小売業労働災害防止説明会を開催しました
松山労働基準監督署では、平成25年9月12日に、小売業労働災害防止説明会を開催しました(写真)。
この説明会は、小売業など第三次産業での労働災害や賃金不払い残業など労働条件をめぐる問題が増加傾向にあることを受け、労働災害防止対策、労働条件確保対策、職場におけるメンタルヘルス対策の推進のために開催したものです。
松山労働基準監督署管内の小売業における休業4日以上の労働災害は、平成25年8月末現在で46件で前年同期より39.4%増加しています。小売業で多発している転倒災害など労働災害の防止のためには、4S(整理・整頓・清掃・清潔)活動などの労働災害防止活動や、健康診断とその事後措置など適切な健康管理に全社的に取り組むことが必要です。
労働条件確保対策については、雇い入れの際に主要な労働条件について書面(労働条件通知書)を交付することが義務付けられており、さまざまなトラブルの防止のためにも必要です。
また、メンタルヘルス対策支援センター業務調整員から、愛媛県内の事業場のメンタルヘルス対策の取組み状況や、それを踏まえた「心の健康づくり計画」の作成などについて講演していただきました。多くの方が小売業など第三次産業に就業している中で、労働環境を整え、労働災害を減少させる対策の重要性を再認識していただくことは、企業の安定的な成長に不可欠です。
松山労働基準監督署管内では、商業・サービス業など第三次産業の労働災害による休業4日以上の死傷者数が全業種の48.5%(平成24年)を占めています。そのため、第12次労働災害防止計画(平成25年度~29年度)の目標である、労働災害の15%以上の減少を達成するため、小売業、社会福祉施設、飲食店を重点業種として、労働災害防止をはじめ、労働環境を整える取組を進めてまいります。