【照会先】

山形労働局労働基準部健康安全課
健康安全課長    阿部 浩志
主任労働衛生専門官 山本 信孝
TEL 023-624-8223
FAX 023-624-8235

報道関係者各位
 

死亡者数は減少するも死傷者数は増加

~山形県内の令和2年労働災害発生状況(確定)まとまる~


 山形労働局(局長 小森則行)は、令和2年(1月から12月)に山形県内で発生した労働災害の発生状況を取りまとめましたので公表します。
 

【ポイント】
労働災害による休業4日以上の死傷者数は1,190人(うち新型コロナウイルス感染症よる者58人)で、前年と比べ58人、5.1%の増加となった。死亡者数は7人で、前年と比べて1人の減少となった。
業種別の死傷者数をみると、前年と比べ、製造業で3.4%の減少、建設業で10.9%の増加、陸上貨物運送事業で3.4%の減少、小売業で0.7%の減少、社会福祉施設で23.1%の増加となった。前年大幅に増加した飲食業においては、34.9%の減少となった。
事故の型別では、「転倒」が最も多く、次に「墜落、転落」が多い。この二つで全体の43.3%を占めている。(資料2参照)
 
令和元年と令和2年の労働災害発生状況(確定値)  ≪休業4日以上の死傷者数:人≫
業  種 R元年
(1-12月)
R2年
(1-12月)
増減 増減率 構成比
全 産 業 計 1,132 ⑧ 1,190⑦ +58 +5.1% 100.0%
  製 造 業 297 287 -10 -3.4% 24.1%
建 設 業 175 ④ 194 ④ +19 +10.9% 16.3%
陸上貨物運送事業 88 85 -3 -3.4%  7.1%
第三次産業 514 ② 562 ① +48 +9.3% 47.2%
  小 売 業 142 141 -1 -0.7% 11.8%
社会福祉施設 104 128 +24 +23.1% 10.8%
飲 食 業 43 28 -15 -34.9%  2.4%
(注1) 死傷者数及び死亡者数は、各年とも1月から12月の間に発生し、翌年3月末までに所轄の労働基準監督署に提出された休業4日以上の業務上災害に係る「労働者死傷病報告」を集計したもの。(○数値は死亡者数を内数で示す)
(注2) 「増減」「増減率」は前年確定値との比較、「構成比」は令和2年の業種構成比。
 

1 令和2年発生分の詳細
労働災害による休業4日以上の死傷者数は1,190人で、前年と比べ58人、5.1%の増加となった。死亡者数は7人で、前年と比べて1人の減少となった。(資料1・資料3参照)
業種別の死傷者数をみると、前年と比べ、製造業で3.4%の減少、建設業で10.9%の増加、運輸業で同数(うち、陸上貨物運送事業で3.4%減少)、商業で3.4%の増加(うち、小売業で0.7%減少)、保健衛生業で42.4%の増加(うち、社会福祉施設で23.1%増加)となった。前年大幅に増加した接客娯楽業、特に飲食業においては、34.9%の減少となった。(資料1参照)
第三次産業での死傷者数は562人で、前年と比べ48人、9.3%の増加となった。(資料1参照)
第13次労働災害防止計画の中で、特定の業種別の目標として掲げている「建設業」「製造業」の死亡災害については、「建設業」で前年と同数の4件、「製造業」において1件発生した。(資料1参照)
事故の型別では、「転倒」による災害が最も多く、全体の26.9%となっている。また、従来から発生の多い「墜落、転落」による災害が全体の16.4%と2番目に多く、この二つの災害で全体の3.3%を占めている。このほか、「はさまれ、巻き込まれ」による災害(主に動力機械に挟まれ、巻き込まれ)、「動作の反動、無理な動作」による災害(社会福祉施設での腰痛症・重量物取扱い中の腰痛症等)が多く発生している。(資料2参照)

2 今後の主な対策
山形労働局では、「山形労働局第13次労働災害防止計画」(5か年計画)の目標達成(死亡災害を5年間で15%以上減少、死傷災害を同じく5%以上減少させる。)に向け、計画4年目の令和2年は山形労働局行政運営方針に基づき、死亡災害については前年を下回ること、死傷災害は前年より3%以上減少を目指すことを目標に掲げ労働災害防止対策の周知、指導を行うこととしている。
令和2年に特に労働災害が増加した建設業について、令和3年5月1日から7月31日までの期間を「建設業労働災害防止対策強化期間」として、墜落・転落災害の防止を最重点に、労働基準
監督署による建設現場の安全指導、労働災害防止団体等によるパトロールの実施など、建設労働災害防止のための各種対策を講じることにしている。

【参考】
 山形労働局第13次労働災害防止計画(計画期間:2018年度から2022年度)
 【主な目標】
 死亡災害                 死亡者数を2022年までの5年間で15%以上減少させる。
 死傷災害(休業4日以上)  死傷者数を2017年と比べ2022年までに 5%以上減少させる。
 特定の業種別の目標
 ・ 建設業、製造業については、死亡者数を2022年までの5年間で15%以上減少させる。林業については、死亡災害発生ゼロを目指す。
 ・ 陸上貨物運送事業、小売業、社会福祉施設及び飲食店については、死傷者数を2017年と比べ2022年までに死傷年千人率で5%以上減少させる。
(※死傷年千人率:労働者1000人当たりの年間の死傷者数(年間死傷者数/年平均労働者数×1000))
 
 第13次労働災害防止計画の3年目における取組
 【令和3年度の目標】
 死亡災害          前年(2020年)を下回る。
 死傷災害(休業4日以上) 前年(2020年)の3%以上減少を目指す。
 

報道発表資料 (237KBPDFファイル)

資料1 令和2年山形県内における労働災害発生状況(確定) (133KBPDFファイル)
資料2 令和2年事故の型・起因物別死傷者数 (89KBPDFファイル)
資料3 令和2年に発生した死亡災害事例 (151KBPDFファイル)
資料4 山形労働局第13次労働災害防止計画の災害減少目標と進捗 (392KBPDFファイル)
資料5 「建設業労働災害防止対策強化期間」について (154KBPDFファイル)

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