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ホーム > 労働局について > 業務内容 > 労働基準部 > 監督課 > 6.労務処理の留意点(③労働条件に関するその他の裁判例)
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 前ページに掲載した裁判例のほかに、労働条件に関する代表的な裁判例として次のようなものがありますので、これらの裁判例にも留意し、適切な労務管理を実施する必要があります。

1.退職勧奨について


 ことさらに多数回、長期にわたる退職勧奨は、いたずらに被勧奨者の不安感を増し、不当に退職を強要する結果となる可能性が高く、退職勧奨は、被勧奨者の家庭の状況、名誉感情等に十分配慮すべきであり、勧奨者の数、優遇措置の有無等を総合的に勘案し、全体として被勧奨者の自由な意志表示が妨げられる状況であった場合には、当該退職勧奨行為は違法な権利侵害となる。

(最高裁第一小法廷 昭和52年(オ)第405号 昭和55年7月10日判決)
〔原審(広島高裁 昭和52年1月24日判決)の判断を容認〕


【留意点】被勧奨者の自由な意志表示を妨げる退職勧奨は違法な権利侵害に当たる場合があります。


2.配置転換について


 就業場所や職務を限定する労使の合意がなく、就業規則や労働協約等に根拠があれば、使用者に配置転換を命ずる権限があるものと解される。
 ただし、使用者の配置転換権は無制約に行使することができるものではなく、これを濫用することは許されない。
 使用者の転勤命令権は、(1)業務上の必要性(企業の合理的運営に寄与するものである)が存しない場合又は必要性があったとしても、(2)不当な動機・目的がある場合若しくは、(3)労働者が通常甘受すべき程度を著しく越える不利益を負わせる場合等を除き、権利濫用とはならないものというべきである。

(最高裁第二小法廷 昭和59年(オ)第1318号 昭和61年7月14日判決)


【留意点】配置転換命令権は無制約に行使できず、濫用することは許されません。


3.在籍出向について


 在籍出向については、労働協約の内容として規定されているか、就業規則上明白に規定する必要があり、そうでない場合には、労働者個人との合意のもとに行われるべきものである。

(最高裁第二小法廷 昭和47年(オ)第798号 昭和48年10月19日判決)
〔原審(東京高 昭和47年4月26日判決)の判断を容認〕


【留意点】在籍出向命令には明確な根拠が必要です。


4.懲戒処分について

「使用者は広く企業秩序を維持し、もって企業の円滑な運営を図るために、その雇用する労働者の企業秩序違反行為を理由として、当該労働者に対し、一種の制裁罰である懲戒を課すことができる」

(最高裁第一小法廷 昭和53年(オ)第1144号 昭和58年9月8日判決)

「使用者の懲戒権の行使は、当該具体的事情の下において、それが客観的に合理的理由を欠き社会通念上相当として是認することができない場合に初めて権利の濫用として無効となる。

(最高裁第二小法廷 昭和56年(オ)第284号 昭和58年9月16日判決)


【留意点】在籍出向命令には合理的な理由が必要です。

 

 

 

 

5.採用内定取消しについて

 

 「解約権留保の趣旨、目的に照らして客観的に合理的と認められ社会通念上相当として是認することができるものに限られる」

(最高裁第二小法廷 昭和52年(オ)第94号 昭和54年7月20日判決)

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