令和元年度「過重労働解消キャンペーン」の重点監督の結果を公表します。

　山形労働局（局長 河西直人）では、このたび、著しい過重労働や悪質な賃金不払残業などの撲滅に向け、昨年11月に実施した「過重労働解消キャンペーン」における重点監督の実施結果について取りまとめましたので公表します。
   厚生労働省では、11月を「過労死等防止啓発月間」と定め、過労死等をなくすためにシンポジウムやキャンペーンなどの取組を行っておりますが、今回の重点監督は「過重労働解消キャンペーン」の一環として、長時間の過重労働による過労死等に関する労災請求のあった事業場や、若者の「使い捨て」が疑われる事業場などを含め、労働基準関係法令の違反が疑われる227事業場に対して集中的に実施したものです。その結果、188事業場(全体の82.8％)で労働基準関係法令違反を確認し、そのうち107事業場(47.1％)で違法な時間外労働が認められたため、それらの事業場に対して、是正・改善に向けた指導を行いました。
   山形労働局では、今後も月80時間を超える時間外・休日労働が疑われる事業場などに対する監督指導をはじめ、長時間労働の是正に向けた取組※を積極的に行っていきます。

※ ～長時間労働の是正に向けた取組～
◎県内全ての労働基準監督署に「労働時間相談・支援コーナー」を設置し、主に中小企業事業主の方に対して、法令
　に関する知識や労務管理体制に関する相談への対応や支援を実施。【参考資料1】(846KBPDFファイル)
◎働き方改革推進支援センターを設置し、「非正規雇用労働者の処遇改善」、「生産性向上による賃金引上げ」な
　ど、人材の定着確保・育成に効果的な労務管理に関する総合的支援を実施【参考資料2】(506KBPDFファイル)
 

【令和元年11月の監督指導結果のポイント】　　 　　　詳細は別添1(301KBPDFファイル)、指導事例は別添2(1534KBPDFファイル)を参照 　(1) 監督指導の実施事業場：               　　　　　　　　　　　　　　　227事業場 　　　　　このうち、188事業場（全体の82.8％）で労働基準関係法令違反あり。 　(2) 主な違反内容［(1)のうち、労働基準法令違反があった188事業場について］ 　　　① 違法な時間外労働があったもの：                      　　　　　　　107事業場（47.1％） 　　　　　　うち、時間外・休日労働の実績が最も長い労働者の時間数が 　　　　　　　　　月80時間を超えるもの： 11事業場（10.3％） 　　　　　　　　　うち、月100時間を超えるもの： 5事業場（4.7％） 　　　　　　　　　うち、月150時間を超えるもの： 0事業場（0.0％） 　　　② 賃金不払残業があったもの：                        　　　　　　　　　11事業場（4.8％） 　　　③ 過重労働による健康障害防止措置が未実施のもの：                   57事業場（25.1％） 　(3) 主な健康障害防止に係る指導の状況［(1)のうち、健康障害防止のため指導票を交付した事業場］ 　　　① 過重労働による健康障害防止措置が 　　　　　不十分なため改善を指導したもの：                                      62事業場（27.3％） 　　　　　　　うち、時間外・休日労働を月80時間※以内に削減するよう指導したもの：  23事業場（37.1％） 　　　　　　　※ 脳・心臓疾患の発症前1か月間におおむね100時間または発症前2か月間ないし6か月間に 　　　　　　　　　わたって、1か月当たりおおむね80時間を超える時間外・休日労働が認められる場合は、業　 　　　　　　　　　務と発症との関連性が強いとの医学的知見があるため。 　　　② 労働時間の把握が不適正なため指導したもの：                  　　　52事業場（22.9％）

　　　　　　　　　　　　　　


報道発表資料（令和2年5月21日） (235KBPDFファイル)