一体型一般事業主行動計画とは

「一体型一般事業主行動計画」とは、企業が従業員の仕事と子育ての両立支援と、女性の活躍推進という2つの大きな目的を1つの計画としてまとめて策定・届出できる仕組みのことです。各法律で定める記載事項や手続を満たす必要があります。詳しくは、「次世代法単独型行動計画について」「女活法単独型行動計画について」にてご確認下さい。

一般事業主行動計画策定(一体型)

01.行動計画 規模別例

【常用労働者 301人以上】の行動計画作成案
  • 特徴・義務:次世代法・女性活躍推進法の両方が義務。女性活躍推進法において、状況把握・課題分析の必須項目が多く、かつ「女性の活躍に関する情報公表」も多項目にわたり必須となります。
  • おすすめルート:管理コスト削減のため「一体型行動計画」を選択。
 自社の課題分析(例)
  • 女性の採用割合は増えているが、管理職(課長級以上)に占める女性割合が10%未満と低い。
  • 原因を分析したところ、30代前半(子育て期)の女性の離職率が高く、管理職候補となる層が育っていない。
  • 男性の育児休業取得期間は平均10日程度に留まっており、育児・家事の負担が女性に偏っているため、女性が昇進したがらない傾向がある。
 行動計画案(一体型)

【計画期間】 令和8年4月1日 ~ 令和11年3月31日(3年間)
【女性活躍推進法に基づく目標(女性の登用・キャリア継続)】
  • 目標1:管理職(課長級以上)に占める女性の割合を、現在の8%から15%以上にする。
  • 取組内容
  • 令和8年6月~:中堅女性社員を対象としたキャリアアップ研修(マインドセット、マネジメント基礎)の実施。
  • 令和8年10月~:育児休業から復職した社員に対する、キャリア継続のための定期的な上司面談(メンター制度)の導入。
【次世代法に基づく目標(男性の育児休業取得・働き方改革)】
  • 目標2:男性労働者の平均育児休業等取得期間を30日以上にする。
  • 取組内容
  • 令和8年5月~:配偶者が出産予定の男性社員に対し、人事部から本人およびその上司へ 育児休業取得の制度周知及び取得推奨を徹底(100%実施)。
  • 令和8年8月~:管理職の人事評価項目に「部下の育児休業取得・労働時間削減のマネジメント 実績」を反映させる。
  • 目標3:フルタイム労働者一人当たりの法定時間外・休日労働の合計を各月15時間未満とする。
  • 取組内容
  • 令和8年4月~:毎週水曜日を「ノー残業デー」として完全定着させ、残業状況をシステムで自動集計し、基準を超えた部署の長へ総務部門から徹底的なフォローアップを行う。
 
🌐 外部データベースの活用実務
  • 女性の活躍推進企業データベースへの登録:自社の「女性管理職比率」「男女の賃金の差異」などの必須項目をすべて期日内に公表・更新します。
  • 両立支援のひろばへの登録:上記の一体型行動計画をPDFでアップロードし、社外へ公表。これにより「くるみん認定」および「えるぼし認定」の同時取得に向けた公表実績を作ります。
【常用労働者 101人以上 300人以下】の行動計画作成案
  • 特徴・義務:次世代法・女性活躍推進法の両方が義務。数値目標は常用労働者301人以上企業より少なめですが、状況把握の必須項目と届出・公表は同じ条件です。
  • おすすめルート:専任の人事担当者が少ない傾向にあるため、手続きを一回で済ませられる「一体型行動計画」を選択。
 自社の課題分析(例)
  • 男性労働者の育児休業取得者が過去3年間でゼロ。社内に「男性は育児休業を取らないもの」という固定観念(職場風土)が残っている。
  • 特定の営業部署や技術部署において、個人の業務負荷が高く、各月の一人当たり平均残業時間が30時間を超えている時期があるため女性が少ない。
 行動計画案(一体型)

【計画期間】 令和8年4月1日 ~ 令和10年3月31日(2年間)
【次世代法に基づく目標(両立支援・職場風土改革)】
  • 目標1:計画期間内に、男性の育児休業取得者を2名以上とする。
  • 取組内容
  • 令和8年5月~:社長による「仕事と育児の両立支援の推進」に向けたメッセージを社内報や全体朝礼で発信。 
  • 令和8年7月~:育児休業取得者の業務を周囲がカバーできるよう、複数担当者制(ペア制)の 導入や、業務のマニュアル化(多能工化)を推進。
  • 目標2:フルタイム労働者一人当たりの法定時間外・休日労働の合計時間数を各月20時間未満とする。
  • 取組内容
  • 令和8年6月~ 各部署の業務プロセスを洗い出し、不要な会議や重複書類の削減を開始。総務部門による労働時間の各月フォローアップを徹底する
【女性活躍推進法に基づく目標(採用・継続就業)】
  • 目標3:技術職(または営業職)における女性の採用割合を、現在の10%から25%以上にする。
  • 取組内容
  • 令和8年4月~:自社採用ホームページに、現在活躍している女性先輩社員のインタビュー記事(仕事と育児の両立エピソードなど)を掲載。
 
🌐 外部データベースの活用実務
  • 両立支援のひろば「行動計画策定支援ツール」の利用:支援ツールにアクセスし、自社の「男性育休取得数」や「各月の残業時間」を入力して自動で現状をデータ化。
  • 公表手続き:作成した計画を「両立支援のひろば」および「女性の活躍推進企業データベース」にワンストップで登録・公表します。
【常用労働者 100人以下】の行動計画作成案
  • 特徴・義務:次世代法・女性活躍推進法ともに努力義務(義務ではありません)。しかし、計画を策定して公表・届出をすることで、中小企業の「採用力の強化」や「社員の定着」に絶大な効果を発揮します。
  • おすすめルート:まずは取り組みやすい「次世代法 単独計画」からスモールステップで着手。
次世代・女活の両方チャレンジしたい場合は、【常用労働者 101人以上 300人以下】を参照下さい。
 自社の課題分析(例)
  • 規模が小さいため、1人が休むと業務が回らないという不安があり、社員が育児休業や年次有給休暇を言い出しにくい空気がある。
  • 育児を理由とした急な欠勤や遅刻・早退に対して、柔軟に対応できる社内制度(休暇制度)が不足している。
行動計画案(次世代法 単独計画)
【計画期間】 令和8年4月1日 ~ 令和11年3月31日(3年間) 
【目標1】:小学校就学前までの子を持つ社員が利用できる、独自の「育児目的休暇制度(例:配偶者出産休暇、子ども学校行事休暇など)」を導入し、期間中に1名以上の取得者を出す。
  • 取組内容:
  • 令和8年6月~:社員に対して「どのような休暇制度があれば助かるか」の簡易ヒアリング・ニーズ把握を行う。
  • 令和8年10月~:新たな育児目的休暇(例:年3日間の有給扱いとする行事休暇など)を就業規則に規定し、全社員へ案内。
【目標2】:計画期間内に、男性の育児休業(産後パパ育休含む)取得者を1名以上とする。
  • 取組内容:
  • 令和8年11月~:小規模企業でも使いやすい「両立支援等助成金」などの国の助成金制度を総務担当者が調べ、社内で代替要員を確保する(または周囲のサポート社員へ手当を支給する)体制の検討を開始。
  • 令和9年1月~:対象となる社員が出た場合、社長または総務から個別に「ぜひ育児休業を取ってほしい」と声をかけ、制度説明を行う。
 
🌐 外部データベースの活用実務
  • 両立支援のひろばへの登録:100人以下の努力義務企業であっても、無料で「両立支援のひろば」に一般事業主行動計画を掲載できます。
  • 採用へのアピール:ハローワークや求人媒体に求人を出す際、「一般事業主行動計画 策定・届出済(両立支援のひろばに掲載中)」と一筆記載することで、求職者(特に若手や女性)に対して「社員を大切にする中小企業」であることを強力にアピールできます。

提出前の最終確認チェックリスト

すべての手続きを漏れなく進めるためのセルフチェックリストです。
順番に実施できているか、確認しましょう!

一体型の行動計画セルフチェックリスト
•  自社の仕事と子育ての両立に関する状況把握・課題分析を行ったか
•  自社の女性活躍に関する状況把握・課題分析を行ったか
•  行動計画に「計画期間」「目標(数値目標等)」「取組内容」「実施時期」が含まれているか
•  自社の企業規模(常用労働者101人以上)に応じた「育児休業取得状況・労働時間の状況の把握・数値目標の設定」「女性活躍に関する実績データの情報公表」を適切に行っているか
•  女性活躍に関して常用労働者数に応じた項目数(301人以上企業の場合2項目、101人~300人企業の場合は  1項目)の数値目標があるか
•  作成した計画を、社内の全従業員に周知したか(メール・掲示・イントラネットなど)
•  作成した計画を、社外へ公表したか(自社HPや「両立支援のひろば」「女性の活躍推進企業データベース」など)
•  本社の所在地を管轄する都道府県労働局へ「一般事業主行動計画策定・変更届(一体型様式)」を提出したか
 

 

関連リンク

◍ 厚生労働省「一般事業主行動計画の策定・届出等について」
 厚生労働省「女性活躍推進法特集ページ」
◍ 女性の活躍推進企業データベース



 

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TEL:028-633-2795
 

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