【照会先】
山形労働局労働基準部監督課
監督課長 松岡 隆夫
監督係 大島 彰議
TEL 023-624-8222
報道関係者各位
建設工事現場に対する一斉監督の結果を公表します
~146現場に監督指導を行い、法違反のあった69現場(47.3%)に是正指導~
山形労働局(局長
小森 則行)では、公共工事等の建設工事の最盛期を迎える年末に向け、労働災害の発生件数の増加が懸念されることから、例年10月1日から31日までの1か月間、建設工事現場(以下「工事現場」という。)に対する一斉監督を実施しています。本年9月末時点における労働災害発生状況を集計した結果、今年度の建設業における休業4日以上の死傷者数は165人(前年同期比+37人)となり、このうち建築工事における死傷者数が前年同期比+33人と顕著な増加となったことを踏まえ、本年10月に建築工事現場を中心に重点的な監督指導を実施しました。
今般、その結果を取りまとめたので公表します。
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監督結果の概要 |
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期間中に146の工事現場に監督指導を実施しました。
業種別では、土木工事27現場、建築工事119現場(うち69現場は木造建築等低層住宅工事)であり、発注者別では、国発注の現場が10現場、県・市長村発注の工事現場が31現場、民間発注の工事現場が105現場でした。
146現場のうち69現場(47.3%)に何らかの労働安全衛生法違反が認められたため、その是正を指導しました。さらに、69現場のうち特に重篤災害につながる足場や高所の作業床等からの墜落・転落防止措置等に関する法違反が認められた6現場に対して、立入禁止命令や作業停止命令を発しました。 |
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2 |
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主な違反の内容 |
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主な違反の内容 |
違反現場数
※1 ※2 |
違反率
(%) |
1
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関係請負人等が労働安全衛生法に違反しないように、元方事業者として必要な指導を行っていなかったもの。 |
40 |
27.4 |
2
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高所での作業箇所(足場以外)に問題が認められたもの。
(手すり等の墜落防止措置を講じていない、作業床を設けていないなど。) |
21(8) |
14.4 |
3
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高さ2メートル以上の足場に問題が認められたもの。
(手すり、中さん等の墜落防止措置を講じていない、作業開始前に点検を行っていないなど。) |
19(3) |
13.0 |
4
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車両系建設機械に係る問題が認められたもの。
(作業計画を作成していない、用途外に使用している、接触防止措置が取られてない、定期自主検査を行っていないなど。) |
9 |
6.2 |
5
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はしご・脚立の使用方法に問題が認められたもの。
(移動はしごの転位防止を行っていない、作業開始前点検を行っていない。) |
6 |
4.1 |
5
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移動式クレーンに係る問題が認められたもの。
(作業方法の決定等を行っていない、作業開始前点検を行っていない。) |
6 |
4.1 |
7
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安全装置を有効に保持していないもの。
(携帯用丸のこの安全カバーを無効化していたもの。) |
2 |
1.4 |
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※1 |
違反現場数は、1つの現場で複数の違反が認められる場合があるため、全体の法違反現場数(69現場)とは一致しない。 |
※2
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( )内は、立入禁止・作業停止等を命じた数であり、違反現場数の内数であるが、1つの現場で複数の違反内容について立入禁止・作業停止等を命ずる場合があるため、全体の同違反現場数(6現場)とは一致しない。
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3 |
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労働災害の発生状況 |
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県内の建設業における11月末現在の休業4日以上の死傷者数は前年同期と比べて42人(25.6%)増加し206人、死亡者数は前年と比べて1名減少し3人です。死亡者のうち1名は墜落によるものです。 |
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4 |
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今後の取組 |
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〇 |
山形労働局では、監督指導等により、引き続き建設業等に対する労働災害防止対策に取り組んでいくこととしています。 |
〇 |
また、事業場での安全意識の高揚、自主的な安全点検、安全衛生活動の推進・定着を通して県内の労働災害を減少させることを目的として、『山形ゼロ災3か月運動・2021』(運動期間:令和3年10月1日~12月31日)を展開しています。 |
〇 |
さらに、本格的な冬季シーズンを迎えるにあたり、今年度も「冬の労災をなくそう運動」(運動期間:令和3年12月15日~令和4年2月15日)を実施することとしており、凍結や積雪による転倒や墜落といった冬に特有の災害(冬期型災害)を減少させるための対策にも取り組んでいくこととしています。 |
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報道発表資料(令和3年12月13日) (247KB
PDFファイル)
その他関連情報