妊娠・出産、育児休業等を理由とする不利益取扱いの禁止について

 育児・介護休業法の改正により本人又は配偶者の妊娠・出産等を申し出たこと、産後パパ育休の申出又は取得等を理由とする不利益な取扱いも禁止されています。
 
 妊娠、出産等による不利益取扱いは、外国人労働者についても禁止されています(厚生労働省HPリンク)

 男女雇用機会均等法や育児・介護休業法では、妊娠・出産、育児休業等の事由と不利益取扱いとの間に「因果関係」のある不利益取扱を禁止しています。
  妊娠・出産、育児休業等を「契機として」(※)なされた不利益取扱いは、原則として違法と解され、法違反となります。
  ※ 原則として、妊娠・出産、育児休業等の事由の終了から1年以内に不利益取扱がなされた場合は「契機として」いると判断します。 



 育児・介護休業法の改正により、不利益取扱いの禁止の対象となる事由・制度に、令和4年4月1日から本人又は配偶者の妊娠・出産の申出、令和4年10月1日から産後パパ育休の申出・取得等も追加されました。

 法違反の不利益取扱いを行った場合、行政指導や、悪質な場合には事業主名の公表を行います。
それだけではなく、裁判の結果、解決金や損害賠償金、慰謝料を支払わなければならなくなる可能性もあります。


 原則として、妊娠・出産・育児休業等の事由から1年以内(時期が事前に決まっている措置に関する不利益取扱いの場合は、事由の終了後の最初のタイミング)になされた不利益取扱いについては、例外に該当しない限り、違法と判断されます。
 妊娠・出産等をした労働者に対して雇用管理上の措置を行う場合、それが法違反となる不利益取扱いでないか、改めて確認して下さい

 妊娠・出産、育児休業等を理由とする不利益取扱いに関する解釈通達等
   (厚生労働省ホームページへリンク)

  例えば…「妊娠したから解雇」「育休取得者はとりあえず降格」は違法です (厚生労働省hp)
     妊娠・出産、育児休業等を契機とする不利益取扱いに係るQ&A(PDF)
    男女雇用機会均等法 不利益取扱いの禁止について(PDF)以下フロー図解説
    育児・介護休業法 不利益取扱いの禁止について(PDF)以下フロー図解説

妊娠又は出産したこと、産前産後休業又は育児休業等の申出をしたこと又は取得をしたこと等

①妊娠したこと、
②出産したこと、
③母性健康管理措置を求めたこと又は受けたこと、
④坑内業務の就業制限若しくは危険有害業務の就業制限の規定により業務に就くことができないこと、申出をしたこと又はこれらの業務に就業しなかったこと、
⑤産前休業を請求し、休業をしたこと又は産後の就業制限の規定により就業できず、若しくは産後休業をしたこと、
⑥妊娠中の女性が軽易な業務への転換を請求し、又は軽易な業務に転換したこと、
⑦妊産婦が時間外・休日・深夜に労働しないことを請求し、又は労働しなかったこと、
⑧育児時間の請求をし、又は取得したこと、
⑨妊娠又は出産に起因する症状により労務の提供ができないこと若しくはできなかったこと又は労働能率が低下したこと、
⑩育児休業申出をしたこと又は休業したこと、
⑪介護休業申出をしたこと又は休業したこと、
⑫子の看護休暇申出をしたこと又は取得したこと、
⑬介護休暇申出をしたこと又は取得したこと、
⑭所定外労働の制限、時間外労働の制限、深夜業の制限、勤務時間短縮等の措置を申し出たこと又は利用したこと、

⑮(令和4年 4月1日から)本人又は配偶者の妊娠・出産等を申し出たこと、
⑯(令和4年10月1日から)産後パパ育休(出生時育児休業)申出をしたこと又は休業したこと、
⑰(令和4年10月1日から)産後パパ育休期間中の就業可能日等を申出・同意しなかったこと等
(⑮、⑯、⑰は令和3年育児・介護休業法の改正により追加)

 

禁止されている解雇その他不利益な取扱いの典型例)

① 解雇すること。
② 期間を定めて雇用される者について、契約の更新をしないこと。
③ あらかじめ契約の更新回数の上限が明示されている場合に、当該回数を引き下げること。
④ 退職又は正社員をパートタイム労働者等の非正規雇用社員とするような労働契約内容の変更の強要を行うこと。
※ 勧奨退職や正社員をパートタイム労働者等の非正規社員とするような労働契約内容の変更は、労働者の表面上の同意を得ていたとしても、労働者の真意に基づくものでないと認められる場合には、これに該当します。
⑤ 不利益な自宅待機を命ずること。
⑥ 降格させること。
⑦ 減給をし、又は賞与等において不利益な算定を行うこと。
⑧ 昇進・昇格の人事考課において不利益な評価を行うこと。
⑨ 不利益な配置の変更を行うこと。*産前産後休業からの復帰に当たって原職又は原職相当職に就けないことを含みます。
⑩ 就業環境を害すること。
⑪ 派遣労働者として就業する者について、派遣先が当該派遣労働者に係る労働者派遣の役務の提供を拒むこと。  

この記事に関するお問い合わせ先

雇用環境・均等室(指導担当) TEL : 0776-22-3947

 

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