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障害者雇用対策について
事業主の皆様へ ~障害者雇用の促進に向けて~
このページでは、主に厚生労働省や高齢・障害・求職者雇用支援機構等のホームページ等において掲載されている障害者雇用に関する情報について、事業主の皆様向けに1つのページに集約し、再構成してお届けしています。
目次から、ご興味のある項目についてご参照ください。
※本ページに掲載されていない、「障害者雇用の○○が知りたい」といったご要望があれば、適宜ハローワーク福井専門援助部門までご相談ください。
はじめに ~障害者雇用で期待できること~
障害者雇用を進めていく根底には、「共生社会」の実現という理念があります。
障害の有無に関係なく、希望や能力に応じて、誰もが職業を通じた社会参加のできる「共生社会」をつくっていく必要があります。
また、障害者雇用は、企業にとっても良い効果をもたらします。
例えば、障害者の特性を”強み”として捉え、特性に合った活躍の場を提供することで、企業にとっても貴重な労働力の確保につながります。
ほかにも、障害者がその能力を発揮できるよう職場環境の改善やコミュニケーションの活性化が図られることで、他の従業員にとっても安全で働きやすい職場環境が整えられます。これは、企業全体の生産性向上、マネジメント力の強化にも結びつきます。
さらに、障害者が一生懸命働く姿が刺激となり、障害を持たない従業員にとっても仕事に対するモチベーション等が向上する効果も期待されます。
このように、障害者雇用を”経営戦略”として捉え直し組織全体で積極的に取り組むことで、結果として、障害の有無に関わらず社員の働きやすさなどにつながります。
少子・高齢化かつ人口減少局面により労働力確保が難しい昨今ですが、こういった”社員にやさしい企業”に惹かれる求職者は少なくないのではないでしょうか。
▶はじめての障害者雇用~事業主のためのQ&A~(独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構)
- 1(2)障害者雇用の意義・障害者雇用のメリット
- 1(5)経営者の基礎理解・経営者が行うこと
~ 目 次 ~
【障害者雇用率制度等について】
1.障害者雇用率制度について
2.障害者雇用納付金制度について
3.雇用分野における障害者の差別禁止及び合理的配慮の提供義務について
4.障害者の虐待防止について
【障害者雇用関係手続きについて】
1.障害者雇用状況報告書について
2.障害者職業生活相談員の選任について
3.障害者の解雇届について
Ⅱ.障害者雇用の流れを確認する
1.障害者雇用の理解を深める
2.採用計画の検討・社内支援体制の整備
3.採用活動を行う(募集~採用)
4.職場定着
Ⅲ.障害者雇用の事例等を調べる
1.障害者雇用リファレンスサービス
2.職場改善に関する好事例集
3.精神障害者の雇用事例
4.除外率設定業種の雇用事例
5.障害者が能力を発揮して活躍し、成長し続けることができる職場づくりのポイント
6.障害者雇用に関する優良な取り組みを行う中小事業主への認定制度(もにす認定制度)
Ⅳ.障害者雇用に活用できる支援策を確認する
1.雇用関係助成金(厚生労働省)
2.障害者雇用納付金関係助成金(独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構)
3.その他
Ⅴ.地域の障害者関係機関等とつながる
1.「ともに働く」就労応援ふくいサポーター企業登録制度
2.特別支援学校の見学
3.障害福祉サービスにおける就労移行支援、就労継続支援(A型・B型)
Ⅵ.障害者関係の情報にもっと触れてみる
1.障害雇用等に関する情報
2.障害者施策
3.障害者総合支援法における障害福祉サービス等
Ⅰ.障害者雇用の基本的事項を確認する
【障害者雇用率制度等について】
1.障害者雇用率制度について
▶障害者雇用率制度の概要[68KB]
※「障害者」の範囲について:障害者雇用率制度では、原則として、身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳により実雇用率の算定対象としてカウントすることとなります。
なお、機械的に一律の雇用率を適用することになじまない性質の職務(障害者の就業が一般的に困難であると認められる業種)について、雇用する労働者数を計算する際に、除外率に相当する労働者数を控除する制度を設けています。(この除外率制度は廃止することとなっていますが、当面の間、段階的に除外率を引き下げ、縮小することとされています。)
▶除外率制度の概要[472KB]
法定雇用率等については、障害者雇用促進法に基づき、労働者(失業者を含む)に対する障害者のある労働者(失業者を含む)の割合を基準として、少なくとも5年毎にその割合の推移を勘案しながら設定することとされており、令和6年4月より、以下のとおり段階的な引上げが進められています。
▶リーフレット(障害者の法定雇用率引上げと支援策の強化について)【PDF:637KB】
※1:国や地方公共団体等の法定雇用率は、令和5年度は2.6%、令和6年4月より2.8%、令和8年7月より3.0%となります。また、都道府県等の教育委員会の法定雇用率は、令和5年度は2.5%、令和6年4月より2.7%、令和8年7月より2.9%となります。
※2:除外率についても、令和7年度に引下げが予定されています。引下げ後の除外率は上記リーフレットのPoint2をご参照ください。
なお、雇用義務を履行しない事業主に対しては、ハローワークから行政指導を行うこととなります。また、指導に従わない場合には、厚生労働省において企業名の公表を行うこととなります(障害者雇用促進法47条)。
▶行政指導[PDF形式:55.6KB]
2.障害者雇用納付金制度について
障害者を雇用するには、作業施設や設備の改善、職場環境の整備、特別の雇用管理等などの経済的負担が伴います。障害者雇用納付金制度は、障害者を雇用することは事業主が共同して果たしていくべき責任であるとの社会連帯責任の理念に立って、事業主間の経済的負担の調整を図るとともに、障害者を雇用する事業主に対して助成、援助を行うことにより、障害者の雇用の促進と職業の安定を図るため「障害者の雇用の促進等に関する法律」に基づき設けられた制度です。
常用労働者の総数が100人を超える事業主のうち、法定雇用率未達成の事業主に納付金を収めていただき、その納付金を財源として障害者雇用調整金、報奨金、在宅就業障害者特例調整金、在宅就業障害者特例報奨金、特例給付金及び各種助成金を支給しています。
▶障害者雇用納付金制度の概要等(独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構)
▶障害者雇用納付金制度の手続き(独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構)
3.雇用の分野における障害者の差別禁止及び合理的配慮の提供義務について
◆障害者に対する差別の禁止
事業主は、募集・採用において、障害者に対して障害者でない者と均等な機会を与えなければなりません。また、賃金・教育訓練・福利厚生その他の待遇について、障害者であることを理由に障害者でない者と不当な差別的取扱いをしてはなりません。(障害者雇用促進法第34~35条)
◆障害者に対する合理的配慮
事業主は、障害者と障害者でない者との均等な機会の確保の支障となっている事情を改善するため、募集・採用に当たり障害者からの申出により障害の特性に配慮した必要な措置を講じなければなりません。
また、障害者である労働者と障害者でない労働者との均等待遇の確保や、障害者である労働者の能力発揮の支障となっている事情を改善するため、障害の特性に配慮した、施設整備、援助者の配置などの必要な措置を講じなければなりません。ただし、事業主に対して「過重な負担」を及ぼすこととなる場合は、この限りではありません。(障害者雇用促進法第36条の2~36条の4)
4.障害者の虐待防止について
法律では、「養護者による障害者虐待」「障害者福祉施設従事者等による障害者虐待」「使用者による障害者虐待」の3つについて、それぞれの防止等を規定しており、障害者を雇用する事業主は、障害者虐待を防止するため、労働者に対する研修の実施、障害者や家族からの苦情処理体制の整備などの措置を講ずることが必要です。(障害者虐待防止法第21条)
なお、「使用者による障害者虐待」における「使用者」とは、障害者を雇用する事業主または事業の経営担当者その他その事業の労働者に関する事項について事業主のために行為をする者(工場長、労務管理者、人事担当者など)を指しますのでご留意ください。
▶障害者虐待防止(厚生労働省ホームページ)
▶わかりやすい障害者虐待防止法パンフレット
▶使用者による障害者虐待の防止についての概要(リーフレット)
▶虐待を受けたと思われる障害者を発見した場合の通報が義務付けられます(厚生労働省ホームページ)
【障害者雇用関係手続きについて】
1.障害者雇用状況報告書について
(1)障害者雇用状況報告
従業員40.0人以上の事業主(令和8年7月より37.5人以上の事業主へ拡大されます)は、毎年6月1日現在の障害者の雇用に関する状況(障害者雇用状況報告)をハローワークに報告する義務があります(障害者雇用促進法43条第7項) 。
毎年報告時期が近づくと(5月中下旬頃)、各事業所に報告用紙が送付されます。報告に当たっては、プライバシーに配慮した障害者の把握・確認を行い、必要事項を記載の上で7月15日までに報告してください。
▶障害者雇用状況報告書及び記入要領等
▶障害者雇用状況報告書の電子申請による提出
※報告様式等は、上記厚生労働省ホームページでもダウンロードできます(年度末、年度初めなどはサイトをクローズにしている期間がありますのでご承知おきください。)。
また、電子申請により提出することもできますが、デジタル庁で所管するgBiz IDを取得している必要があります。詳しくはデジタル庁ホームページをご確認ください。
▶プライバシーに配慮した障害者の把握・確認ガイドラインの概要 - 事業主の皆様へ -
▶プライバシーに配慮した障害者の把握・確認ガイドラインの本文 - 事業主の皆様へ -
▶リーフレット「令和5年より電子申請の方法が変わります」
(2)障害者雇用推進者の選任
障害者の雇用義務のある事業主は、企業内で障害者雇用の取組体制を整備する「障害者雇用推進者」を選任するよう努める必要があります(人事労務担当の部長クラスを想定しています)。
障害者雇用状況報告の様式内に、障害者雇用推進者の役職・氏名を記入する欄がありますので、上記(1)を提出する際に記入し、報告してください。
2.障害者職業生活相談員の選任について
常時雇用する障害者が5人以上の事業所では、障害者の実人員が5人以上となってから3か月以内に、職場内で障害者の職業生活全般の相談に乗る「障害者職業生活相談員」を選任する必要があります(選任する者には一定の要件があります。)。(障害者雇用促進法79条)
これは、障害者が職場に適応し、また、その能力を最大限に発揮できるよう、障害特性に十分配慮した適切な雇用管理を行うことを目的としています。また、選任後は、遅滞なくその事業所を管轄するハローワークに「障害者職業生活相談員選任報告書」を届け出る必要があります。
▶障害者職業生活相談員について(高齢・障害求職者雇用支援機構)
▶障害者職業生活相談員資格認定講習について(高齢・障害・求職者雇用支援機構)
▶【様式】障害者職業生活相談員選任報告書
3.障害者の解雇届について
障害者の再就職は、一般の求職者と比べて困難であるとされているため、ハローワークでは、解雇される障害者に対して、早期再就職の実現に向けて適格かつ迅速な支援を行っています。このため、全ての事業主は、障害者を解雇する場合、速やかに障害者を雇用していた事業所を管轄するハローワークに「解雇届」を届け出る必要があります。
※週所定労働時間20時間未満の常時雇用する障害者を解雇する場合も、届出が必要です。
Ⅱ.障害者雇用の流れを確認する
障害者雇用にはじめて取組む場合、以下のように段階的に進めていくとよいでしょう。
1.障害者雇用の理解を深める
(1)ハローワークなどの支援機関への相談
そもそも障害者雇用のルールとは?何からはじめればいいんだろう?とお悩みの場合、まずはハローワークなどの支援機関へご相談ください。
【各支援機関の連絡先】
●ハローワーク福井 専門援助部門
ハローワーク(公共職業安定所)では、仕事をお探しの方や求人事業主の方に対して、「職業紹介」のほか、「雇用保険」、「雇用対策」などのさまざまなサービスを無償で提供する、国(厚生労働省)が運営する総合的雇用サービス機関です。
特に、専門援助部門では、障害者雇用に向けた相談・指導等を実施しています。
-時間:8時30分~17時15分(土・日・祝日休み)
-住所:福井市開発1-121-1
-電話:0776-52-8155
※障害者雇用に関して全般的に確認したいことなどがあれば、電話または以下の入力フォームからご連絡いただくことで、個別に訪問しご説明することも可能ですので、お気軽にご相談ください。
▶入力フォーム:ハローワーク福井 障害者雇用相談入力フォーム
●福井障害者職業センター
地域障害者職業センターでは、障害者に対する専門的な職業リハビリテーションサービス、事業主に対する障害者の雇用管理に関する相談・援助、地域の関係機関に対する助言・援助を実施しています。
厚生労働省所管の独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構の出先機関です。
-時間:8時45分~17時00分(土・日・祝日休み)
-住所:福井市光陽2丁目3番32号
-電話:0776-25-3685
-概要:https://www.jeed.go.jp/location/chiiki/fukui/
●ふっとわーく 障害者就業・生活支援センター
障害者就業・生活支援センターは、障害者の職業生活における自立を図るため、雇用、保健、福祉、教育等の関係機関との連携の下、障害者の身近な地域において就業面及び生活面における一体的な支援を行い、障害者の雇用の促進及び安定を図ることを目的として、全国に設置されています。
障害者雇用促進法の規定に基づき、福井県知事が指定した運営主体が、福井県及び福井労働局からの委託を受けて実施しています。
-時間:8時30分~17時15分(土・日・祝日休み)
-住所:福井市三郎丸4丁目303
-電話:0776-97-5361
-概要:https://www.keichoukai.or.jp/footwork/
(2)社内研修の実施
障害者雇用を進めていくにあたって「障害のある方と上手く関われるだろうか…」「管理職や現場の理解が得られない…」といったことはありませんか?
障害者雇用を進める際には、受け入れ部署任せにせず、管理職、人事担当者、受け入れ部署の従業員が共通意識を持ち、役割分担しながら取り組むことが重要です。
そのためには、障害者雇用の制度や社会的な意義、雇い入れのプロセス、障害者への具体的な関わり方など「正しい知識を得る」機会を設けることが有効です。
各支援機関では、社内研修についてもご相談に応じて実施していますので、お気軽にご相談ください。
●障害者雇用に関する基調講演動画のご案内
ハローワーク福井が主催する令和6年度雇用管理セミナー(令和6年11月15日開催)において、障害者雇用に関する基調講演を行いました。基調講演では、障害者雇用施策及び障害者施策に造詣が深い「医療機関の障害者雇用ネットワーク」代表の依田氏を講師としてお招きし、「経営の観点から見た障害者雇用の効果と進め方~事例に学ぶ業務の切り出し~」をテーマに講演いただきました。各企業内における取組促進の参考としてください。
※▼以下の画像▼をクリックいただくと、動画案内ページに移動します。
ハローワークでは、近年増加傾向にある精神・発達障害のある方々に対する理解増進等を目的として、精神・発達障害者の同僚である皆さまに、精神・発達障害についての正しい知識と理解を持って、精神・発達障害者を温かく見守り、支援する応援者=「精神・発達障害者しごとサポーター」となっていただけるよう、「精神・発達障害者しごとサポーター養成講座」を開催しています。個別のご要望に応じて、事業所に出向くことも可能ですので、ご相談ください。
▶精神・発達障害者しごとサポーター ポータルサイト
▶精神・発達障害者しごとサポーター養成講座リーフレット[969KB]
▶精神・発達障害者しごとサポーター養成講座 e-ラーニング版
※精神・発達障害者しごとサポーター養成講座を受講した方には、意思表示グッズをお渡しします。職場内で「自分は精神・発達障害に関して一定の知識、理解がある」ということを意思表示するツールとしてご活用ください。(障害者の中には、障害を持っていることを周囲の方に知られた場合に、どのような反応をされるのか不安に思っている方もいらっしゃいます。こういった意思表示グッズをもっている方が増えることで、障害者の働きやすさにもつながっていきます。)
(3)職場実習制度の活用
自社で障害者を受け入れられそうか不安な場合は、各機関が実施する職場実習制度をご活用いただくことができます。
ハローワーク福井では、主に以下の2つの制度が利用できます。詳細については、ハローワークにご相談ください(すでに公開されている求人票に紐づけて、ハローワークの方から職場実習のご提案のご連絡をさせていただくこともありますので、その際は是非前向きにご検討ください。)。
▶就労体験(福井市参加支援事業)
福井市では、市の障がい者等雇用調整員が、企業と障がいのある方との橋渡し役となり様々な支援を行う参加支援事業を実施しています。この参加支援事業の1つとして、企業での短期の就労体験を実施・調整しています。
就労体験は、障がい者等雇用調整員から各企業に依頼することもありますが、企業からの依頼に基づいてご調整させていただくことも可能ですので、下記までご相談ください。
-時間:8時30分~17時15分(土・日・祝日休み)
-住所:福井市大手3丁目10番1号
-電話:0776-20-5224
▶就業体験事業(福井県障がい者等雇用促進支援事業(委託事業))
福井県では、企業の障がい者雇用に対する理解を深め、障がいのある方の就労機会を拡大するため、企業での短期的な就業体験を支援しています。
「これまで雇った経験がない。」「対応が難しそう。」「どんな仕事を担当させていいかわからない。」といった障がい者雇用にあたっての不安解消のため、ぜひ本支援事業をご活用ください。
-福井県障がい者等雇用促進支援事業ホームページ(福井市、坂井市・あわら市、大野市・勝山市エリア)
受託者:株式会社スタンドトゥギャザーホームページ
※他の市町については、別受託者が実施しています。
(4)障害や障害者雇用の事例等を調べる
このページをご覧になっている皆様は、障害者に対してどういったイメージをお持ちでしょうか?また、そもそも障害者と日頃から直接関わっている方はどれほどいらっしゃるでしょうか?
企業の人事担当者の方などとやりとりをさせていただく中で、障害者雇用を考えたときに初めて障害者と交わることとなるという方も少なくないように感じます(他方、多くのメディアでは、その話題性などからか、重度障害をお持ちの方などにフォーカスされがちな印象です)。
障害は、その種別・程度、さらには個人差により、できること・できないことに違いがあります。まずは、障害や障害者雇用の事例に触れることを通じて、障害者雇用に対するイメージを持ちましょう。
※「障害者雇用の事例」については、本ページ下方「Ⅲ.障害者雇用の事例等を確認する」をご参照ください。
▶はじめての障害者雇用~事業主のためのQ&A~(独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構)
- 5.障害特性と配慮事項
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2.採用計画の検討・社内支援体制の整備
(1)採用計画の検討
まずは社内の状況を分析し、障害者の採用計画を検討し、社内の共通認識を得た上で進めましょう。
ア.採用人数・時期の検討
企業における従業員数を確認し、障害者雇用促進法が求める障害者雇用数(義務)等を踏まえて採用人数を決めます。
また、採用時期について、ハローワークでは、いつでも求人の受理を行っていますが、以下のようなことも参考にして採用時期を検討しましょう。
・企業の障害者雇用率が未達成の場合は、早期に採用することが必要です。
・特別支援学校の卒業生や職業訓練校の修了者等の受け入れを検討する場合は卒業時期等に合わせた時期に設定する必要があります。
・ハローワークでは障害者面接会を開催することがありますので、開催時期を参考に採用時期を設定することも選択肢です。
▶はじめての障害者雇用~事業主のためのQ&A~(独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構)
- 2(1)障害者雇用の計画(採用計画)
イ.職務内容の検討
障害者雇用に関する質問のうち、最も多く聴かれる事項の1つです。
障害者の担当職務を創出する方法としては、「切り出し・再構成モデル」、障害者の持つ多様性等をさらに考慮した「積み上げモデル」「特化モデル」といった職務創出方法があります。
いずれの方法をとる場合も、事業所内における業務の棚卸しが必要であり、現場担当者の協力が必要となります。このため、準備段階から人事担当者と現場担当者が協力して取り組むことで、職場内での納得感をもって障害者雇用を進めることが期待できます。
具体的な職務内容の創出方法や業務の棚卸しに関する考え方等については、以下のサイトを参考にしてください。職場内の検討だけでは悩ましい場合には、ハローワークや福井障害者職業センターにもご相談ください。
▶はじめての障害者雇用~事業主のためのQ&A~(独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構)
- 2(3)職務内容の選定
なお、採用した障害者が実際に従事する職務内容は、本人の障害特性や合理的配慮事項などを踏まえて決定することが大切です。求人票には、従事することとなる業務や就業場所の範囲を明確にしたうえで、「職務内容については相談に応じます」といった文言を記載するとよいでしょう。
ウ.労働条件(雇用形態・賃金・就業時間)の検討
労働条件は、職務内容や責任の範囲などを踏まえて決定します。
雇用形態・賃金は、一般の労働者の場合と変わるところはありません。
特に賃金については、最低賃金法の遵守はもとより、同一労働同一賃金についても同様です。 その上で、同種の求人を見比べた場合に、自社の賃金水準が見劣りしていないかどうかなどについてもご確認いただくとよいでしょう。各ハローワークでは、毎月、職種別の賃金情報をホームページにて公表していますので、ぜひご参照ください。
▶【 ご参考1 】最低賃金特設サイト
▶【 ご参考2 】同一労働同一賃金特設サイト
▶【 ご参考3 】雇用失業情勢(ハローワーク福井)(賃金情報(職種別)の列)
就業時間は、職務内容同様、採用した障害者の障害特性や希望(合理的配慮事項)などを踏まえて決定することになります。障害者によっては時差出勤や短時間勤務を希望する方もいますし、障害特性上、残業や夜勤等の対応が困難な方もいます。また、通院のため休暇等に配慮する必要がある方もいます。掲載する求人票の特記事項欄等に「就業時間や休日等については相談に応じます」といった文言を記載するとよいでしょう。
▶はじめての障害者雇用~事業主のためのQ&A~(独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構)
- 2(4)労働条件(雇用形態・就業時間・賃金)
ただし、就業時間は、障害者雇用義務の達成にあたって重要な要素となりますので、留意が必要です。
▶障害者の種別と障害者雇用状況報告における算定方法
(2)社内支援体制の整備
採用後の職場定着を推進していくためには、人事担当者や現場で障害者と日常的に接する担当者といった特定の者に任せきりにするのではなく組織として支援体制を作り、職場の人間関係や労働環境の改善を図っていくことが必要です。
障害者雇用ではキーパーソンの存在も重要ですが、役割に応じて関係者が連携することで、より働きやすい環境を構築することができます。
▶はじめての障害者雇用~事業主のためのQ&A~(独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構)
- 2(6)社内支援体制
3.採用活動を行う(募集~採用)
(1)ハローワークへの求人申込み(障害者専用求人の提出)
準備が整ったら、ハローワークに求人申し込みをしましょう。
具体的な求人申し込みの方法等については、ハローワークインターネットサービス内の「求人申込み手続きの流れ」をご参照ください。
一般の求人でも障害者の方の応募は可能ですが、求人の区分を「障害者」として設定すると、求人票に障害者専用求人であることが表示され、より多くの障害者の応募が見込まれます。
▶【ご参考】事業主には、応募求人の区分を問わず公正採用選考や障害者差別禁止・合理的配慮の提供義務が生じます。特に、一般の求人に際して、障害者であることを理由として、その対象から障害者を排除することや、求人条件を障害者に対してのみ不利なものとすることは差別に該当します。(障害者専用求人の存在との兼ね合いで、障害者は一般の求人に応募できないと誤認しているケースが見受けられますので、ご注意ください。)
なお、障害者専用求人は、積極的差別是正措置として、障害者を、障害者でない者と比較して有利に取り扱うものであり、差別に該当しません。
また、求人票の記載内容については、具体的にどういった仕事をしてもらうこととなるのか、業務を知らない求職者が読んでイメージが湧くよう、できるだけ丁寧に・具体的に記載するよう心がけてください。
▶【ご参考】ハローワークインタネットサービス - 求人情報検索画面 -
上記サイトでは、さまざまな求人票を検索することができます。例えば、同業種のいくつかの求人票と見比べてみることで、自社の求人が求職者から見てどのように映るのか、イメージしてみることも有用です。
また、「求人に関する特記事項」欄についても積極的に活用してください。
会社内における福利厚生面のアピール等もよいですが、世の中、どこも人手不足の状況です。
採用面接で求職者の応募動機を聴くように、提出する求人が事業所内でどれくらい重要な役割なのかや事業所として求人提出に至った思いや考え方など、求人票を提出するに至った”背景”や”思い”を求職者に届けるためのスペースとして活用することもできます。
また、応募前の事前見学や体験の受け入れに関するスタンス等について記載があると、求職者にとっても「まず見学に行ってみよう」というように応募のハードルが下がり、結果として採用につながりやすくなります。
この他、求人票に書き尽くせない貴社の魅力をPRし、ほかの事業所との違いをPRする場として、以下の3点について積極的にご活用いただくことで、他の求人との差別化を図ることができます。
・求人PR情報について
求人申込書では、【事業所からのメッセージ】【障害者に実施している合理的配慮の例】を記入することができます。登録したPR情報は、求人票には掲載されませんが、ハローワークインターネットサービスやハローワーク内のパソコン、「求人・事業所PRシート」に掲載されます。
【事業所からのメッセージ】欄では、従業員の働きやすさ(有給休暇の平均取得実績や時差出勤・テレワーク環境等)などの事業所や求人のアピールポイント、求職者に伝えたい事柄を記入することができます。
【障害者に実施している合理的配慮の例】欄では、募集・採用時や採用後において、障害者に対して合理的配慮を行った例があれば記入してください。
・事業所画像情報の登録
求人者マイページを開設した事業主であれば、事業所画像情報(会社の外観・作業風景・自社製品など会社をPRする画像)を登録することができます。
仕事の内容や会社のイメージなどを画像情報として求職者に公開することで、求人への関心を高め応募のきっかけを作る一助となります。
・PR動画について
ハローワーク1階の待合場所にて、会社のPR動画(3分程度・音声なし)を再生しています。動画で情報発信することで、多くの情報を伝えられ記憶に残りやすく、応募の後押しになりますので、是非活用をご検討ください!
【参考情報】福井労働局公表資料「障害者の職業紹介状況等」
はじめて障害者専用求人を提出する際には、どういった職種であれば、どういった障害種別の方が応募されるのか不安に感じられる方も少なくないと思いますので、こういった実績を参考にイメージを持っていただくことも一考です。
※ 実際に採用活動を開始した場合、障害種別等を理由として応募を拒否することはできません。本人のもつ適性や能力をもとに合否を判断する必要があります。(であればこそ、どういった業務に就いてもらうのか、丁寧に検討することが必要です。)
(2)採用選考時における留意事項など
採用選考は各企業が一般的に行っている選考方法で問題ありません。
ただし、採用選考においては、個々の障害特性に応じた合理的配慮の提供が必要です。合理的配慮の指針では、採用試験など雇用する前の段階では、配慮してほしいことは障害者本人から申し出ることになっていますが、遠慮して言えない人もいますので、本人の同意を得ながら確認していくとよいでしょう。
※精神・発達障害者の中には、就労パスポートやナビゲーションブックをお持ちの方もいます。これらのツールは、障害の特性、得意なこと、苦手なこと、配慮してほしいことなどについて本人や支援機関が一緒に整理した、事業主などにわかりやすく伝えるための資料です。
▶就労パスポート
▶ナビゲーションブック
また、採用面接にあたっては、企業の担当者から「障害のことについて質問してもよいのだろうか?」といった声も聞かれます。障害に関する情報は個人情報の中でも特に取扱に注意を要するセンシティブな情報であるため必要以上の質問は控えるべきですが、雇用した場合の担当業務を決めたり、雇用後に企業による支援や環境整備を行うためには、本人の状態を知っておくことが必要です。本人の同意を得た上で必要な情報を収集・確認するためにも、質問の際には意図を丁寧に説明した上で行うようにしましょう。
以下に、情報収集できれば採用後の職場定着に活かすことができると考えられる事項の例をお示しします。こういった話し合いを通じて、会社が配慮すべきことと個人が努力すべきことを明確にすることにより、採用後の職場定着が見込めます。
・どの程度の負荷(勤務時間の長さや仕事内容等)であれば安定して働けそうか
職歴がある方でも、発病によりパフォーマンスが落ちている方もいます。発病後の職歴や福祉施設等の利用歴があれば、そこでの仕事への対応や疲労感を確認するとよいでしょう。
・障害(疾病)管理に関する内容
通院や服薬をされている方がほとんどです。雇用管理上の必要から質問することは問題ありません。自身で、調子が悪くなる前のサインに気づけるか、調子が悪くなったとき、主治医に相談するといった適切な対応がとれるか等、セルフコントロールができているかについて確認するとよいでしょう。
・離職理由
離職の理由を確認することで、不適応の傾向や配慮が必要なポイントが推察できます。
▶はじめての障害者雇用~事業主のためのQ&A~(独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構)
- 3(2)採用選考(面接)
- 3(3)採用の決定
【ご参考】採用選考にあたっては、公正採用選考の考え方も重要です。
・応募者に広く門戸を開きましょう
- 性別・障害にかかわりなく均等な機会を与えましょう。
- 原則として年齢制限を設けることはできません。
・本人のもつ適正・能力に基づいた採用基準としましょう
- 求人職種の職務を遂行するにあたって必要となる適性や能力で判断しましょう。
▶【ご参考】公正採用選考特設サイト
(3)障害者就職面接会などへの参加
ハローワークでは、障害者向けの合同面接・説明会などを企画しています。
面接・説明会では、障害を持った求職者と障害者雇用を考えている事業主等が一堂に会することで、障害者にとってはより多くの事業主との情報交換が可能となり、事業主等にとっては様々な障害を持った方と交流することで障害者雇用に対する具体的イメージを高め、障害者雇用の促進を図ることが見込まれます。
事業所からのご相談に応じて、個別の面接・説明会を開催することもできますので、お気軽にご相談ください(開催時期等についてはある程度の幅をもって調整させていただきますので、前広にご相談ください。)。
◆ご参考:ハローワーク福井では、毎年10月頃に日替わりの就職面接会を開催しています(企業の参加受付は8月頃から)。また、各企業からのご要望等に応じて、個別のミニ就職面接会も開催しています(開催予定月の約2か月前に参加受付。)。参加申し込みや詳細については、ハローワーク福井専門援助部門あてお電話ください。
(4)障害者を雇い入れた場合に受けられる助成金の活用
厚生労働省では、事業主の皆様に納めていただいている雇用保険料をもとに、雇用関係助成金等を提供しています。助成金には、雇用の安定、職場環境の改善、仕事と家庭の両立支援、従業員の能力向上などに役立つものが多数あります。
障害者雇用に関係する助成金としては、障害者トライアル雇用助成金、特定求職者雇用開発助成金、人材開発支援助成金、キャリアアップ助成金があげられます。
詳細は、本ページ下方の「Ⅳ.障害者雇用に活用できる支援策を確認する」をご参照ください。
4.職場定着
・職場適応援助者(ジョブコーチ)支援の活用(福井障害者職業センター)
職場適応援助者(ジョブコーチ)支援は、障害のあるご本人と企業(指導担当者等)の双方に対して、中立的な立場で個別具体的なサポートを行います。障害のあるご本人の障害特性と企業のニーズに合わせたオーダーメイド型サービスです。課題や適応状況に合わせて支援期間、訪問頻度、支援内容等をご提案します。支援のご依頼は、福井障害者職業センターにて受け付けていますが、ハローワークの紹介を通じて採用された障害者の方については、ハローワークを経由してご依頼いただくこともできます(採用時に、ハローワークの方からジョブコーチの導入をご提案させていただくこともあります。)。なお、支援にあたっては、事業所と障害のあるご本人の双方の同意が必要となりますので、ご承知おきください。
▶ジョブコーチ支援とは(独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構)
▶福井障害者職業センター
・ふっとわーく障害者就業・生活支援センターの活用
障害者就業・生活支援センターは、障害者の職業生活における自立を図るため、雇用、保健、福祉、教育等の関係機関との連携の下、障害者の身近な地域において就業面及び生活面における一体的な支援を行い、障害者の雇用の促進及び安定を図ることを目的として、全国に設置されています。
特に、障害者の就業面のみならず生活面における支援も行っていることが特徴で、事業主にとって把握することが難しい、生活面に対してアプローチできることは、雇用した障害者に長く働き続けてもらうにあたって非常に大きなメリットとなります。
福井県嶺北地域における支援は、「ふっとわーく障害者就業・生活支援センター」が受託しております。利用にあたっては、障害のあるご本人の同意が必要となりますが、ご相談に応じて、ふっとわーくがご本人に事業説明を行うことも可能です。
▶ふっとわーく障害者就業・生活支援センター(福井県嶺北全域)
-時間:8時30分~17時15分(土・日・祝日休み)
-住所:福井市三郎丸4丁目303
-電話:0776-97-5361
-概要:https://www.keichoukai.or.jp/footwork/
Ⅲ.障害者雇用の事例等を調べる
このページをご覧になっている皆様は、障害者に対してどういったイメージをお持ちでしょうか?また、そもそも障害者と日頃から直接関わっている方はどれほどいらっしゃるでしょうか?
企業の人事担当者の方などとやりとりをさせていただく中で、障害者雇用を考えたときに初めて障害者と交わることとなるという方も少なくないように感じます(他方、多くのメディアでは、その話題性などからか、重度障害をお持ちの方などにフォーカスされがちな印象です)。
障害は、その種別・程度、さらには個人差により、できること・できないことに違いがあります。まずは、障害や障害者雇用の事例に触れることを通じて、障害者雇用に対するイメージを持ちましょう。
※障害の種別ごとの特性や配慮事項は「Ⅱ.障害者雇用の流れを確認する」1(4)をご参照ください。
1.障害者雇用事例リファレンスサービス
障害者雇用についてさまざまな取り組みを行っている全国の事業所を取材してデータベースに蓄積し、公開しています。業種や障害ごとに検索して見ることができます。
▶障害者雇用事例リファレンスサービス(独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構)
2.職場改善に関する好事例集
障害者の雇用管理や雇用形態、職場環境、職域開発などについて事業所が創意・工夫して実践している取組を、テーマ別にとりまとめて紹介した事例集です。
▶障害者雇用の事例紹介(独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構)
3.精神障害者の雇用事例
厚生労働省において、平成21年度から平成22年度にかけて、精神障害者の雇用促進に取り組む意欲はあるものの、経験やノウハウが十分でない事業所に、精神障害者の雇用促進のための取組を委託し、ノウハウを構築する精神障害者雇用促進モデル事業を実施しました。
この事業で蓄えられた精神障害者が働きやすい雇用管理の方法、職場におけるサポート体制の整備、採用に当たってのポイントなどのノウハウを事例集「精神障害者とともに働く」としてご紹介します。
▶事例集「精神障害者とともに働く」
4.除外率設定業種の雇用事例
障害者雇用率制度における除外率制度は、平成14年の法改正により本則から廃止され、経過措置として設定した除外率は廃止の方向で段階的に引き下げ、縮小することとしています。
厚生労働省では、こうした除外率設定業種の企業における組織的な障害者雇用の取組を加速化することを目的に、令和4年度に「除外率設定業種の企業における障害者雇用モデルの構築事業」を実施しました。経営陣の意識改革から障害者の担う業務の選定や採用・定着の仕組みづくりに到るまでのプロセスをモデル事例としてまとめれています。
▶「除外率設定業種における障害者雇用モデルの構築事業」に係る事例集(全体版)
▶「除外率設定業種における障害者雇用モデルの構築事業」に係る事例集(概要版)
5.障害者が能力を発揮して活躍し、成長し続けることができる職場づくりのポイント
近年、障害者雇用率未達成企業などの障害者雇用に課題を抱える企業に対して、 障害者の就業場所となる施設・設備及び障害者の業務の提供を行う事業者及びその利用により障害者雇用を行う企業の広がりが見られます。
厚生労働省で実態把握を行ったところ、障害者雇用促進法に基づく基本的理念や事業主の責務という観点から懸念される状況が見られる一方で、障害者の能力開発・向上につながる事例も見られました。
これらの把握した事例などを踏まえ、障害者が活躍できる職場環境の整備や適正な雇用管理のため事業主が行うことが望ましい取組のポイントを以下のリーフレットにまとめています。
▶ 障害者が活躍できる職場づくりのための望ましい取組のポイント(リーフレット)[671KB]
6.障害者雇用に関する優良な取り組みを行う中小事業主への認定制度(もにす認定制度)
令和元年改正の障害者雇用促進法において、障害者雇用に関する優良な取組を行う中小事業主に対する認定制度が創設されました(令和2年4月1日施行)。
▶障害者雇用に関する優良な中小事業主に対する認定制度リーフレット[PDF:1.0MB]
この認定制度は、障害者雇用に対する社会的な関心を喚起し、先進的な取組を進めている中小事業主が社会的メリットを受けることに加え、既に認定を受けた事業主の取組状況の公表を通じて、地域における障害者雇用の身近なロールモデルとして認知され、中小事業主全体で障害者雇用の取組が一層進展することを目的としています。
詳しい制度の内容につきましては「障害者雇用に関する優良な中小事業主に対する認定制度」のページをご確認ください。
▶全国のもにす認定事業主一覧
▶福井県のもにす認定事業主のご紹介
- 福井県もにす認定第1号 イワイ 株式会社
~ 我社に関わる全ての人々が幸せであり続けることを目指します ~
- 福井県もにす認定第2号 株式会社 日本エー・エム・シー
~ ダイバーシティ推進・働き方改革・健康経営を三位一体で取り組みます ~
※福井県内でもっともにす認定事業主を増やしていきたいと考えています。
ご興味のある方は、ハローワークまでご連絡ください!!
Ⅳ.障害者雇用に活用できる支援策を確認する
障害者雇用の分野では、他の雇用分野以上に多くの政策ツールが準備されていますので、是非ご活用ください。
1.雇用関係助成金(厚生労働省)
厚生労働省では、事業主の皆様より納付いただいている雇用保険料を財源として、失業の予防、雇用機会の増大、労働者の能力開発等に資する雇用対策(失業等給付の給付減のための対策)を「雇用保険二事業」として実施しており、助成金事業等を行っています。
このうち、障害者雇用に関連のある助成金は以下のとおりです。
※助成金毎の個別要件のほか、助成金共通の要件もありますのでご留意ください。
▶雇用関係助成金共通の要件
就職が困難な障害者を、ハローワークなどの紹介により、一定期間試行雇用する事業主または、週20時間以上の勤務が難しい精神障害者・発達障害者を、20時間以上の勤務を目指して試行雇用を行う事業主に対して助成されます。
なお、トライアル雇用を実施しての求人を募集する場合には、事前に求人票に明記する必要があります。また、求職者もトライアル雇用にて応募することを希望する必要がありますのでご承知おきください。
(2)特定求職者雇用開発助成金
障害者等の就職困難者を、ハローワークなどの紹介により、継続して雇用する労働者として雇い入れた※事業主に対して助成されます。こちらの助成金は、対象(採用)となる労働者の属性により対象となるコースや助成額などが変わります。
※雇用保険一般被保険者として雇い入れ、対象労働者の年齢が65歳以上に達するまで継続して雇用し、かつ、その雇用期間が継続して2年以上(重度障害者等を短時間労働者以外として雇い入れる場合には3年以上)であることが確実と認められることが必要です。
▶特定就職困難コース
▶発達障害者・難治性疾患患者雇用開発コース
(3)キャリアアップ助成金(障害者正社員化コース)
障害者の雇用を促進し職場定着を図るために、以下のいずれかを継続的に講じた事業主に対して助成します。
- 有期雇用労働者を正規雇用労働者(多様な正社員を含む)または無期雇用労働者に転換する措置
- 無期雇用労働者を正規雇用労働者に転換する措置
障害者の職業能力の開発・向上のために、対象障害者に対して障害者職業能力開発訓練事業を行うための施設または設備の設置・整備または更新を行う事業主および対象障害者に対して障害者職業能力開発訓練事業を行う事業主に対して助成するものです。
「障害者の雇用の促進等に関する法律」に基づき設けられた障害者雇用納付金制度として、事業主等が障害者の雇用にあたって、施設・設備の整備等や適切な雇用管理を図るための特別な措置を行わなければ、障害者の新規雇入れや雇用の継続が困難であると認められる場合に、これらの事業主等に対して助成金を支給することにより、その一時的な経済的負担を軽減し、障害者の雇用の促進や雇用の継続を図ることを目的とするものです。
(独)高齢・障害・求職者雇用支援機構では、障害者雇用納付金を財源とする助成金の支給を通じた支援を行っています。
3.その他
(1)職場適応援助者(ジョブコーチ)支援の活用(福井障害者職業センター)【再掲】
支援のご依頼は、福井障害者職業センターにて受け付けていますが、ハローワークの紹介を通じて採用された障害者の方については、ハローワークを経由してご依頼いただくこともできます(採用時に、ハローワークの方からジョブコーチの導入をご提案させていただくこともあります。)。なお、支援にあたっては、事業所と障害のあるご本人の双方の同意が必要となりますので、ご承知おきください。
▶ジョブコーチ支援とは(独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構)
▶福井障害者職業センター
(2)ふっとわーく障害者就業・生活支援センターの活用【再掲】
障害者就業・生活支援センターは、障害者の職業生活における自立を図るため、雇用、保健、福祉、教育等の関係機関との連携の下、障害者の身近な地域において就業面及び生活面における一体的な支援を行い、障害者の雇用の促進及び安定を図ることを目的として、全国に設置されています。
特に、障害者の就業面のみならず生活面における支援も行っていることが特徴で、事業主にとって把握することが難しい、生活面に対してアプローチできることは、雇用した障害者に長く働き続けてもらうにあたって非常に大きなメリットとなります。
福井県嶺北地域における支援は、「ふっとわーく障害者就業・生活支援センター」が受託しております。利用にあたっては、障害のあるご本人の同意が必要となりますが、ご相談に応じて、ふっとわーくがご本人に事業説明を行うことも可能です。
▶ふっとわーく障害者就業・生活支援センター(福井県嶺北全域)
-時間:8時30分~17時15分(土・日・祝日休み)
-住所:福井市三郎丸4丁目303
-電話:0776-97-5361
-概要:https://www.keichoukai.or.jp/footwork/
Ⅴ.地域の障害者関係機関等とつながる
障害者雇用に取り組むにあたって、その周辺の情報等に触れることも有益です。
1.「ともに働く」就労応援ふくいサポーター企業登録制度
【登録方法の詳細は▼こちら▼】
「ともに働く」就労応援ふくいサポーター企業への参加をご検討くださる場合は、下記特別支援学校または福井県教育庁高校教育課にお問い合わせください!
●福井県教育庁高校教育課 〒910-8580 福井市大手3丁目17番1号 0776-20-0571(直通)
【ホームページ】「ともに働く」就労応援ふくい
【参考情報】特別支援学校所在地マップ
※各学校名をクリックすると、各学校のホームページを確認することができます。
2.特別支援学校の見学
特別支援学校が行っている「教育活動」と「活動する生徒の姿」をご覧になりませんか?
学校見学は随時受け付けていますので、ご希望の方は、上記1同様、各特別支援学校または福井県教育庁高校教育課までお問い合わせください。
3.障害福祉サービスにおける就労移行支援、就労継続支援(A型・B型)
障害者総合支援法における就労系障害福祉サービスには、就労移行支援、就労継続支援A型、就労継続支援B型等のサービスがあります。
福井市では、こうした障がい者の就労を支援する市内の障害福祉サービス事業所の情報をまとめた「障がい者就労支援ガイドブック」を作成しています。
【福井市障がい者就労支援ガイドブック】福井市障がい者自立支援協議会(福井市ホームページ)
※ガイドブックは、上記ホームページ中段のリンクからご確認ください。
【参考情報:就労系障害福祉サービスの概要】
▶就労移行支援:就労を希望する障害者であって、一般企業に雇用されることが可能と見込まれる者に対して、一定期間就労に必要な知識及び能力の向上のために必要な訓練を行います。
▶就労継続支援A型:一般企業に雇用されることが困難であって、雇用契約に基づく就労が可能である者に対して、雇用契約の締結等による就労の機会の提供及び生産活動の機会の提供を行います。
▶就労継続支援B型:一般企業に雇用されることが困難であって、雇用契約に基づく就労が困難である者に対して、就労の機会の提供及び生産活動の機会の提供を行います。
Ⅵ.障害者関係の情報にもっと触れてみる
1.障害者雇用等に関する情報
(1)障害者雇用状況報告の集計結果(毎年)
民間企業や公的機関などにおける、毎年6月1日現在の身体障害者、知的障害者、精神障害者の雇用状況の集計結果について公表しています。
【 全 国 】(令和5年分) 【 福 井 】(令和5年分)
(2)障害者等の職業紹介状況(毎年度)
ハローワークを通じた障害者の職業紹介状況等について公表しています。
(3)障害者雇用実態調査(5年周期)
厚生労働省では、統計法に基づく一般統計調査として、障害者雇用実態調査を実施しています。当該調査では、主要産業の民営事業所の事業主に対し、雇用している身体障害者、知的障害者、精神障害者及び発達障害者の雇用者数、賃金、労働時間、職業、雇用管理上の措置等を産業、事業所規模、障害の種類、程度、障害者の年齢、性別について調査し、今後の障害者の雇用施策の検討及び立案に資することを目的としており、結果についても公表しています。
(4)使用者による障害者虐待の状況等(毎年度)
厚生労働省では、障害者虐待防止法に基づき、都道府県などの地方公共団体と連携し、障害者を雇用する事業主や職場の上司など、いわゆる「使用者」による障害者への虐待の防止や、虐待が行われた場合の関係法令に基づく是正指導などに取り組んでおり、毎年度その状況について公表しています。
【厚生労働省ホームページ】令和5年度分公表ページ
2.障害者施策
内閣府では、障害者施策に関する基本的な計画等を定めるとともに、差別の解消の推進に関する基本方針を策定するなど、関係省庁と連携し様々な施策を推進しています。
【内閣府ホームページ】障害者施策(トップページ)
▶障害を理由とする差別の解消の推進
▶障害者権利条約
▶障害者白書
3.障害者総合支援法における障害福祉サービス等
障害者総合支援法における障害福祉サービス等の概要について、厚生労働省ホームページをご紹介します。
【厚生労働省ホームページ】障害福祉サービス等