「交通誘導警備業における労働災害防止対策等説明会」を開催
松山労働基準監督署では、平成28年7月21日に、交通誘導警備業における労働災害防止対策等説明会を開催しました。
当署管内では、本年4月に、建設工事現場で交通誘導中の警備員が、バックする工事用車両に轢かれて被災する重篤な労働災害が立て続けに発生しました。ダンプトラックに轢かれた方が死亡し、ドラッグショベルに轢かれた方が重傷を負っています。
当署管内の警備業における休業4日以上の労働災害は、近年、年間十数件で増減を繰り返しておりますが、平成27年には2名、本年(6月末現在)は1名の死亡災害が発生しております。
県内では、この10年間で5件の死亡災害が発生し、事故の型を見ますと、すべて交通労働災害となっており、本年5月に、愛媛労働局長から「警備業における労働災害防止対策の徹底について」と題して、県内の関係各団体宛てに労働災害防止の徹底を要請するとともに、管下各監督署に対して労働災害防止の徹底が指示されました。
本説明会は、このような状況を受けて、交通誘導警備員の労働災害の防止を徹底していただくために開催したもので、当署管内で交通誘導警備を行う警備業全52社に対して案内したところ、32社34名が参加されました。
建設工事現場で交通誘導警備に当たる警備員の労働災害を防止するためには、建設工事の元請事業場の適切な統括管理の下、関係下請事業者や工事用車両のオペレーターと警備員が、相互に連絡調整を図りつつ、周囲の状況を確認しながら安全に工事を進めていくことが不可欠です。そのことを、災害事例を交えながら説明して、危険は身近なところにあるということを再確認していただきました。
また、建設工事現場での一般の通行車両等による交通事故防止の観点から、松山東警察署の第一交通課長を招いて、警備業における交通事故事例と防止対策等について講話をいただきました。
建設工事現場においては、交通誘導業務を担う警備員が工事用車両や一般車両と接触して被災することがないよう、工事現場の関係事業者間で明確なルールを定め、それぞれがルールに従って安全作業を進めていただくようお願いします。
また、夏季においては、交通誘導の警備員も建設作業員と同様に暑熱環境下での作業となることから、熱中症予防対策についても万全の対応をお願いします。
出席者に対し、労働災害防止対策の徹底について指示を行う真鍋署長
この記事に関するお問い合わせ先
松山労働基準監督署 TEL : 089-917-5250