北陸電力株式会社 福井支店

事業概要

会社名 北陸電力株式会社 福井支店
所在地 福井県福井市日之出1丁目4番1号
事業内容 電気業
設立 1951年(本社 1951年)
従業員数 北陸電力(株)ならびに北陸電力送配電(株)の福井管内事業所の労働者数は、約900人(出向者含む)。

治療と仕事の両立支援の取組の契機

 一人ひとりの従業員が心身ともに健康で明るくいきいきと働くことが、新たな価値の創造や生産性の向上を通じた持続的な企業価値の向上およびグループ理念である「Power & Intelligence でゆたかな活力あふれる北陸を」の実現につながるとの考えに基づき、両立支援を含めた総合的な健康管理の取組を進めることとしたもの。

具体的な両立支援の仕組みや支援制度の内容

 

 【事例1:50代 男性】(クリックして詳細を見る)定期健康診断により所見が認められ、産業医の指示により医療機関を受診したところ、がんの診断を受けた。その後、放射線治療・抗がん剤治療により3週間の入院加療、1週間の自宅療養を経て職場復帰。
 職場復帰に際しては、主治医の「就業可能」の診断書提出後に、産業医と保健師が本人と面談を行い、労働意欲及び体調を確認した。また職場の上司とも業務内容や作業措置、異動による配置転換などについて検討したうえで職場復帰。職場復帰後は、主治医の指示通り、通院診察を継続していたが、2年後にがんが再発し、1週間の手術入院、その後1週間の自宅療養を経て2度目の職場復帰。職場復帰に関しては、前回同様協議決定した。更に半年後、がんの転移が認められ、再度手術入院。その後3度目の職場復帰を果たした。定期受診や抗がん剤治療については、時間単位および半日単位の休暇やフレックス勤務を活用している。体調に応じて在宅勤務にするなど、職場の理解とサポートも得られている。保健師は電話やメールで通院状況、体調確認を行い、また定期的に職場に出向き、作業環境等も把握しながら個別面談を行い、安心して働けるよう心身のサポートに努めている。
 
【事例2:50代 男性】(クリックして詳細を見る) 脳ドックにおいて脳動脈に所見が認められ放射線治療を受けた。2年後に脳出血を発症し、手術したが、高次脳機能障害を残すに至った。
 その後、医療機関においてリハビリ加療を行い、その1年半後には、本人の強い復職意欲からリハビリ加療を継続しながら指定就労移行支援を開始した。指定就労移行支援を開始してから2ヵ月後に、健康推進室の産業医、保健師が本人、家族と面談し、本人の意向及び状態を確認し、主治医や関係機関からの情報を得たうえで、職場上司、人事労務担当なども交えて協議し、ウォーミングアップ出社(慣らし出社)を開始することとした。
 約1か月のウォーミングアップ出社中の本人や上司から取り組み状況を聞き取り、改めて、本人、産業医等の意見を踏まえ、一定の作業措置(業務内容の制限、時間外労働の制限、運転の禁止等)を加えたうえでの職場復帰となった。保健師は本人、また病院や家族にリハビリ状況を確認し、職場とも連携し作業環境を整え、安全に働けるよう仕事と治療の両立のサポートに努めている。
 
◎上記支援事例の従業員は、医療機関の受診、入院、療養等に際し、年次有給休暇のほかに、積立休暇制度を活用している。


 

取組の成果

 事例ごとの多様な健康問題に、心身両面においてサポートし、また関係箇所と連携し、労働環境を整えることで、従業員が安心感をもって仕事と治療に取り組むことができている。
 これらのことが働く意欲の向上につながり、継続的な人材確保にもつながっている。


 

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