労働保険料の申告・納付

 労働保険料の延納

概算保険料額が40万円(労災保険または雇用保険のどちらか一方の保険関係のみ成立している場合は20万円)以上の場合又は労働保険事務組合に労働保険事務を委託している場合は、労働保険料の納付を3回に分割することができます。但し、労働保険事務組合に委託している場合の納期限は2期分は11月14日、3期分は翌年2月14日となります。

  3回分割 6/1~9/30までに成立した事業場
第1期 第2期 第3期 第1期 第2期
期間 4月1日~7月31日 8月1日~11月30日 12月1日~3月31日 成立した日~11月30日 12月1日~3月31日
納期限 7月10日 10月31日 翌年1月31日 成立した日から50日 翌年1月31日

※納期限が土曜日の場合はその翌々日、日曜日の場合はその翌日が納期限となります。

 
  • 継続事業で10月1日以降に成立した事業については、延納が認められませんので、成立した日から3月31日までの期間の保険料を一括して納付していただくことになります。
  • 有期事業については、事業の全期間が6ヵ月を超え、かつ概算保険料の額が75万円以上のものはおおむね上記に準じた方法で分割納付が認められます。

概算保険料を延納することができる概算保険料の基準額
継続事業 両保険加入 40万円以上
労災保険のみ 20万円以上
雇用保険のみ 20万円以上
有期事業 75万円以上
 

 増加概算保険料の申告・納付

 現行、年度の中途において、事業規模の拡大等により賃金総額の見込額が当初の申告より100分の200(2倍)を超えて増加し、かつ、その賃金総額によった場合の概算保険料の額が申告済の概算保険料よりも13万円以上増加する場合は、増加額を増加概算保険料として申告・納付することとなっています。

 労働保険料の負担割合

労働保険料は、労働者に支払う賃金の総額に保険料率(労災保険率プラス雇用保険率)を乗じて得た額です。そのうち、労災保険分は、全額事業主負担、雇用保険分は、事業主と労働者双方で負担することになっています。
(労災保険率) 事業の種類により賃金総額の2.5/1000から88/1000までに分かれています。
(雇用保険率) 雇用保険率及び事業主と被保険者(労働者)との負担の内訳は次のとおりです。

  雇用保険率(平成30年度)
事業の種類 保険率 事業主
負担率
被保険者
負担率
一般の事業 9/1000 6/1000 3/1000
農林水産
清酒製造の事業
11/1000 7/1000 4/1000
建設の事業 12/1000 8/1000 4/1000

※上記により計算した被保険者負担分に1円未満の端数が生じたときは、その端数の取扱いは以下のとおりとなります。

  1. 被保険者負担分を賃金から源泉控除する場合、被保険者負担分の端数が50銭以下の場合は切り捨て、50銭1厘以上の場合は切り上げとなります。
  2. 被保険者負担分を被保険者が事業主へ現金で支払う場合、被保険者負担分の端数が50銭未満の場合は切り捨て、50銭以上の場合は切り上げとなります。
  3. ただし、慣習的な取扱い等の特約がある場合は、この限りではありません。
    例えば、従来切り捨てで行われていた場合、引き続き同様の取扱いを行ったとしても差し支えありません。

 また、これらの事務処理を他の者に代ってほしいと思われる事業主の方には、労働保険事務組合や社会保険労務士の制度がありますので利用されることをお勧めします。



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