのが実情でございます。
 足下を見ますと、ここ4年間は大手の妥結金額を、中小零細企業の労組が上回る回答を引き出している。
 こういったことも実情でございまして、中小企業が抱える人材不足、収益構造といった様々な課題がある中で労使が導き出してきた結果ではないかと考えています。
 皆様御存知のとおり、はん用機械器具製造業といったところの技術、技能につきましては、簡単に習得できるようなものではなく、長年の経験と高い品質を保持するための熟練度、こちらが大きく作用する産業構造でございます。
 こうした業務に従事する労働者の最低賃金額が兵庫県最低賃金と同じであれば、他府県への流出は免れません。
 今回の中央最賃、地域別最賃の結果から近隣の大阪府においてもはん用機械の特定最賃の答申は992円以上となることが見据えられ、兵庫県との格差が再び開くことが懸念されるところでございます。
 昨年の兵庫県のはん用機械につきましては、特定最賃が944円でありまして、そもそもこの金額であれば、年間2,000時間働いても年収200万円には届かず、健康で文化的な最低限の生活を営む、と憲法で定められている水準には不十分といったところが事実でございます。
 労働者の生活の安定、資質の向上を図るには望めない状況にあるということで、安心した生活を担保するためにもこの特定最低の引上げは極めて重要であると認識しております。
 こうした中で、私たち労働側が求める具体的な金額、要求金額につきましては、先ほど申しました春闘の結果と加盟労働組合における企業内最低賃金の労働協約を基に求めて行きたい、と思います。
 公正競争のケースの場合でございますので、本来ならばこの中で求めて行くものでございますが、適用労働者4万3千のうち2万2千人が今回の最低賃金で参加されております。
 その中で労働協約が結ばれている企業におきまして、労使で定めている最低のところの額をベースに考えているということでございます。
 2021年春闘ではJAM山陽加盟組合におけるはん用機械の平均で賃上げ4,905円、賃上げ率は1.87%となっております。
 現行水準から例えば1.87%引上げであればプラス17円という額になりますので944円がプラス17円と考えれば961円となるところでございますが、加盟組合における労働協約の最低額である960円としまして、現行から16円の引上げを求めて行きたいというように労働側としては考えております。
 本来、春闘の結果で示された賃金率と地域別最低賃金の引上げ、というところから兵庫県であれば28円プラスαといったところを求めて行きたいところではございますけれど、足下の労働協約の中で引上げが可能な範囲まできっちりと上げていくことが、今のはん用機械器具等製造業における特定最賃に必要ではないかと考えております。
 特に、はん用機械等製造業に関わる多くの労働者は4万3千人と非常に多い産業でもございます。
 この改定がここに大きな影響を及ぼすことは十分理解しており、経営として厳しい状況になることも承知しております。
 しかしながら、この産業における将来にわたる発展と成長、こういったところを見据えたときに他産業に大きく劣後することは、この産業の魅力や働く者の誇り、人材の確保といったところに大きく影響を及ぼすことは言うまでもありません。
 こうしたことを踏まえまして使用者側の皆様の英断を求めたいと思っております。
 以上でございます。
桜間部会長  プラス16円、960円を提示するということでよろしいですね。 
高瀬委員  はい。
桜間部会長  では、使用者側委員お願いいたします。
松下委員  使用者側から説明いたします。
 前回、まず背景として経営環境のお話等をさせていただきました。
 労働者側がおっしゃるように、はん用機械の業種は対象者数が多く、結果が与える影響が広い業種だということも認識しております。
 また、過去の未満率、影響率というのが他業種に比べると高いということもありまして、はん用機械の業界は1円の影響が大きいということも感じております。
 今回賃上げ率1.87%ということが労働者側の根拠なのですが、この1.87%はある意味平均であり、会社間の体力差というものがどこまで表れているのかというのをむしろ使用者側としては考えております。
 今回思ったことなのですが、以前いただきましたはん用機械の特性値の推移と平成24年からの数値を1ページにまとめていただいているところで、過去の未満率、最低賃金引上げ率、影響率に併せて分位数の推移も書かれていまして、去年の944円に対して第1・20分位数が920円ということで下回っている状況であることを疑問視しています。
 過去に溯ると平成30年位まではそういうことはなかったのですが、それ以降は20分位数に関しては、前年決まった最低賃金額を超えていない状況が続いています。
 これはおそらくここ数年、中央の目安の金額をもとに兵庫の地賃が決まり、それに影響されたはん用機の最賃の引上げ額が非常に高い金額になっているのですけれど、それに対して実際の賃上げが追いついていないところがある。
 去年は引上げ額2円だったのですけれど、それでもやはり厳しい状況の中で追いついていないところがあるというのが数字に表れているように思います。
 この本当の理由を推測するに、一つはやはり最低賃金の周知徹底の話になるのですが、もしかすると特定最賃の存在を知らないということもあるかもしれないし、地賃の存在も知らないということもあるかもしれません。
 そういう、最低賃金の改正を知っている、知っていないという話もあるのですけれど、他の見方として、10分位数以上の数字は上がっているので、体力のあるところは引上げを行っているということから、やはり格差が開いていって、もしかすると引上げたくても、上げられないような経営環境の会社が取り残されているのかもしれないということも推測されるところです。
 そういう状況の中で、一律にどんどん金額を上げていくことが本当に適切なことなのかというのは疑問視するところであります。
 それらのことから考えて、できるだけ影響率というものを抑えることが必要なのではないかと思いますので、今回、使用者側の提示金額としましては、影響率がぎりぎり6%台であるという5円というので提示させていただきます。
桜間部会長  プラス5円、時間額949円の提示ということでよろしいですか。
松下委員  はい。
桜間部会長  労使双方より、金額についての提示とそのお考えをお伺いしたところでございます。
 労働者側は16円引上げの960円、使用者側は5円引上げの949円という御主張でございました。
 双方の基本のところを伺いしましたので、これから、さらに議論を詰めていきたいと思っております。
 では、申出いただいた労働者側から先にお話を伺うことにしたいとします。
 お願いします。
  (公労会議)
  (公使会議)
  (第2回公労会議)
  (第2回全体会議)
桜間部会長  それでは、時間の関係もございますので、本日は、このあたりで一旦終了し、次回に引き続き審議したいと思っております。
 次回は少し煮詰まった議論にしたいと思います。
 次回の日程ですが、事務局から説明いただけますか。
青柳賃金室長  次回は9月28日(火)午後3時30分からとしています。
 もし、その間にもう一度審議が必要であれば調整させていただきたいと思いますが、如何でしょうか。 
  (9月28日(火)午後4時00分で調整)
桜間部会長  では、次回は9月28日(火)午後4時00分からの開催といたします。
 次回は金額審議となりますので「率直な意見の交換若しくは意思決定の中立性が不当に損なわれるおそれがある場合」に該当し、会議は非公開といたします。
 本日はこれで終わりといたします。
 皆様お疲れさまでした。
各委員  ありがとうございました。
 
                                                                桜間 裕章
                                                                岩﨑 和人人
                                                                松下 田佳子

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