ストップ 転倒災害!

A:厚生労働省のホームページに、「ストップ転倒災害プロジェクト」っていうのがあったけど、転倒災害ってそんなに多いんですか?
B:そうですね、全国的に見ても労働災害は年々減少傾向にあり、死亡災害も減少してきてはいるのですが、その中で、転倒災害は労働災害全体の2割以上を占めています。
 甲府労働基準監督署管内の労働災害についても、下のグラフを見てもらうとわかるのですが、令和2年の労働災害の中で最も多くなっています。
 そのため、厚生労働省や山梨労働局、山梨県内の労働基準監督署では、平成27年から「ストップ転倒災害プロジェクト」を展開し、転倒災害の防止のための周知・啓発や指導を行っています。
A:でも、転んだぐらいでそんなに大けがはしないから、あまり問題にはならないんじゃないですか?
B:ところがそうでもないんです。下のグラフを見てください。

A:えっ。転倒した人が118人なのに、そのうち83人が骨折してるってことですか。
B:そうなんです。
 昔と違って今の地面はほとんどが舗装されてますので、転んで手をついたりすると骨折する可能性が高いのではないかとも考えられています。
A:こんなことを言ってはなんですが、年齢層の高い人が転んで骨折するんではないのですか。
B:確かに、年齢層が高くなると、運動能力が落ちる場合もあり、転倒の危険が増えるとも考えられています。
 下のグラフでも50歳から59歳の方の骨折が最も多くなっています。
 しかし、労働人口の問題もあり、一概に50歳から59歳の人がよく骨折するということにはならないんです。
 50歳以上の方の労働災害防止については、「エイジアクション100」(エイジフレンドリー職場を目指して)(外部サイトへリンク)というプロジェクトがあります。

 
A:でも骨折って、治るまでに時間がかかるんじゃないんですか。
B:そうですね。
 労働者死傷病報告では、休業見込の期間も報告していただくこととなっているのですが、その見込日数をグラフにしたのが下のものです。

A:1か月から2か月間休業する人が一番多いんですね。
B:そうですね。これは、負傷したときに、主治医の医師が見立てた休業見込日数ですので、治るまでにこれ以上かかっている場合もあると考えられます。
A:簡単に転ぶだけ、って言ってられないですね。
 1か月も2か月も従業員が休んだら、仕事が回らなくなってしまうし、ほかの従業員への負担も増えてしまう。
 どうすれば転倒しないようになるのでしょうか。
B:まず第一に、通路を確保する、床を塗れたままにしない、滑らない靴を履くということでしょうか。
 靴の足先が少し上に反っている、というもの有効だそうです。
 
 
 運動不足になると、脚が上がらなくなるということも考えられますので、運動習慣をつけることも有効だと考えられています。
A:整理整頓とか清掃は安全衛生の基本ですね。
 転倒災害だけでなく、いろいろな労働災害を防ぐために一層4S(※)を徹底しようと思います。
B:「ストップ転倒災害プロジェクト」の詳細は、「ストップ転倒災害 厚生労働省」のキーワードで検索すれば確認できますし、労働災害防止のいろいろなアイデアが見つかると思います。
 参考にしてください。
 









 
※4Sとは、整理、整頓、清掃、清潔のローマ字標記の頭文字をとったもので、安全衛生活動の基本とされています。

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