当作業所は既存工場群の一番奥まった敷地に建設され、工事車輛、工場勤務者車輛及び運送車両との接触事故防止を重点目標とし、工場担当者と綿密な打合せを行い、仮設計画を立案した。建設棟は既設工場と接続して一体的に建設する為、隣設棟で働く勤務者の安全確保を第一に、安全通路・仮設間仕切で区画を設けるなど、安全優先の計画で工事を進めた。
　工事関係者には、毎日の朝礼及び安全作業打合会議等において、当作業所の特異性を説明し、安全作業最優先での作業の徹底を図った。災害防止協議会において、協力事業者に各事業所での安全教育の徹底を依頼するなど、最後まで無災害で引き渡しができるよう協力を求めた。
　その結果、無災害で引き渡すことができた。工場関係者・協力事業者に感謝致します。

　既存構築物に囲まれた狭隘な敷地での地下20mを超える山留掘削工事や躯体工事において、重機災害・墜落転落災害・揚重災害の防止に重点を置き、人と重機の分離を入念に検討調整し、作業区画や安全通路・墜落防止手摺を先行設置することで、安全な作業動線を確保すると共に、重機・車両の誘導や吊荷下の人払いを確実に実践し、工事関係者全員がコミュニケーションを密に危険リスクを共有、安全最優先の意識を持った取り組みにて災害ゼロを達成することが出来た。
　また、掘削による既存構築物への影響を確認するため、垂直山留部や既存構築物の変位を24時間自動変位計測により監視し、トラブルなく工事を進めることが出来た。