「もにす」認定通知書交付式 、対談

令和7年8月28日に「もにす」認定通知書交付式、対談を実施しました!

 
香川労働局(局長:友住弘一郎)は、障害者の雇用の促進等に関する法律(障害者雇用促進法)に基づく基準適合事業主として、令和7年7月7日付けで、社会福祉法人朝日園(本社:木田郡三木町)を「もにす」認定しました。県内のもにす認定企業は、13社となりました。

 

  
  もにす認定マーク
 
香川労働局では、令和7年8月28日に、「もにす」認定通知書交付式、認定企業と香川労働局長による対談を実施しました。

○認定通知書交付式の様子

写真左から、友住労働局長、社会福祉法人 朝日園 理事長 中村氏、総務課課長 植村氏

○認定企業と香川労働局長による対談の様子

対談では認定についてのお話や、障害者雇用について意見交換を行いました。

Q「もにす」申請しようと思われたきっかけは何ですか?
もにす認定について、社会福祉施設は対象外と思い込んでいましたが、他の施設が認定を受けていることを知り、障害者の働くことを支援する施設としてはぜひ受けたいと考えて申請に至りました。

Q「もにす」認定に向けて取り組まれたこととして、障害者の職域拡大のために新たに食品科を立ち上げお菓子の製造、販売を開始されたとのことですが、何か苦労されたことなどがあれば教えて下さい。
障害者雇用の事業としてもともとは名刺、封筒、チラシ等の印刷の事業を営んでいましたが、2年前から食品製造・販売の事業を開始しました。食品製造を行う障害者福祉施設は既に多くあるため、何か新しい商品をと考え、香川県産の米粉を使ったお菓子にたどり着きました。全く違う業態なので大変でしたが、香川県の専門家派遣制度を活用しつつ、商品開発、製造工程の整備、販路の開拓を行いました。現在は米粉を使ったシフォンケーキ、フロランタン、三木町に研究技術研究所のある希少糖とフリーズドライのさぬき姫を合わせた「みきポン苺シュガー」などの製品をつくり、さぬきマルシェなどで販売しています。また、三木町のふるさと納税の返礼品にも登録されています。

Q新たな事業として食品製造を選ばれたのはなぜでしょうか。
食品製造は工程が細かく分かれており、シングルタスクで業務を進められるため、障害者雇用に向いています。例えば、材料を「むく」「切る」「機械に投入する」というのがそれぞれ一つの工程になるので、その中からできる作業をお任せするという雇用が可能になります。また、食は身近な存在のため、仕事として興味を持ちやすいのもあるかもしれません。

Q障害者の方々を支援される中で、気をつけていらっしゃることがあれば教えて下さい。
まずは職員皆が相談員であるという意識を持ち、いつでも誰にでも相談できるという環境を整えることを重視しています。例えば体調や健康に関する悩みの場合、栄養士や看護師も時に相談相手になり得ますし、工賃が低くて生活が不安だといった悩みの場合、法人内に相談支援事業所があるので、生活費の管理や、工賃を上げるにはどう頑張ったらいいか等のお話、助言をしています。また当法人には、障害がありながらキャリアを積み管理職(施設長)になった者もおり、今後のキャリアに不安や悩みを抱く障害者の方々の憧れの存在、良き相談相手となっています。

Q利用者の方が一般就労に繋がったケースがあれば教えて下さい。
毎年1名以上企業に送り出すことを目標としています。就職先は小売店や介護施設、病院・団体事務など幅広いです。就労継続支援A型、B型ではチラシ、広報誌等の作成、印刷を行ってスキルの習得に努めており、就職先からも「事務スキルが高くて助かる」といった好意的な反応が多いです。就職後も、お花見などの園のイベントに招待しており、就職先で活躍されている様子を見ると嬉しくなります。
また、利用者の就職について、スタッフ全員が喜んで送り出しています。施設内で戦力となっていたにも関わらず、スタッフ皆が気持ちよく送り出せるのはすごいことだと思っています。創園者(白井要平氏)は自身が片腕をなくした傷痍軍人であり、障害があることで悔しい思いをした経験があるため、障害者が社会から不当に扱われることが無く、自立して生きていく力を得ることができる施設にすることを常々願っていました。そのことをよく知る従業員もたくさん残っており、それが根付いているのかなと思います。

Q今後の目標について教えて下さい。
まずは食品部門の売り上げを伸ばし、障害者の賃金を上げていきたいです。
そして、資格を取らせてあげたいと考えています。資格を持つことが社会で生き抜く力となりますので、障害者の方が国家資格などを取得し自立して生きる力をつけられるよう支援していきたいです。

・労働局長より:
貴重なお話をありがとうございました。障害者雇用について、専門的な観点からお話をお伺いすることができ、特に障害者の方も興味があることには集中して熱心に取り組むので、障害者の方がどのような仕事に関心を持っているかという視点が大切だと言われたことが印象的でした。人材不足の状況が続いていますが、香川県は障害者雇用率や女性の就業率が全国平均より低い数値となっており、障害者雇用や女性活躍をすすめていくことが人材確保のためにも重要となっております。これからも障害者雇用に注力していく必要があると考えていますので、引き続きの取組をよろしくお願いします。
 

◇「もにす」認定制度とは、障害者の雇用の促進及び雇用の安定に関する取り組みの実施状況などが優良な中小事業主を認定する制度です。
 
◇認定を受けると、認定マークを商品、広告、求人票等に付けることができ、優良企業であることを対外的にアピールすることができます。さらに、公共調達や政府系金融機関の融資等で優遇措置を受けられる場合があります。

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