「清掃業における労働災害防止対策等説明会」を開催
当署では、清掃業を行う事業場を対象に労働災害防止対策等に係る説明会の開催案内を行い、33事業場の事業者又は安全担当者等が出席し、平成27年8月25日に当該説明会を開催しました。
説明会では、清掃業の中でも特にビルメンテナンス業における全国の労働災害の発生状況を説明し、どの様な状況のもと労働災害が発生しているか、また、実際に発生した災害事例をもとに、墜落災害、転倒災害及び腰痛等の各防止対策の説明を行いました。
また、今回の説明会では、平成28年1月1日から施行される「ロープ高所作業における危険の防止を図るため労働安全衛生の一部を改正する省令等の施行」についても説明を行いました。
今回の省令改正は、全国のビルメンテナンス業等において、いわゆる「ブランコ作業」における重篤な労働災害が多発していることを受けたもので、ゴンドラや足場等、作業床の設置が困難な場合における高所作業では、ブランコ作業を採用せざるを得ない状況があり、当該作業において、ロープの結び目がほどける、ロープが切れる及びロープと安全帯との接続が外れるといったことにより墜落災害が発生しています。
ブランコ作業は、死亡災害等の重篤な災害につながりやすい非常にリスクの高い作業である一方で、その安全対策の要点を「人」の注意力や技能に依存せざるを得ないという特徴を有しています。
改正省令では、安全対策として、メインロープ及びライフラインを併用し安全対策の多重化を図り、使用する用具等の強度等の確保、計画段階での安全確保として作業箇所の調査・記録、作業計画の作成、保護具の確実な使用、作業開始前点検、安全衛生教育(特別教育等)の確実な実施等が定められています。
今後ビルメンテナンス業等におけるブランコ作業について、その安全対策に万全を期していただきたいと考えます。
出席事業場に対して、事業場の安全衛生を確保するためには、事業場トップが安全衛生に対する姿勢を明確にするとともに、率先して取り組むことが必要であり、労働安全衛生関係法令の遵守はもとより、事業場の自主的な安全衛生活動の取り組みが必須であることを説明し、安全衛生管理体制を確立して、年間安全衛生管理計画を策定し、計画的、継続的に労働災害防止活動に取り組むよう要請しました。
各種対策について説明する当署安全衛生課
森嶋監督官
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松山労働基準監督署 TEL : 089-917-5250