企画業務型裁量労働制

 企画業務型裁量労働制とは、事業の運営に関する事項について、企画、立案、調査及び分析の業務を行う事務系労働者について、業務の遂行手段や時間配分を自らの裁量で決定し、使用者が具体的な指示をしない制度です。
 企画業務型裁量労働については、労使委員会の設置、労使委員会における裁量労働に関する決議及びその届出が必要で、当該業務、業務に必要な時間等を決議した場合、その業務に従事した労働者は決議で定めた時間労働したものとみなされます。
 
(1)対象業務
 

事業運営に関する事項についての企画、立案、調査及び分析の業務であって、業務の性質上、これを適切に遂行するためには、その遂行方法を労働者の裁量にゆだねる必要があるため、業務遂行手段及び時間配分の決定等に関し使用者が具体的な指示をしないこととする業務です。

 

   
(2)対象者
 

知識、経験等を有する者で、本人の同意が必要です。

 

   
(3)対象事業場
 

企業の本社や本店などに限らず、(1)の対象業務が存在する事業場です。

 

   
(4)導入要件
  労使委員会で、次の事項を委員の5分の4以上の多数決により決議し、所轄の労働基準監督署長に届け出ることが必要です。    
(1)  対象業務
(2)  対象者
(3)  みなし時間
(4)  健康、福祉を確保する措置
(5)  苦情処理に関する措置
(6)  本人の同意の取得及び不同意者の不利益取扱いの禁止に関する措置
(7)  その他命令で定める事項
(5)労使委員会
  労使委員会は、労働条件に関する事項を調査審議することを目的とする委員会で、次の要件を満たす必要があります。  
 
(1)  委員の半数が、過半数労働組合(これがない場合は過半数代表者)に任期を定めて指名されていること
(2)  議事録の作成及び保存をすること
(3)  議事録を労働者に周知していること
(4)

 その他の命令で定める事項

 

 
(6)定期報告
  労使委員会の決議を所轄の労働基準監督署長に届け出るとともに、その後も定期的に、「(4)導入要件」の(4)の健康、福祉措置の実施状況を所轄の労働基準監督署長に報告しなければなりません。  
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