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第2回兵庫県輸送用機械器具製造業最低賃金専門部会議事録
日時 | 令和5年9月11日(月) 14時55分~16時00分 | ||
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場所 | 兵庫労働局16階 第3共用会議室 | ||
出席者 | 公益委員 | 千田委員、三上委員、山口委員 | |
労働者委員 | 遠藤委員、小西委員 | ||
使用者委員 | 金子委員、鈴木委員、松岡委員 | ||
事務局 | 木下労働基準部長、田中賃金室長、飯田賃金指導官、山中労働基準監督官 | ||
議題 | (1) 兵庫県輸送用機械器具製造業最低賃金に係る改正決定の審議等について (2) その他 |
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議事録 | 山口部会長 |
定刻より少し早いですが、ただ今から、第2回兵庫県輸送用機械器具製造業最低賃金専門部会を開会します。
まず本日の会議について、事務局から報告をお願いします。
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飯田賃金指導官 |
本日は、多禰委員が御欠席ですが、最低賃金審議会令第6条第6項の規定による定足数を充足しておりますことを、御報告いたします。
また、本日の議事は公開することとしておりましたが、傍聴希望はございませんでした。
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山口部会長 |
それでは、議事に入りたいと思いますが、事務局から何かありますか。
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田中賃金室長 |
他の専門部会の進行状況について御報告させていただきます。
はん用、この輸送用、塗料、鉄鋼について既に必要性有りが出ており、本日午前中に計量器が必要性有りとなりました。
また、自動車については必要性有りの合意には至りませんでした。
明日、電子の必要性の3回目の審議となっており、そちらの結果が出れば兵庫の7つの特定最賃が出揃うという状況になっております。
以上です。
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山口部会長 |
今までの説明で質問や確認等はございますでしょうか。
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各委員 |
(特になし。)
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山口部会長 |
前回8月24日の部会において、全会一致で改正必要性有りとの決議を行いましたので、本日は、改正する金額についての審議となります。
今までの審議の中でお話しいただいている部分もありますが、ここからは金額審議ということですので、まずは、労使から金額審議に当たっての、金額提示及びその理由等を御発言いただき、そこから審議を進めていきたいと思います。
よろしくお願いいたします。
最初に、労使それぞれで打ち合わせの時間を設けた方が良いですか。
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各委員 |
お願いします。
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山口部会長 |
それでは、打ち合わせの時間を設けたいと思いますので、労使それぞれ別室で10分程度でお願いします。
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(労使それぞれ別室で打合せ。)
(労使委員が戻り再開。)
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山口部会長 |
では、お揃いになりましたので申し出いただいた労働側委員から金額提示とその理由をお願い出来ますか。
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小西委員 |
それでは、労側の主張をさせていただきます。
前回の必要性審議の中で労側からは、物価上昇に伴う特定最賃が適用されている非正規労働者や未組織労働者の生活の懸念や、生産年齢人口が減少していく中での優秀な人材の確保、定着に対する課題、今年の春闘における大幅な賃上げの状況等を踏まえ、今年度の輸送用の最低賃金改定の必要性を主張しました。
一方、使用者側からは日本経済の好循環に向けた賃上げの必要性については理解しているものの、原材料費の高騰等厳しい経営状況に変わりはなく、最低賃金の改正には慎重な議論が必要との表明があった後、労使共に最賃改定の必要性有りとなりました。
そのもとで具体的な金額改正額につきましては、現行の1,034円は全国的に高い水準ではありますが、年間2,000時間働くことでワーキングプアと呼ばれる年収200万円にようやく届く水準であることや、継続している物価上昇を踏まえた改定の必要があります。
一方で今年の春闘における兵庫県の製造業の賃上げ率3.68%のアップで昨年を上回り、とりわけ輸送用機械器具製造業に関わる労組、私の出身である基幹労連におきましては、昨年の賃上げを大幅に上回る賃金改定が行われております。
このことは、輸送用及び企業の発展と強化に向けた人への投資の必要性はもとより、昨今の物価上昇への対応に使用者側の理解が示されたものであり、これを特定最賃にも波及させ兵庫県輸送用機械器具製造業で働く人達の生活の安心、安定を図り、ひいては現場力の強化、優秀な人材の確保、定着に繋げる必要があります。
また、輸送用の魅力向上と人材確保にも繋がる地賃との優位性の面では、今年度の兵庫県地域別最低賃金がプラス41円の1,001円となったことや地賃との差では令和2年では78円あった差が今は74円と縮小している状況も考慮した改定が必要となります。
以上を踏まえ、具体的な改正額につきましては現行1,034円に対し必要な積み上げ額として、プラス46円、1,034円プラス46円の1,080円を求めるものでございます。
以上、今回の改正額について考え方を述べさせていただきました。
輸送用機械器具製造業は日本の基幹産業として今後も経済、産業をリードしていく立場にあり、ここ兵庫県においても同業種の中心都市として大きな役割を担っております。
また、産業の魅力を高め、技術、技能の伝承、人材の確保、定着等将来にわたる発展と成長を見据えると共に、業界特有の専門性が求められる作業に見合う水準であることが必要と考えます。
今回の改正額に対し我々に与えられた責務を今一度労使で再認識すると共に、労使のイニシアティブを発揮し議論を深めて参りたいと考えており、使用者側のより一層の御理解、御協力をお願いいたします。
以上です。
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山口部会長 |
ありがとうございます。
では使用者側委員お願いします。
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鈴木委員 |
それでは、使用者側から考えを述べさせていただきたいと思います。
先月になりますが、CPIの発表で前年比3.3%ということで非常に高い水準でインフレに向かっているというのは御承知のとおりだと思います。
一方で、日銀はそれに対してインフレの目標率は2%と考えておりまして、インフレに関しては持続的に2%で上がっていくのが重要と考えております。
この継続的にというところをとらえると、賃金に関してもそこは非常に大きな話だと思っておりまして、昨年度、一昨年度と労側の要求を踏まえて満額、満額としてきたのですが、このペースでいくと企業にとっては非常に苦しい状態が続くと考えております。
輸送用機器に関しましては非常に裾野の広い事業領域という中で、最低賃金の影響を受けやすい中小企業にとって、最低賃金の引き上げというのは非常に大きな影響が及びます。
昨年度、一昨年度の状況から今年度もという訳には理解しずらい状況であります。
インフレのところは理解するものの、2%というところが目安とするところですが、材料費高騰とかを価格転嫁出来ていないというのが、この業種の特有なところでもあります。
こういったところを踏まえると今年度に関しましては2%というところを割り引いた10円というところで、改正額としては使側として1,044円を提示させていただきます。
以上です。
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山口部会長 |
労使双方より、金額についての提示とその考え方をお聞きいたしました。
労働側は46円引上げの1,080円、使用者側は10円引上げの1,044円という御主張でした。
双方の基本のところをお聞きしましたので、これから、さらに詰めていきたいと思います。
では、申し出いただいた労働側から先にお話を伺うこととします。
別室にてまず労働側からお話を聞かせていただきます。
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(公労協議、公使協議等実施)
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山口部会長 |
それでは審議を再開します。
まず、結論から申しますと、本日はこのあたりで終了し、次回に引き続き審議したいと思います。
現時点では、労側は物価上昇、春闘の結果を踏まえて当初46円上昇の1.080円を主張しておりました。
使側は原材料費高騰に対する進まない価格転嫁等があり物価上昇に応じた金額を上げることは難しい。
併せて労側から春闘でしっかり結果が出ていることについて、使側に対してそこのところの金額を意識して考えてほしいということでした。
春闘に関しては使側の方は、そこは大手だけの妥結の結果であるので、それを全体に反映させるのは難しいというお話でした。
公労、公使の会議の中で、まず公労会議で46円の根拠を御説明いただきました。
基本的には地賃の41円プラス5円というところで、地賃の上げ幅に見合うものと、この産業が持っている技術力に見合う水準、更には神戸より東のエリアでは大阪の地賃の影響力が非常に強くて労働者の獲得、採用、離職の防止といったところで、やはり一定水準以上の金額を提示することで特定最賃の効果を発揮したいというのが46円の意図ということを御説明いただきました。
その後で公使会議の中で、そうは言っても国が定めるインフレの目標水準の2%を考えて、最初の提案が10円増加の1,044円だったところを20円にして1,054円までは引き上げたいというお話になりました。
これについては、2年間持続的に賃上げの機運を作り上げるというところがあって、出来るだけ高い金額で特定最賃の金額を決めてきた、合意してきたが、その機運が出来てきた現状において、今後は持続的に将来を見越して、継続的に対応出来るような金額を提示して議論していきたいということがあり、今のところ2%の水準に合わせた20円が今日出せる水準で、持続的な将来を見越した金額で、この輸送用機器が景気に非常に左右される産業でそれに対応できるというところを狙って金額を決めていきたいというお話でした。
この20円アップの1,054円を公労会議の場でお伝えしたところ、基本的には46円アップの提示をしているけれども、合意に向けてこの数字にこだわっている訳ではないので、3者合意に向けて少し歩み寄る交渉、議論は続けていきたいというお話をいただきました。
ですので、今の時点で46円を要求しているけれども、合意に向けての交渉に応じる労側と、20円増加の1,054円を特定最賃にしていきたい使側との隔たりがまだ26円ありますので、今日これ以上議論を続けても進展はないだろうという判断をさせていただきました。
次回の審議で更に詳細を詰めた議論をして、両者の合意に至るような結論に達したいと思っています。
ですので、冒頭申し上げましたが、本日はこのあたりで一旦終了し、次回に引き続き審議したいと思います。
次回の日程ですが、事務局から説明をお願いします。
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田中賃金室長 |
次回、3回目について日時予定は9月14日、今週木曜日、午前10時でお願いしたいと思います。
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山口部会長 |
では、次回は9月14日、木曜日、午前10時からの開催とします。
次回は金額審議が続きますが、会議は公開とします。
本日はこれで終わります。
御苦労様でした。
どうもありがとうございました。
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